Vol.62
お好み焼・鉄板焼 ちんちくりん大手町店(広島・中区)
英語の各種ツールが大活躍。気軽な入店に効果大!
広島電鉄の袋町駅から徒歩3分。「ちんちくりん 大手町店」は原爆ドームのそばにあり、繁華街が広がる好立地。広島城なども近く、昔から外国人観光客が多いエリアだ。
代表取締役の川上博章氏が20年前に8席のお好み焼き店をオープン。その7年後、現副社長とあらためて起業し、「ちんちくりん」本店を薬研堀に構えた。2017年からはロサンゼルスにも3店舗オープンしている。「実はインバウンド対策よりも、海外出店が先。広島を訪れる多くの欧米系の外国人観光客に『ちんちくりん』をアピールし、ロサンゼルスの店舗での集客につなげたいという思いもあります」と話すのは、店長の山下浩司氏。
外国人の集客を強化したきっかけは、1年前に参加したぐるなびのセミナーだ。インバウンド対応の必要性を痛感してまず行ったのは、メニューブックのリニューアル。オープン時から英語表記の簡素なシートはあったが、「ぐるなび外国語版」を利用したメニューブックに変更した。また、お好み焼きの食べ方や歴史も英語で紹介し、店頭の看板にも英語表記を追加して入店を促した。
さらに、2018年10月にはデジタルサイネージを導入。動画でお好み焼きの作り方を流すなど、外国人の興味も引く入口にした。「ぐるなびの担当営業さんのアドバイスで、英会話帳も作成しました。会話ができることでオペレーションが円滑になり、スタッフのモチベーションも上がりました」と、山下氏はその効果を話す。こういった積極的な対策により、外国人の来店人数はここ1年で急増。5年ほど前は週1回程度だったのが、現在は毎日10~20名の個人客が訪れている。
“広島名物を全部食べられる店”をテーマに、料理は、お好み焼き、各種鉄板焼のほか、「すじ煮込み」などの“居酒屋メニュー”も用意。「牛しょぶり焼」(1242円)、「絶品ぷりぷりホルモンのタレ焼」(950円)、「牡蠣バター」(1026円)が日本人に、外国人には、お好み焼きの「柚子マヨチキン」(1048円)や、「きのこ色々鉄板焼」(680円)の人気が特に高いという。また、数カ月前に新メニューの「ちんちくりん御膳」(3218円)を提供したところ、“広島の味”を少しずつ楽しめると好評を博している。
「外国人のお客様の注文の特徴として、ときに肉や卵、麺抜きをリクエストされることがあります。そのため、今後はビーガンメニューの開発も課題のひとつ」と山下氏。ニーズをつかみながら、さらなる集客を目指していく。
広島県広島市中区大手町2-6-26
https://r.gnavi.co.jp/kmcr16dt0000/
インバウンドとは?
「海外から日本へやってくる外国人旅客」のこと。2013年には1,000万人、2016年には2,000万人を突破し、2017年は過去最高の2,869万1,000人を記録。2018年に入っても、10月末までの累計が2,610万9千人となり、最速ペースで2,000万人を超えている。政府が2016年3月に発表した目標数は、2020年に4,000万人、2030年に6,000万人。今後も増加が予想されるインバウンドの集客は、飲食店にとって重要な課題のひとつになっている。
ぐるなびによる訪日促進サイト Japan Trend Ranking
「行ってみたい日本、もう一度行きたい日本へ」をコンセプトに、日本の今の魅力を伝えるWebサイト。日本全国約50万件の飲食店情報と、各地の自治体・生産者・シェフとのネットワークを有するぐるなび独自の情報を駆使し、海外や外国人に対して正しい日本食や食文化を発信。日本への興味・関心を高め、海外における“日本のファン”づくりを狙い、訪日外国人観光客のさらなる拡大を目指している。
サイトでは、日本の伝統料理やご当地グルメなどといった「食」全般のほか、文化、観光、ショッピングなど、日本の新たな魅力を発見できる“トレンドニュースまとめサイト”として情報を発信。「ぐるなび外国語版」「LIVE JAPAN」ともリンクし、店舗ページの閲覧も促進している。
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