東京・大田区とぐるなびがパートナーシップ協定を締結

2020年に向けて情報発信の強化を図るため、東京都・大田区と株式会社ぐるなびが「大田区活性化に関するパートナーシップ協定」を締結。地域観光資源の発掘と情報発信に努めていく方針だ。

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協定を結び、握手を交わす松原忠義大田区長(写真右)と株式会社ぐるなび 代表取締役会長 滝 久雄(写真左)。ぐるなびと首都圏の自治体が連携するのは初の試みとなる

「ぐるたび」を活用し、リアルな大田区の情報を発信

世界につながる東京の玄関口、羽田空港を擁する東京都・大田区と株式会社ぐるなびが、「大田区活性化に関するパートナーシップ協定」を結ぶこととなり、7月18日(金)、大田区役所本庁舎(5階庁議室)にて、その締結式が行われた。式には多数のメディアが訪れ、ぐるなびと首都圏の自治体が連携する初の試みに、大きな注目が集まった。

冒頭で松原忠義大田区長は、2011年に区が観光庁より、訪日外国人受け入れ環境整備事業の戦略拠点に選出されたことに触れ、「2010年の羽田空港国際線枠の拡大を機に、大田区在住者や在住外国人によるボランティアガイドのネットワークを築くなど、観光施策を推進してきました」と、これまでの経緯を説明。さらに、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催に向けて情報発信の強化を図るため、飲食店情報検索サイトであるぐるなびとパートナーシップを結ぶことで、「食をキーワードに大田区ならではのおもてなしを追求したい」と、語った。

これを受けて、株式会社ぐるなび 代表取締役会長の滝 久雄も挨拶。羽田空港の国際線発着便の増加に伴い、今後インバウンド(訪日外国人)の増加が加速すること、大田区には世界レベルの技術力を誇る町工場をはじめ、様々な観光スポットや、質の高い飲食店も豊富にあり、多くの集客が望めることに言及。「今、必要なのは、地元出身者や在住者が実名で情報を継続的に発信するシステムです。大田区とともに現地情報を発信する仕組みを作りたい」と述べた。その後、双方が協定書に署名。協定の締結となった。

会場には、大田区在住の外国人観光サポーターとして「来~る大田区大使」(2012年度)を務めた、タイ出身の飯田パッタマー氏も来場。「羽田空港の国際化で、訪日外国人が急増しています。新しい情報発信の仕組みで、池上本門寺などの観光拠点や多摩川などの自然、素敵な飲食店など、大田区の魅力が伝われば」と、期待を寄せた。

具体的には大田区が募集・選出した10~80代という幅広い年齢層の大田区観光サポーター137名が、9月頃からぐるなびの地元密着型の地域情報発信サイト「ぐるたび」に「観光御師」として登場し、大田区のリアルな情報を発信。ぐるなびと大田区のタッグで地域観光資源の発掘と情報発信に努め、新たな可能性を拓いていく。

大田区長松原 忠義 氏「大田区はこれまでも工業展覧会の開催や大田区ならではの食品を選出する『逸品運動』、観光コースの設定など、観光活性化の施策を積極的に仕かけてきた。ぐるなびとの提携で、地域情報を最大限に活かす仕組みを作りたい」
株式会社 ぐるなび 代表取締役会長 滝 久雄 氏「ぐるなびはITを活かし、文化を発信する企業。ローカルな情報を発信するには、地域住民が鮮度の高い情報を継続的に発信できる仕組みが必要だ。『ぐるたび』を起点に大田区の観光活性化とブランドアップに挑んでいきたい」
パートナーシップ締結後に撮影された、大田区と株式会社ぐるなびとの集合写真。大田区に関わりのある外国人を対象とした「来~る大田区大使」(写真前列右)と、「NPO法人大森まちづくりカフェ」の代表者(写真前列左)も来場

食文化の旅を提案する地域情報発信サイト「ぐるたび」

「ぐるたび」は、旅行を計画している人やその土地を訪れたいと考えている人たちと、そこに住む地元の人たちが「旬の地元のネタ」でつながるご当地情報サイト。その土地ならではの「食文化」に触れることは、旅の楽しみのひとつ。食を中心としたリアルタイムな情報を現地の人々が発信し、街の魅力を広くアピールすることで、ユーザーはその土地のグルメ情報や名産品などを知ることができる。