2022/11/21 NEWS

2022年のグランプリは酒井研野氏(京都「日本料理 研野」)に決定!~料理人コンペティション「RED U-35」が開催~

日本最大級の料理人コンペティション「RED U-35」(RYORININ's EMERGING DREAM U-35)。第9回となる今回は「旅」をテーマに開催され、京都「日本料理 研野」の酒井研野氏がグランプリ(レッドエッグ)の栄冠に輝いた

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「旅」をテーマに478人が頂点を目指し、日本料理から初の戴冠!

 新しい時代を切り拓く「若き食のクリエイター」を発掘し応援する、日本最大級の料理人コンペティション「RED U-35」(RYORININ's EMERGING DREAM U-35)。第9回を迎えた2022年の「RED U-35 2022」は「旅」をテーマに開催され、35歳以下の料理人478人が国内外から参戦して5カ月間にわたる熱戦を繰り広げた。

 一次審査(ドキュメント審査)を通過した50人(称号「ブロンズエッグ」)は二次の映像審査で21人(同「シルバーエッグ」)に絞られ、さらにオンラインの面談で三次審査が行われ、6人のファイナリスト(同「ゴールドエッグ」)が決定。選ばれた大野尚斗(モダンフレンチ)、木本陽子(フランス料理)、窪田修輔(無国籍料理)、酒井研野(日本料理)、澤井隆太(フランス料理)、町田亮治(日本料理)の各氏が、11月14日(月)に都内で開かれた最終審査に臨んだ。

 審査員団は今回からメンバーを一新。

狐野扶実子(審査員長/食プロデューサー・コンサルタント)
辻芳樹(辻調理師専門学校校長・辻調グループ代表)
小山薫堂(総合プロデューサー/放送作家)

の3氏を除く、

佐々木浩(「祇園さゝ木」主人)
君島佐和子(フードジャーナリスト)
野村友里(eatrip主宰/料理人)
谷口英司(「Cuisine régionale L’évo」オーナーシェフ)
川手寛康(「Florilège」オーナーシェフ)
吉武広樹(「Restaurant Sola」オーナーシェフ)

の各氏が初参加となり、

溝畑宏(大阪観光局理事長)
山田早輝子(FOOD LOSS BANK代表取締役社長)

の両氏をアドバイザーとして迎えた。

 今回の最終審査の課題は「『旅』というテーマで挑んできた中、ファイナリスト6名が出揃いました。この6名で自由にテーマを設定し、料理を提供してください」というもの。審査日(11月14日)のランチとディナー計2回で提供した。6人は事前にオンラインで何度も話し合いを行い、料理の方向性を決定。それぞれが一品ずつ料理を考案し、それに対して全員で食材やアイデアを出し合いながらイメージを膨らませ、コース料理として完成させるとともに、6人の合作によるデザートやお土産も作り上げた。

 ランチは初の試みとして、課題のコース料理を一般参加者に提供するスタイルを採用し、11,000円(サービス料・消費税込み)のプラチナシートとして参加者を募った。これには多くの応募があり、抽選によって選ばれた9人が、6人と対面で料理の説明を受けながらコース料理を堪能した。

最終審査のランチでは、6人が話し合って作り上げたコースを一般募集の来店客に提供した

 さらに、ディナーでは審査員団が同じコース料理を試食。ランチと同じく6人がそれぞれ考案した料理を、全員が協力して作り上げるとともに、一人一人が自分の料理について審査員団にプレゼンテーションを行った。審査の対象は、事前のオンライン会議、一般客へのランチ提供の様子とその後の調整ミーティング、ディナーの料理とプレゼンテーション、審査員団との質疑応答のすべて。

ディナーでは、審査員団にランチと同じ料理を提供。それぞれ、担当した料理に込めた思いや調理方法、食材へのこだわりなどをプレゼンした

 ディナー後に審査員団が激論を交わし、2022年のグランプリ(レッドエッグ)は、酒井研野氏に決定。準グランプリには窪田修輔氏が選ばれた。

 日本料理界から初めての戴冠となった酒井氏は、青森県出身の32歳。日本料理の老舗「菊乃井」(京都)ほかで経験を積み、2021年京都に「日本料理 研野」をオープンしてオーナシェフとして活躍している。最終審査では椀物メニュー「懐かしい味が新しい」を考案。鯨肉を使用し、日本の伝統と食文化を見つめ直す一品となった。

グランプリ(レッドエッグ)に輝いた酒井研野氏の「懐かしい味が新しい」。日本の捕鯨文化に思いを馳せつつ、かつて食されていた「コロのおでん」(鯨のおでん)を椀仕立てにアレンジした一品

 最終審査に続いて行われた授賞セレモニーで、酒井氏は「感謝をしたい人はたくさんいるけれど、ぼくが料理人になれたのは、母が作るおいしい料理の記憶があったから。ぼくも多くの人の記憶に残る料理を作っていきたいです」と受賞の喜びを述べるとともに、賞金500万円の使い道を聞かれ「車を買って日本全国を旅し、地方の埋もれた(食の)宝を発掘し、新たな価値とともに発信したい」と抱負を語った。

 狐野氏は「今大会は“枠を超える”がキーワードになったという印象。持続可能な社会のために食ができることはたくさんあると認識する人が増えていることが分かった」と感想を述べた。

前列左から、ファイナリストの町田亮治氏、木本陽子氏(岸朝子賞)、酒井研野氏(グランプリ)、窪田修輔氏(準グランプリ)、澤井隆太氏、大野尚斗氏。後列左から、審査員の辻芳樹氏、川手寛康氏、君島佐和子氏、野村友里氏、佐々木浩氏、狐野扶実子氏(審査員長)、吉武広樹氏、谷口英司氏、総合プロデューサーの小山薫堂氏

 そのほか、海外で奮闘する日本の料理人を応援する滝久雄賞に北野ゆりか、女性料理人の最上位に贈られる岸朝子賞に木本陽子の各氏が選出された。

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「RED U-35」についての詳細はホームページをご確認ください。

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