2021/09/28 特集

店とお客をつなぐLINE戦術~事例に学ぶLINE公式アカウントの上手な使い方~

LINE公式アカウントで、より多くの会員を獲得し、リピーターにしていくためには、どんな工夫が必要なのか。実際に成果を出している飲食店3店舗の取り組みを紹介する。

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時短営業中も効果的なクーポン配信で売上&新規客増!

ぴょんぴょん舎 GINZA UNA(東京・銀座)

次々とサービスを打ち出し、LINE会員が5,000人突破!

 岩手県盛岡市に本店を構える盛岡冷麺と焼き肉の店「ぴょんぴょん舎」。2006年に関東出店を果たし、2008年には東京・銀座駅から徒歩1分にある11階建てビルの最上階に「ぴょんぴょん舎 GINZA UNA」をオープンした。看板メニューの「盛岡冷麺」(1,100円)のほか、岩手の銘柄牛である前沢牛・奥州牛・岩手短角牛を盛り合わせた「岩手三昧」(3,960円)も人気で、女性を中心ににぎわっている。

 LINE公式アカウントを開設したのは2015年。「全社を挙げてLINEを活用する方針になり、登録していただいた方に特別感のある限定サービスを打ち出すことにしました」と、「ぴょんぴょん舎」の関東地区エリアマネージャー・石井豪氏は振り返る。登録してくれた人には「マッコリ1杯無料サービス」のクーポンを発行。「マッコリは自社工場で製造しており、生きた酵母と乳酸菌が入った自信作。宣伝も兼ねてLINE公式アカウントの登録特典に設定しました」と石井氏。アルコールが苦手な人のために、ノンアルコールドリンクへの変更も可能にした。

  • 各テーブルにLINE公式アカウントとInstagramを紹介するポップを置いており、スタッフからも登録などをおすすめしている
  • 登録してくれた人には、特典として自家製のマッコリを1杯プレゼント

 こうした特典について、オーダー時に特典とともに登録を促す取り組みを地道に続けたことで、2020年までの5年間で4,000人以上の会員を獲得。会員の増加に伴い、有料のライトプランに変更し、現在は、LINE株式会社のサポートを受けながら運用を行い、新メニューの情報や会員限定のクーポンなどを定期的に配信。「メッセージはわかりやすい文章を心がけ、親しみやすく感じてもらうために絵文字を多く使ったり、文章の書き出しがワンパターンにならないように意識しています。頻繁に配信するとブロックされてしまうかもしれないので、月1回を目安に不定期で配信しています」と石井氏。配信の頻度は多くないが、繁忙期である夏が終わった直後など、集客力を高めたいタイミングで、告知やクーポンを配信し、来店に結び付けてきた。

 そんな中、コロナ禍が発生。集客力の回復を狙って、昨年8月から会員限定の「冷麺半額フェア」を開催した。これは、通常1,100円の冷麺を半額の550円で食べられるクーポンを配信するというもので、「緊急事態宣言下の時短営業でも集客することができ、さらに割引した分だけドリンクの注文が増えました」と石井氏。好評を受けて、その後も内容を変えながら今年夏までの約1年間で4回のフェアを実施した。中でも特に好評だったのが、今年6月末に実施した「三大麺半額フェア」。1週間限定でランチ・ディナーを問わず三大麺(盛岡冷麺、盛岡温麺、ピビン麺)を半額で何度でも食べられるというもので、「ぐるなびレストランメールでも告知したところ、1週間で600件以上の利用があり、ランチタイムだけで売上100万円を突破しました」と、石井氏は笑顔を見せる。また、フェア期間中、新規客も会員登録すればこのクーポンを使えるようにしたこともあり、現在の会員数は5,500人にまで到達した。

定期的に実施するお得なフェアの情報をLINEで配信。特に今年6月から実施した「三大麺半額フェア」が好評で来店客数アップに効果を発揮

 最近では、テイクアウトの割引情報を配信すると同時に、支払い時には冷麺半額クーポンを配布するなどしてさらなるリピートを促進している。現在の課題は、LINE株式会社の外部サポートを受けずに、自社で配信などの業務を運用すること。「今後はLINEを通じて空席などの最新情報をリアルタイムで発信していきたい」(石井氏)と、さらに活用に力を入れていく。

ぴょんぴょん舎 GINZA UNA(東京・銀座)
東京都中央区銀座3-2-15 ギンザ・グラッセ11F
https://r.gnavi.co.jp/e155300/
盛岡から取り寄せた木材を用いた、温かみのある空間。窓側の席は11階からの銀座の眺望が楽しめるため、記念日やデート利用に人気。客単価は昼1,800円、夜6,000円。
関東地区エリアマネージャー 石井 豪 氏
居酒屋のアルバイトで飲食業の楽しさを知り、和食店で修業を積んだ後、2003年に「ぴょんぴょん舎」の経営母体である株式会社中原商店に入社。「ぴょんぴょん舎 GINZA UNA」の出店に携わる。

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