インバウンド獲得対策の今─ vol.15
海外の連休も把握して販促に活かす焼肉店。ぐるなび外国語版も活用して集客好調!
年々増加傾向にある訪日外国人観光客(インバウンド)。ビジネス等で長期在日する外国人も対象に、言葉の違い、文化の違いを乗り越え、様々な工夫で集客を図る飲食店の取り組みをレポート。
外国人の食べ放題ニーズに着目し、コース内容を変更
観光シーズンのみ営業してきた焼肉食べ放題の店を現オーナーの斎藤亮一氏が引き継ぎ、年間を通して集客できる店を目指して2014年5月にリニューアル。「当初は、旅先で食べ放題の店は好まれないと考え、観光客より地元客を狙って低価格を売りにしました」(斎藤氏)。ところが、台湾、香港、中国など、海外からの観光客が予想以上に多く、しかも彼らのほとんどが一番高いプランをオーダー。「驚きました。いくら食べても値段が変わらないのが安心なようで、とても喜ばれています。また、日本人に比べて、『食べ放題だから味が…』というイメージもないようです。それなら、思い切って外国人に向けて積極的にアピールしようと考えました」と斎藤氏は振り返る。
さっそく、「ぐるなび外国語版」に加盟しつつ、近隣のホテルに出向き、外国人観光客に店を紹介してもらうよう営業をかけた。また、各国の休日を調べ、連休の2~3日前には再度、ホテルへの営業を行うなどして、外国人客の取り込みに努力。メニューにも、外国人が好む牛肉を増やし、あぐー豚など自慢の沖縄県産ブランドも盛り込み、高価格帯プランの充実を図った。
効果はすぐに現れた。旅行前に本国から電話で予約する例が増え、ホテルの紹介で来店する客も急増。今では全体の7割が外国人客で占められ、その6割が台湾、3割が香港からの観光客だ。店には英語や中国語が堪能なスタッフは1人もいない。しかし、「接客の基本は一生懸命に伝えようとする気持ち。人と人なので、熱意があれば伝わりますよ」と斎藤氏。メニューブックに食べ放題のルールを英語で表記し、あとは片言の英語とボディランゲージで言葉の壁を超え、意思を通わせる。追加オーダーの伝票は、最初は日本語・英語の併記だけだったが、来店した外国人客に手伝ってもらい、中国語と韓国語の表記が加わった。
帰り際には、姿が見えなくなるまで手を振って見送るなど、心のこもったもてなしも外国人客を引き付ける。滞在中に3日間続けて来店したり、数カ月後に再び来店する客もいるほどで、帰国後の口コミによる広がりも実感。今後も外国人集客に力を入れる予定だ。
沖縄県国頭郡恩納村字恩納6195
http://r.gnavi.co.jp/cndxn9am0000/
インバウンドとは?
「海外から日本へやってくる外国人旅客」のこと。国土交通省を中心に展開される「ビジット・ジャパン」事業(2003年~)などにより、2013年には過去最高の1,036万4千人もの外国人が訪日(日本政府観光局[JNTO]発表)。これまで過去最高であった2010年の861万1千人を上回り、1964年の統計以来、初めて1,000万人を突破した。今後も増加が予想されるインバウンドの集客対策は、飲食店にとって重要な課題のひとつだ。
データでCHECK!
平成25年度データで沖縄への外国人観光客は62万7,200人で過去最高!
平成25年度の沖縄の外国人観光客は62万7,200人と、前年比24万4,700人増(+64.0%)の伸びを示し、過去最高を記録した。円安に伴い、訪日旅行の割安感が拡大したことと、航空路線の拡充が大きな要因として考えられる。
Information
受講無料 ぐるなび大学でインバウンド対策セミナー好評開催中!
