松山市・ぐるなび共催「インバウンド対策セミナー」が開催。約100人の飲食店関係者らが参加し、現状とノウハウを共有
2016年は前年比40%増!松山市の外国人観光客が急増
愛媛県松山市と株式会社ぐるなびの共催によるインバウンド対策セミナー「訪日外国人観光客への『おもてなし』日本一をめざす!」が、8月2日、松山市内で開催され、市内の飲食店関係者ら約100人が参加した。
このセミナーは、2017年1月に松山市とぐるなびが締結した「食と観光を通した連携協定」に基づく事業の一環。同協定は、豊富な食材・食文化と歴史的な温泉宿など、優れた観光資源を有する松山市と、「日本の食文化や食材を守り育てる」という企業使命を掲げるぐるなびが連携して、松山の食の魅力を発信し、地域活性化への貢献をめざすもの。
セミナーには、松山市長の野志克仁氏も参加。冒頭、挨拶に立ち、「食は人々に幸せを与えてくれる大切なもの。松山市は食の魅力に溢れているので、ぜひぐるなびの力を借りて、外国人観光客の誘致を進めていきたい」と語った。また、松山市役所観光・国際交流課より、「松山市のインバウンドの現状」を報告。松山市への外国人観光客数が4年連続で過去最高を更新し、2016年は前年比40%増となるなど活況を呈していること、瀬戸内エリアの注目度が向上していること、今後の市の取り組みなどについて発表した。
続いて、ぐるなびの代表取締役社長・久保征一郎が登壇。6月16日に改正・成立した「文化芸術振興基本法」の中に、「食文化」が加えられたことに言及し、日本の食文化の優位性を力説。「ぐるなびはユーザーの視点から、『必要な情報』だけでなく、『十分な情報』を提供したい」と表明し、「地域の食の魅力を磨き、発見して、外国人にわかりやすく発信する努力が特に重要」と述べた。また、「ぐるなび外国語版」による外国語メニューの作成方法を、モニターを使って具体的に示し、その活用を呼びかけた。
最後に講演したのは、大阪各地にて鉄板串焼店「鉄板神社」などを経営する、株式会社寿幸の広報・人事部長である門田桂太郎氏。門田氏は、外国人客は1年を通してまんべんなく集客できることなど、そのメリットを熱弁。さらに、大阪・難波の「鉄板神社」が独自で取り組む外国人観光客の具体策を紹介するとともに、国別に有効な接客方法にも触れ、「来店した外国人客に満足してもらい、その場でSNSに口コミや写真をアップしてもらうと効果は絶大」などと述べた。