埼玉の「三好屋商店酒場 深谷店」が全国1756店のトップに。ローカル立地の居酒屋の価値を高めたと評価
予選を勝ち抜いた5店舗の白熱したプレゼンテーション
「居酒屋から日本を元気にする」というスローガンを掲げ、外食産業の素晴らしさを発信すべく、毎年開催されている「居酒屋甲子園」(主催/NPO法人居酒屋甲子園)。その第12回全国大会が、2017年11月14日、横浜市のパシフィコ横浜国立大ホールで開かれ、埼玉県の「三好屋商店酒場 深谷店」が日本一を勝ち取った。
「共に学び、共に成長し、共に勝つ」という居酒屋甲子園の理念のもと、今大会には全国1756店の居酒屋が参加。覆面調査員が来店客の目線で調査する1~2次予選、プレゼンテーションによって全国12地区の優勝店舗を決める3次予選を行い、その後、面談と審査員会の最終予選を経て、全国大会進出5店舗を決定した。
この日、壇上にあがった5店舗は、それぞれ熱気に満ちた20分間のプレゼンテーションを披露。優勝した「三好屋商店酒場 深谷店」は、地元食材の使用、特産物開発など、地域密着型の運営が評価された。また、新人スタッフでもすぐに常連客と親密になれる“ジャンケンハイボール”(じゃんけんで勝つとハイボールの量が2倍になるサービス)や、誕生日月の予約来店で、年の数の手羽先をプレゼントする“手羽先バースデー”なども注目を集めた。
ほか、京都の「ベジテジや 四条烏丸店」は、メイン食材となるサンチュの自社開発・生産、独自の教育制度である“伝道師プログラム”などについて、和歌山の「和歌山ちゃんぽん 忠次郎」は、利用シーンごとの回転目標数の設定、利用動機に合ったメニュー作りなど、“麺居酒屋”としてのビジネスモデルを紹介。東京の「DAN CHICKEN DAN町田店」は、スタッフの本気を引き出す考え方、徳島の「レストランカフェウト・ウーク」は、地場産の規格外食材の活用などをアピールした。
また当日は、店長の地位向上を目指して第7回より実施している「店長認定」の結果も発表され、福岡「天神じゃんぼ」の宮川啓人氏と、東京「やきとりにしだ屋 井荻店」の西川貴雄氏が、優秀店長に選出された。約5000人の来場者が期待と興奮の眼差しで見つめるなか、今回の全国大会も盛会のうちに幕を閉じた。