インバウンド獲得対策の今─ vol.32
「ぐるなび外国語版」の活用で接客力を上げ、柔軟な対応で「外国人にやさしい店」を実現
年々増加傾向にある訪日外国人観光客(インバウンド)。ビジネス等で長期在日する外国人も対象に、言葉の違い、文化の違いを乗り越え、様々な工夫で集客を図る飲食店の取り組みをレポート。
気軽に和食に親しめるよう「定食」や「飲み放題」を提案
東京随一の繁華街・渋谷に店を構えて15年、接待や宴会利用で、40~50代のビジネス層を中心に集客する「秀」。居酒屋業態ながら、本店の料亭と上質の食材を共有し、落ち着いた空間で板前が腕をふるう和食を提供するのが売り。「築地市場や北海道各地の港から直送される鮮魚、稀少な銘柄もそろった日本酒を目当てに来られる、長年の常連さんも多いです」と話すのは、店長の野村悦子氏。
場所柄、台湾や中国のほか、欧米からの外国人観光客の来店や、日本のビジネスマンが外国人を接待するシーンも多く、「接待ではコース利用がほとんど。逆に外国人のファミリーは、断然アラカルトでの注文ですね。また、同年代のグループは滞在時間が短く、近隣のバルなどとハシゴで当店を利用し、日本の食と雰囲気を楽しんでいるようです」と野村氏。年々増える、こうした外国人客に対応するため、「ぐるなび外国語版」を活用し、料理は「人気ランキング」「アラカルト」「コース」「ランチ」などのページを作り込む。接客時には、それらを印刷したメニューブックと、外国語版ページを表示したタブレットを提示。「食材や調理法を確認→指差しで選択」という流れを作り、オペレーションを格段に向上させた。
また、野村氏は「相手の顔を見て判断する接客」を心がけ、店を印象づける。「例えば、人気の『刺身盛り』(1580円~)なら、コハダなどの“ヒカリモノ”が苦手な外国人客には、内容を変更します。そのほか、時にはメニューにない料理も提案して、喜んでいただいています」(野村氏)。カウンターに座る外国人には、料理長自ら、魚や肉など食材を見せて説明するのも好評。個別の会計に応じたり、お通しは出さないなど、臨機応変に応対している。
昨年末には、夜でも頼める定食を数種類設定。「帰りがけの夕食として日本のお客様に人気があるほか、外国人には“軽めのコース”という認識で好評です」(野村氏)。「海鮮丼」「海老と穴子の天丼」(各1200円)などの定食メニューとアラカルトを頼み、シェアして楽しむ外国人グループには、飲み放題をアピールして、これも好評だ。
今後は店外にWi-Fiが使える表示を含め、外国人向けの立て看板も設置する予定。早い時間帯や土曜日の集客アップを狙っている。
東京都渋谷区道玄坂1-16-10 B1
http://r.gnavi.co.jp/mrtj30f90000/
インバウンドとは?
「海外から日本へやってくる外国人旅客」のこと。2013年には1964年の統計以来、初めて1,000万人を突破。そして2014年には1,341万人に達し、2015年は1,973万人を記録。2016年3月30日には政府より、2020年に4,000万人、2030年に6,000万人という目標が発表された。今後も増加が予想されるインバウンドの集客は、飲食店にとって重要な課題のひとつだ。
訪日外国人向けワンストップガイドサービス「LIVE JAPAN PERFECT GUIDE TOKYO」が誕生!
2016年4月13日にグランドオープンとなった「LIVE JAPAN PERFECT GUIDE TOKYO」。これは、株式会社ぐるなびを含め、参画企業21社局が力を結集して、東京の“食”を含めた「施設ガイド」などの各種情報を提供する訪日外国人向けワンストップガイドサービス。
飲食店や商業施設は「ぐるなび外国語版」における「メニュー情報一元変換システム」のノウハウを活かした「ライブ情報多言語変換システム」を利用可能。食材の入荷や空席状況などの今日の情報を、簡単な操作で多言語化して発信が可能に。訪日外国人が必要とする情報を提供することで、集客のチャンスを拡大できる。
メニュー情報を多言語で発信可能に「ぐるなび外国語版」の「メニュー情報一元変換システム」で食材から調味料、調理方法までメニュー内容を発信!
ドリンクやコースも登録可能!
「ぐるなび外国語版」では、2015年4月1日より多言語変換機能である「メニュー情報一元変換システム」を付与。1つの料理に対して、食材から調味料、調理法までを、オリジナルに開発した「メニュー辞書」によって、「ぐるなびPRO for 飲食店」の管理画面から日本語を選択するだけで多言語(現在は英語、韓国語、中国語の繁体字・簡体字の4言語)に変換可能に(単品のドリンクメニューやコースメニューも登録可能)。
飲食店が、正確に詳細なメニュー情報を多言語で発信することにより、外国人にとっては飲食店選択の幅が大きく広がり、飲食店にとっては新たな集客の柱として、年々増加する訪日外国人の取り込みにつながることが期待される。また、メニューページをプリントアウトすれば、そのまま店で「外国語のメニューブック」として使えるほか、タブレットがあれば来店客の目の前で操作してすぐ見せることもできる。
ぜひ「ぐるなび外国語版」の「メニュー情報一元変換システム」を、外国人へのアピールおよび受け入れに活かしていただきたい。内容の詳細は担当営業またはサポートセンターまでお問い合わせを。
ぐるなびPRO for 飲食店 URL
http://pro.gnavi.co.jp
ぐるなび外国語版 URL
https://gurunavi.com
ぐるなびによる訪日促進サイトJapan Trend Ranking
「行ってみたい日本、もう一度行きたい日本へ」をコンセプトに、ぐるなびが2013年4月25日に開設した、日本の今の魅力を伝えるWebサイト。全国50万件の飲食店情報と、全市区町村の生産者とのネットワーク、約2万人のシェフのコミュニティを有するぐるなび独自の情報を駆使し、海外や外国人に対して正しい日本食や食文化を発信。海外における“日本のファン”作りを狙い、訪日外国人観光客のさらなる拡大を目指している。
サイトでは、日本の伝統料理やご当地グルメのほか、名所旧跡、温泉、文化・芸能や、ショッピング、四季のイベントなど、日本全国の最新トレンドをランキング形式で紹介。また、会員(登録無料)になることで様々なキャンペーンへの参加が可能となる。サイトの随所に「ぐるなび外国語版」への誘導口を設け、店舗ページの閲覧も促進している。
http://fr.sushiandsake.net/(フランス語版)
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