Vol.53
博多前 炉ばた 一承(福岡・博多)
「ぐるなび外国語版」のネット予約で反響を実感
韓国・ソウルまで、飛行機でわずか90分という福岡・博多の街では、アジア圏を中心とした外国人観光客の姿が近年よく目立つ。「インバウンドマーケットの広がりを感じるので、常に気にしています」と話す、「博多前 炉ばた 一承」の店長・石村優太氏も、外国人客の受け入れ態勢の整備を意識している1人だ。
2014年にオープンし、長崎県壱岐島の勝本漁港や、地元・福岡の野北漁港から直送される新鮮な海鮮料理が売りの同店。現状、外国人客の割合は1割程度だが、「外国の方は2回転目の遅い時間の来店が多く助かります。近隣のホテルからの紹介で、1日に5~6組来ることもありますね」と、石村氏。外国人客への対応としてまず取り組んだのは英語版メニューブックの製作で、“誰が見てもわかりやすい”をコンセプトに、写真とシンプルなメニュー名で構成。「活け造り」「盛り合わせ」など、直訳しても伝わらない日本語独特の表現に対しては、簡潔な説明を入れて料理内容を伝えるようにしている。
また、販促面では、2017年夏より「ぐるなび外国語」のネット予約を活用したところ、台湾最大級のオンライン旅行会社「KKday」を中心に、多数のネット予約を獲得。同年9月には台湾や香港から20人以上の予約が入った。海外の祝日(中国なら春節や国慶節など)の有無によって月の反響に大小はあるが、全体的には予想以上の効果を実感している。
ホールスタッフには英語が話せるネパール人留学生5名が在籍。常に誰かがシフトに入っている状態を作り、基本的に外国人客の対応はネパール人スタッフに任せている。しかし、言葉がわからないからこそよいこともあると、石村氏は話す。「あえて私がカタコトの英語で話したりすると反応がよいですね。店の雰囲気や料理の評価についても、外国の方はストレートなのですぐにわかります。本当に楽しんでもらえたときには、握手やハグを求められることも日常茶飯事です」。日本独自の食文化であるお通しはあえて提供せず、外国人向けのサービスとして、ファーストドリンクをすべて無料で提供。ほかにも、魚料理を選んでもらう時には、店内の生簀に案内し、泳いでいる姿を直接見せて種類や調理方法を決めてもらうサービスが特に好評だという。「まずは目の前のお客様に満足して帰ってもらうことが大事。次回来日時のリピートや、口コミにつながるのはもちろん、ホテルからの紹介であれば、店との信頼関係が生まれます」との言葉どおり、「おそらく中国の方だと思うのですが、店を気に入ってくれたお客様が帰国してから紹介記事を書いてくれたようで、日本の旅行会社経由で団体予約が入ったこともあります」と言う。
今後も姉妹店を含め、インバウンドの獲得に力を入れていく考えだ。
福岡県福岡市博多区博多駅前2-20-1 大博多ビル1F
https://r.gnavi.co.jp/nzgk2dd00000/
インバウンドとは?
「海外から日本へやってくる外国人旅客」のこと。2013年には1964年の統計以来、初めて1,000万人を突破。2016年は2,000万人を大幅に超え、2017年は過去最高の2,869万1,000人を記録。政府が2016年3月に発表した目標数は、2020年に4,000万人、2030年に6,000万人。今後も増加が予想されるインバウンドの集客は、飲食店にとって重要な課題のひとつになっている。
自店舗の外国語ページの「メニュー」ページをプリントアウトすれば、簡単に「外国語メニューブック」ができる!
「ぐるなび外国語版」では、多言語変換機能である「メニュー情報一元変換システム」の利用が可能。これは1つの料理に対して、食材から調味料、調理法までを、ぐるなびがオリジナルに開発した「メニュー辞書」によって、「ぐるなびPRO for 飲食店(http://pro.gnavi.co.jp)」の管理画面から日本語を選択するだけで多言語(現在は英語、韓国語、中国語の繁体字・簡体字の4言語)に変換することができるもの。
変換されたメニュー情報は自店の外国語ページに反映され、看板料理はもちろん、単品のドリンクメニューやコースメニューも登録可能だ。「おすすめ」「コース」「アラカルト」「ドリンク」など、タブごとに登録されたメニューページをプリントアウトすれば「外国人用メニューブック」にもなり、タブレットなら来店客の目の前で操作してすぐ見せることもできる。
飲食店が、正確に詳細なメニュー情報を多言語で発信することにより、外国人にとっては飲食店選択の幅が大きく広がり、飲食店にとっては新たな集客の柱として、年々増加する訪日外国人の取り込みにつながることが期待される。ぜひ「ぐるなび外国語版」の「メニュー情報一元変換システム」を、外国人へのアピール、および受け入れに活かしていただきたい。内容の詳細は担当営業またはサポートセンターまでお問い合わせを。
※「メニュー情報一元変換システム」は、ぐるなびが特許を取得しているオリジナルのシステムです。
2017年の訪日外国人数は過去最高! 前年比19.3%増の2,869万1,000人
去る1月16日、日本政府観光局(JNTO)より、2017年の訪日外国人数(年間推計値)が発表された。2017年は前年比19.3%増の2,869万1,000人となり、JNTOが統計を取り始めた1964年以降最多。2016年の2,403万9,000人から大幅に増加した要因には、航空路線の拡充、クルーズ船寄港数の増加、ビザ緩和、従来からの継続的な訪日プロモーションなど、様々な要因が複合的に関係していると考えられる。
訪日外国人数を国別にみると、主要20市場(国・地域)すべてで過去最高を記録。韓国・中国・台湾・香港の東アジア4市場の合計は、前年比21.9%増の2,129万2,000人となり、全体の約74.2%を占めた。訪日外国人のほぼ4人に3人は、東アジアから来ていることがわかる。
ぐるなびによる訪日促進サイトJapan Trend Ranking
「行ってみたい日本、もう一度行きたい日本へ」をコンセプトに、ぐるなびが2013年4月25日に開設した、日本の今の魅力を伝えるWebサイト。全国50万件の飲食店情報と、全市区町村の生産者とのネットワーク、約2万人のシェフのコミュニティを有するぐるなび独自の情報を駆使し、海外や外国人に対して正しい日本食や食文化を発信。海外における“日本のファン”作りを狙い、訪日外国人観光客のさらなる拡大を目指している。
サイトでは、日本の伝統料理やご当地グルメのほか、名所旧跡、温泉、文化・芸能や、ショッピング、四季のイベントなど、日本全国の最新トレンドをランキング形式で紹介。また、会員(登録無料)になることで様々なキャンペーンへの参加が可能となる。サイトの随所に「ぐるなび外国語版」への誘導口を設け、店舗ページの閲覧も促進している。
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