県外からの観光客に愛媛の地酒の魅力をどう伝えるか?売上アップにもつながる酒の提供ノウハウを学ぶ!
愛媛の地酒の質の高さや有効な提供方法を紹介
愛媛の地酒についての知識を深め、飲食店での提供方法を学ぶ「日本酒セミナー」が9月7日、愛媛・松山市の「二番町ホール」で開催。市内の飲食店関係者など約30名が参加した。同セミナーは、2017年1月に松山市と株式会社ぐるなびの間で締結された「食と観光を通した連携協定」の一環として企画。協定には松山市とぐるなび、双方の資源を有効活用して地域の活性化を図ること、またその一環として、愛媛の地酒を普及する事業に取り組むことが盛り込まれている。
セミナーの冒頭、松山市産業経済部観光・国際交流課長の白石秀一氏が挨拶に立ち、2016年の松山市の観光客数が推定約582万7900人に達し、4年連続で増加したこと、そのうちの18万7500人が外国人で、前年比約40%増だったことを紹介。また、7月に制定された「松山の地酒の普及並びに食文化の継承及び振興に関する条例」に触れ、「地酒は地域振興だけでなく、観光客誘致にも重要」と述べた。
続いて、松山市内で愛媛の地酒のアンテナショップ「蔵元屋」を経営する、有限会社こまち代表取締役の横田光敏氏が講演。「愛媛の酒の魅力発信! 売上げを上げるお酒の提供ノウハウセミナー」と題し、4種の試飲も交えながら、愛媛の地酒について語った。
横田氏は、愛媛には42の蔵元があり、いずれも小規模で少量生産だが、日本でもトップクラスの質で、カンヌ国際映画祭の公式酒に選ばれたり、世界の王室やセレブに愛されている銘柄があることを紹介。「愛媛の日本酒は世界をリードしている」と力説した。また、日本酒は飲食店にとって収益性の高い商材であること、そして、料理をおいしく感じさせ、満足度アップに貢献するとして、飲食店で日本酒を提供する意義を訴えた。さらに、日本酒を効果的にアピールできる提供例も解説。店の入口に日本酒を配し、入店を促進している店の事例や、日本酒のラベルの役割と活用方法、様々な飲み比べセット、グラスや猪口など酒器を変えて提供するおもしろさなどを語った。
最後に、ぐるなびから「インターネットを使ったPR方法」をレクチャー。スマートフォンによる飲食店検索が増加していること、ユーザーが求めている日本酒の情報として、「料理に合う銘柄」「その土地でしか飲めない銘柄」が上位にあること、また、飲み比べへの支持が高いことなどを提示し、ぐるなびの「日本酒・焼酎データベース」を使った店舗ページでの情報発信や、外国語版活用の有効性を訴えた。