2013/12/10 特集

消費者に誤解を与えないためのメニュー表示と店の情報発信Q&A

ニュースで大きく取り上げられている「食品表示」の問題。では、どんなことに気をつければいいのか。無用なトラブルや店の信用失墜を避けるためにも、情報を見直し、信頼の高い情報を発信していきましょう。

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今、ニュースで大きく取り上げられている「食品表示」の問題。では、実際にはどんなことに気をつければいいのか。無用なトラブルや店の信用失墜を避けるためにも、情報を見直し、信頼の高い情報を発信していきましょう。

Q なぜ今、問題になっているの?

有名ホテル・旅館などでメニュー表示と使用食材が異なっていたことが発覚して以来、同様の問題が全国で次々と見つかり、その影響が飲食店にも波及しています。

飲食業界で慣例として行っていた食品の表示や調理方法が原因のひとつとして考えられるとともに、その状況に慣れてしまっていた飲食店側の食品知識に対する認識の甘さがあったのかもしれません。また、使用している食品が変更されたのに、メニューブックやWebでの表示はそのままにしていたという、単純なミスも多く見受けられます。

まずは、間違いがないか、過剰な表現がないかを見直し、正しい情報を発信することが重要。自分も一消費者であることを認識し、お客と信頼関係を築くことが大切です。

Q メニュー表示で注意することは?

一番大切なのは、「まぎらわしい表現をしない」ということです。「景品表示法」では、「著しく優良であると示す」ことは禁じられています。そして、その判断をするのは飲食業界の慣例や常識ではなく、一般消費者=来店客であることをあらためて意識しましょう。メニューはお店選びや印象の決め手となるものですから、とても重要です。おいしく、魅力的なメニューを打ち出すことは大切ですが、それが実際に提供されるものと違っていては、逆に信頼を裏切ることになってしまいます。

使用材料や産地、調理方法などを変更した場合は、メニューブックやぐるなびの店舗ページ、自店のホームページもあわせて変更するようにしましょう。気をつけたい食品表示の例を下記に記しますので、ぜひ参考にしてみてください。

より詳しくはこちらをご覧ください
消費者庁 食品表示等問題対策専用ページ
http://www.caa.go.jp/representation/syokuhyou/

Q メニュー表示以外に気をつけることは?

メニューを見直した際には、ぐるなびの店舗ページや自店のホームページなどもしっかり更新しつつ、同時にメニュー以外の情報もチェックしましょう。特に更新することがないからと、古い情報をそのままにしておくのではなく、例えば店舗の外観や店内の画像なども合せて更新するなど、常に最新の情報を掲載することを心がけましょう。

また、その更新日時を一緒に載せることも有効です。情報の鮮度が一目でわかり、それを見た人が「このお店はちゃんとしているな」と好印象を抱いたり、来店した際に「Webで見たときは、こんな感じではなかった」と、違和感を抱くことも避けられるでしょう。

誤解を招くことも?!「個室」の表現にご注意を!

メニューのほかにも、個室がある・なしが店を選ぶ決め手となる場合もありますが、この「個室」の表現にも注意が必要です。「個室と書いてあったので予約したら、カーテンで仕切っただけだった」「取引先との会食で使うつもりで個室を予約したのに、声がもれる状態だった」というクレームが多数上がっています。

「個室」とは、壁とドア、天井で完全に囲まれた空間のこと。カーテンや間仕切りで囲っただけの空間は、「個室」とは言えません。その場合は「カーテンで仕切られた客席」、「間仕切りを利用して空間を分けることが可能です」という表現にしましょう。表現に気をつければ、誤解を招くことを未然に防ぐことが可能です。ぜひ、この機会に様々な表現を見直してみてください。