2011/10/26 特集

新たなファンを作る!飲食店のおみやげ活用法

飲食店からの感謝の気持ちを伝えられる無料のおみやげ。サプライズで好印象を残せるだけでなく、工夫次第で来店客とのコミュニケーションを深め、リピート率を上げるアイテムとしても活用できる。自慢の一品と独自の心配りを組み合わせた「おみやげによるファン獲得術」。その好例を紹介しよう。

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2022.7.1

目次
おみやげの味噌で印象度をアップし、裏メニューカードで再来店を促進!
 炭火伊酒屋 フォルトゥーナ(埼玉・坂戸)
 開発した自家製味噌が客の声からおみやげに!
 「裏メニュー」との連動でさらなる固定ファンを獲得

 飲食店からの感謝の気持ちを伝えられる無料のおみやげ。サプライズで好印象を残せるだけでなく、工夫次第で来店客とのコミュニケーションを深め、リピート率を上げるアイテムとしても活用できる。自慢の一品と独自の心配りを組み合わせた「おみやげによるファン獲得術」。その好例を紹介しよう。感謝の気持ちをさりげなく伝えられる無料のおみやげ。ちょっとしたサプライズで好印象を残せるだけでなく、工夫次第では客とのコミュニケーションを深め、リピート率を上げるツールとしても活用できる。自慢の一品と独自の心配りを組み合わせた「おみやげによるファン獲得術」。その好例として、おみやげの味噌で印象度をアップしている取り組みを、消費者アンケートの結果を交えて紹介する。

おみやげの味噌で印象度をアップし、裏メニューカードで再来店を促進!

炭火伊酒屋 フォルトゥーナ(埼玉・坂戸)

味噌にねぎ、にんにく、しょうが、ごま油などを混ぜて開発した「自家製味噌」。名刺と一緒におみやげとして来店客に渡している

開発した自家製味噌が客の声からおみやげに!

 斬新かつ自由な発想でアレンジしたイタリアンの数々を、気軽に楽しめる「炭火伊酒屋 フォルトゥーナ」。学生からビジネスマンまで幅広い客層で賑わう同店で、リピーター作りに一役買っているのが、自家製味噌だ。オーナーシェフの甲斐一命氏がこの場所に出店したのは、昨年2月のこと。イタリア修業から帰国した10年前にオープンした1号店とは別に、「もっと間口の広い店作りに挑戦してみたい」と思い立った。

 「ハーブでマリネした食材を炭火で焼き、レモンやオリーブ油などを付けて食べていただくのが当店のスタイル。ただ、それだけではオリジナリティが出せません。そこで考えついたのが、〝和〟の調味料をうまく採り入れることでした。ここ坂戸市は、味噌だれに付けて食べる『やきとん』の文化が盛んな東松山市から近いんです。お客様にとって昔から親しみのある味噌にいろいろな工夫を加えて、オープンから3カ月後くらいには、イタリアンにも合う味噌を開発しました」。

早速、いくつかのメニューに使ってみたところ、ビールにも合う味として、予想以上に大好評。「このお味噌、売ってもらえませんか?」という客も現れ始めたという。

 「値段も決めていなかったので、最初は小さな容器に入れて差し上げていました。すると段々、お店全体にいい影響が出てきたんです」。

【おみやげの成功事例】
自家製のチョコレートがおみやげに付く「お土産コース」が好評!

おみやげをもらうタイミングは「会計時」「退店時」が大多数。接客時に、自然に「お持ち帰りにどうぞ」とお薦めすると、店の好感度もアップ

飲食店による贈答品販売は「接待の手土産」で
「接待の手土産」

「裏メニュー」との連動でさらなる固定ファンを獲得

 最初の変化は、客との会話がより弾むようになったこと。「お味噌、またもらえる?」と言ってくれる常連が増え、なかには「うちで○○に使ったらおいしかった」と、メニューのヒントをくれる人も出てきた。

 「ピザやパスタのソースに使ったり、私自身も料理の発想の幅が広がりました。何よりおみやげは、家に帰った後にお店のことを思い出してもらえるきっかけになるんですね。お客様との会話からそれを実感しました。それからは味噌と一緒に名刺もお渡しして、もっと当店を覚えてもらえるようにしています」。

 押しつけがましい印象を与えることなく、店を覚えてもらえるのは大きなメリット。ぐるなびのユーザー調査を見ても、実に90%以上が「おみやげをもらった店の印象は良くなる」「また利用したい」と答えている(下のデータ2、3参照)。さらに、再来店を促すツールとして取り入れたのが「裏メニューカード」だ。同店の味を気に入ってくれた客に、感謝のメッセージを記入したカードを渡し、次回来店時に裏メニューの一品をプレゼントするというものだ。

おみやげをもらった店の印象が良くなると答えた人は、合わせて約92%。このことからも、来店者に強く店舗を印象づけられることが分かる
実に96%もの人が、おみやげをもらった店をまた利用したいという結果に。店のコンセプトや姿勢を明快に示す一品を渡すことができれば、さらに効果的だ

 「これも、次回来店時に使える『おみやげカード』です。また裏メニューの提供は、新たに発案した料理をお客様に食べてもらい、その感想を聞ける貴重な場にもなっていますね。そうやって親しくなったお客様にはタイミングを測って連絡先を伺い、メールで情報発信もしています。駅前の繁華街から少し離れた場所に立地する当店のような場合、どれだけリピーターを増やせるかが大事。おみやげのおかげで、確実にお店のファンを作れていると思います」。

味噌だれにつけて食べる「炭火ハーブチキン」と「プチクリームフォンデュ」
「炭火ハーブチキン」と「プチクリームフォンデュ」は、裏メニューから昇格し、今やメニュー表でもおすすめマークが付く
手書きの「裏メニューカード」は店の好感度をアップするのと同時に、リピート促進に貢献する
オーナーシェフ 甲斐一命 氏
イタリアから帰国した10年前に1号店を出店。2号店となる同店で、さらなるメユー開発と愛される店作りに情熱を燃やす。
炭火伊酒屋 フォルトゥーナ
埼玉県坂戸市緑町14-11
http://r.gnavi.co.jp/b229502/
2010年2月にオープンしたイタリアンがベースの「伊酒屋」。380円、580円のタパスを中心にオリジナリティあるメニューが地元のビジネス層に人気。

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