ECサイトと移動式レストランが新たな事業の柱に!
野菜×イタリアン mothers 北堀江[大阪・北堀江]
事業を見直し攻めの姿勢に。ECは月約200件の注文
大阪・地下鉄四ツ橋駅から徒歩5分。「野菜×イタリアン mothers 北堀江」は、農家直送の野菜をふんだんに使ったイタリアンレストラン。大阪市内で7店舗の飲食店を経営するカラビナフードワークス株式会社が運営し、天井が高く開放感溢れる店内は、最大150名まで貸切ができ、結婚式や歓送迎会などで利用されている。
同社では新たな働き方を模索するため、2018年から自家製ソーセージなどを販売するECサイトを開設。新型コロナの感染拡大以降、商圏を広げるべく、さらにECに力を注いでいる。「歓送迎会やウエディングなどがキャンセルとなる中、社員のモチベーションを維持する狙いもありました」と本部統括部長の田中康晴氏は話す。そこで、ピザやパスタソース、瓶詰め調味料など約20品目追加。当初はECであるがゆえ、顔が見えない人に販売する難しさを痛感したという。「お客様の反応が見える実店舗とは違い、おいしいと感じてくれたのか判断できない。正解が見えず、最初は悩みました」(田中氏)。まずはスタッフや知人に購入してもらい、商品チェックや味の感想を参考にしながら改善を繰り返していった。
ピザは、ソースや具材が同梱され、購入者が生地に乗せて焼くキットになっており、家庭で簡単にピザ作りが楽しめると好評だ。パスタソースは冷凍パウチにし、茹でたパスタに和えるだけで食べられるようにした。「他社の販売サイトも含め、全体で月間200件程度注文があります。瓶詰め商品やパスタソースは、テイクアウト販売も好調です」(田中氏)。さらに10月からは、洋風おせち(1万9440円~)の予約販売を開始。「十勝ハーブ牛のローストビーフ」など23品目を詰め合わせいる。「店舗と違って固定費が少ないのがECの利点。原価と人件費がほとんどなので利益は出やすいです」と田中氏は話す。
また、5月上旬よりキッチンカーが自宅を訪問して料理を提供する移動式レストラン「シェフズキャラバン ヨコヅケ」を開始した。アウトドアウエディング用としてキッチンカーを今春から使おうと準備を進めてきたが、コロナの影響で稼働できない状態に。しかし、西川智之社長の「待っているのではなく攻めよう」という言葉を受け、“移動式レストラン”を発案。キッチンカーで利用者が指定した駐車場に出向き、車内で調理した本格イタリアンのフルコースを提供するのが特徴だ。
5名から予約を受け付け、当日はスタッフ2名で訪問。利用客宅の皿を借り、キッチンカーで作った料理を盛り付け、手渡しする。「お客様に安心してご利用いただくため、建物内には入らないようにしています」と田中氏。各店舗のSNSなどで情報を発信したところ、家族の誕生日やハレの日などで予約が入るようになり、現在では週末に1日3件訪問することもあるという。また、店舗で行う宴会の代わりに使う企業もあり、数十名規模の予約が入るケースも。年末年始の問い合わせも増えており、今後はさらなる成長が期待できそうだ。
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レストランならではの本格的なコース料理を提供(ランチ1人前3,240円~、ディナー1人前4,320円~)。外食をしたくてもできない人や、家事や育児で忙しい人などから好評だ -
チラシやパンフレットでECサイトと移動レストランを案内。注文方法や予約時の注意点などをわかりやすく記載している
大阪府大阪市西区北堀江2-17-7
https://r.gnavi.co.jp/k642800/