近年、増加の一途をたどる訪日外国人観光客(インバウンド)。2013年は過去最高の1,036万人となり、初めて年間1,000万人を突破した(日本政府観光局[JNTO]発表)。
今後もさらなる増加が期待される中、ぐるなび大学ではインバウンドの集客対策として、「インバウンド対策セミナー」を各地で開催中だ。インバウンドの現状、集客するためのポイントや「おもてなし」をする上での注意点を伝えるとともに、実際に外国人観光客が来店したときの対応について学べる内容になっている。ぜひこのセミナーを活用し、インバウンド受け入れ準備につなげていただきたい。
開催スケジュール
※参加無料。対象はぐるなび加盟の飲食店様となります。
※開催時間、場所等の詳細はWeb、もしくは電話でお問い合わせを。
- 問い合わせ先:ぐるなび大学事務局
-
0120-41-9672
受付/平日10:00 ~18:00 - URL:http://daigaku.gnavi.co.jp
Report from TOKYO
観光や接待で外国人から人気の高い日本酒に注目!東京で開催の「日本酒セミナー」が大好評
去る10月15日(水)に東京・日比谷のぐるなび大学にて、「和醸和楽」による「日本酒セミナー」が開催された。
「和醸和楽」は日本酒文化の向上を目指す、全国の著名蔵元と有力酒販店51社による任意団体。プログラムは三部制で、最初に合資会社 廣木酒造本店の廣木健司氏が、「日本酒の味わい、甘口・辛口を紐解く」と題し、試飲を交えて味の違いを解説。続いて株式会社いまでや 代表取締役・小倉秀一氏が「飲食店のホールスタッフ(現場)に求められる日本酒の提供法」をテーマに、日本酒の魅力の伝え方や、オーダーを増やすノウハウを語った。そして最後に、ぐるなびからの「お店のこだわりを表現する店舗ページ活用」講座で締めくくられた。
今回の飲食店向けセミナーの内容は、「外国人へ向けた情報発信」に限ったものではないが、今、日本酒は外国人接待の場や外国人観光客に非常に人気が高まっており、注目されている。当日は日本酒の魅力を堀り下げ、新たな知識を得るべく、大勢の飲食店関係者が集まり、大盛況のうちに終了した。
Event Report
シンガポールで冬の日本の魅力をアピール! 日本の食文化を通じて"日本ファン"を増やし、訪日を促進「Japanese Restaurant Week in Singapore」第3弾 開催!
「Japanese Restaurant Week」は、「日本で本物の和食を体験しよう!」をコンセプトに、ぐるなびが過去シンガポールで2回、タイで1回開催した訪日促進イベント。10月1日~10月20日には、シンガポールにて3回目となる「Japanese Restaurant Week in Singapore」が開催された。
今回は、寿司・ラーメン・居酒屋・餃子など、現地の様々な業種・業態の飲食店110店舗が参加し、過去最大規模に。「四季の魅力 ~冬の日本~」をテーマに、ぐるなびが運営するサーフィンおよびスキー・スノーボード場情報サイト「SURF&SNOW」と連携して、熱帯地域のシンガポールにはない“(日本の)冬”の魅力を参加飲食店内で紹介するなど、「日本に行ってみたい」という訪日意欲の醸成を目指した。また、店で飲食すると日本行きの往復航空券などの賞品が当たるキャンペーンも実施された。
これからもぐるなびでは日本の食文化を通して、様々な形で訪日外国人観光客の増加を促進する施策を行っていく予定だ。
ぐるなび外国語版 2015年1月19日大リニューアル決定! ご期待ください!
訪日外国人観光客のための「コンシェルジュサービス」も実施!インバウンド対策には詳細情報の発信が可能な「ぐるなび外国語版」!
インバウンド(訪日外国人観光客)の受け入れ環境整備は、飲食店の急務。ぐるなびでは、そのサポートの一環として「ぐるなび外国語版」を開設している。
トップページは英語、韓国語、中国語(簡体字、繁体字)、タイ語、マレー語、インドネシア語に対応し、店舗ページでは売りや特徴をアピール。また、店舗ページのメニュー情報をプリントアウトするだけで、簡単に外国人用のメニューとして使用できる。2013年には特集の掲載のほか、コンシェルジュサービス(日本語を話せない「ぐるなび外国語版」ユーザーのための予約専用ダイヤルおよび、メールでの問い合わせ専用フォーム)がスタートするなど、ユーザーの使い勝手も高まっている。
ぜひ「ぐるなび外国語版」の導入を検討してみてはいかがだろうか。内容や加盟特典に関する詳細は、担当営業またはサポートセンターまで。
ぐるなびによる訪日促進サイトJapan Trend Ranking
「行ってみたい日本、もう一度行きたい日本へ」をコンセプトに、ぐるなびが2013年4月25日に開設した、日本の今の魅力を伝えるWebサイト。
全国50万件の飲食店情報と、全市区町村の生産者とのネットワーク、約2万人のシェフのコミュニティを有するぐるなび独自の“本物の情報”を駆使し、海外や外国人に対して正しい日本食や食文化を発信。それを理解してもらうことにより、結果として日本の外食文化の健全な発展、そして海外における“日本のファン”作りを狙い、訪日外国人観光客の拡大を目指していく。
■会員(登録無料)になることで様々なキャンペーンへの参加が可能。サイトの随所に「ぐるなび外国語版」への誘導口を設け、店舗ページの閲覧を促進。
■日本の伝統料理やご当地グルメのほか、名所旧跡、温泉、文化・芸能や、ショッピング、四季のイベントなど、日本全国の最新トレンドをランキング形式で紹介。