更新日:2024.2.20
【RED U-35 2023】グランプリは、山本結以氏(東京「ESqUISSE」)
新時代の若き才能を発掘する、日本最大級の料理人コンペティション「RED U-35」(RYORININ's EMERGING DREAM U-35)は、未来を担う料理人たちが鼓舞され、大きな目標を抱き、これからの日本の料理界全体の価値向上・底上げにつながることを願い、毎年開催を重ねてきました。記念すべき第10回「RED U-35 2023」の最終審査会が、2024年2月15日、日比谷にて行われました。
そして2050年、大人になるこどもたちに贈る料理
最終審査のお題は「そして2050年、大人になるこどもたちに贈る料理」。三次審査を勝ち進んだファイナリスト5人がこの難題に挑み、見事グランプリ(レッドエッグ)を制したのは、東京「ESqUISSE」(エスキス)の山本結以氏。初の女性料理人レッドエッグの誕生となりました。そして準グランプリには、石川「respiracion」(レスピラシオン)の西山優介氏が選ばれました。
テーマは「未来をつくるこどもたちに贈る料理」
2013年に誕生した「RED U-35」は、熱意あふれる料理人たちの挑戦、歴代の審査員たちの目線、数多くの企業などの支援に支えられ、記念すべき第10回を迎えることができました。
食がくれるものってなんだろう?――これからの料理人は、どんな未来を描き、どんな価値を提供していくのか?
明日を担う若手料理人は、食の価値を、未来へ、次の世代へどんなメッセージを発信するのか、そしてどんなバトンを託すのか。そのような問いかけから、今回掲げられたテーマは「2030年のお子様ランチ 〜未来をつくるこどもたちに贈る料理~」となりました。
35歳以下の料理人335人の応募者から一次審査(ブロンズエッグ)を通過できたのは50人、二次審査(シルバーエッグ)で20人。三次審査(ゴールドエッグ)で勝ち残った5人が今回の最終審査へと進み、レッドエッグ(グランプリ)が1人、準グランプリが1人誕生しました。
2023年のグランプリ(レッドエッグ)に輝いた山本結以氏は、愛知県出身の29歳。『ミシュランガイド東京 2024』で2つ星のフレンチレストラン「ESqUISSE」で、エグゼクティブシェフのリオネル・ベカ氏の元で研鑽を積み、スーシェフとして活躍しています。最終審査のお題「そして2050年、大人になるこどもたちに贈る料理」として、3種で「脱皮」を表現。食材一つ一つが持つ本来の自然な味を上手に活かした一皿でした。
料理名:脱皮(だっぴ)
伊勢エビ、貝、はちみつ、山菜、味噌、豆腐を用いたガストロノミ―
メイン食材:伊勢エビ
料理に込めたメッセージ:2050年はまだ魚介類や日本古来の味噌豆腐、健康な自然からのはちみつを楽しめているのだろうか。私たちが生きたいと願う2050年を思い描いた。
料理名「脱皮」について:私たちは精神的な自分を守るために常に殻を持っていると思うが、殻は脱いでいく必要がある。自分も含めこれを贈る大人になった子どもたちも、自分の殻を脱いでいつまでも成長を繰り返してほしいという願いを込めた。
グランプリとして名前を呼ばれた山本氏は笑顔を浮かべながらも凛とした佇まいで登壇し、「結果がどうなろうとたじろがないと決めて、審査を通ってきたんですけれども、やっぱり一つずつステップアップするたびにすごくうれしくて。今まで自分がやってきたことに評価をいただきとても感謝しています。レッドエッグになったからにはこれから自分がやるべき義務があると思うので、目をそらさずに少しずつ自分にできることを探していきたいと思います」と大会への気持ちと今後の抱負を語りました。
また師匠であるESqUISSEのリオネル・ベカ氏へ向けて「もしリオネルシェフに出会っていなければ、ここに立つことは絶対にできなかったです。シェフの言葉一つ一つが私の全てを引き上げてくれました。私も他の誰かにとってそういう存在になれるように頑張りたいです」と深い感謝の想いと今後の決意を伝えました。
今回の審査について、審査員長の狐野扶実子氏は「審査員の満場一致で山本さんに決まりました。技術や味の構成、創造性、そしてストーリーですね。料理の背後にあるストーリーをちゃんと組み立てて、分かるように説明してくれました。そしておいしい。全てにおいてバランスが良かったですね」と功績を称えました。
準グランプリ:西山優介氏
料理名:入藘花(ろかにいる)
稗ずしの自己解釈と再現
メイン食材:稗(ヒエ)
料理に込めたメッセージ:敢えてヒエをつかうことで現代日本のあたりまえを問い、過去現在未来をもう一度見つめ直す。日本の途切れ欠けそうな文化を大人になる子どもたちへ、さらにその先へ紡いでいく。小さな叫びが、大きな輪となり力に変わり、この先の社会を変えていけるという願いを込めた。
準グランプリの西山氏は「レッドエッグを目指して頑張ってきたので、受賞はうれしいですが、やはり悔しい気持ちがとてもあります。反面、これから先まだまだ自分は成長していけるんだなということも感じました。今回の大会で、自分の伝えたかった思いというのを、しっかりと料理に出して全て吐き出せたことがすごくうれしくて。またそれを見ていただけたこと、真摯(しんし)に向き合っていただいたことも本当にうれしかったです」と、悔しさとやり切った気持ちを語りました。
審査員の辻芳樹氏は「彼はこの5人の中でも最も自分の輪郭を持っていました。とてつもない技術力。簡単な料理なんですけれども、知恵を使い、彼の哲学、理念が全て一つの料理に詰まっていたところが評価されました」と講評しました。
最終審査を競い合った、5人のファイナリスト
《2023 グランプリ・レッドエッグ》
《2023 準グランプリ・ゴールドエッグ》
《2023 ゴールドエッグ》
事務局より、RED U-35にご応募くださった皆さまへ
2023年8月1日に開幕したRED U-35 2023。
今年は開催時期を変更し、とても難しいテーマで困難な大会だったと思います。
私たちは終始見守ることしかできませんでしたが、ご応募頂いた335名の料理人の皆さまが真剣に大会に取り組んでくださる姿から、たくさんの感動を頂きました。
レッドエッグの山本さんと準グランプリの西山さん、本当におめでとうございます。そしてゴールドエッグの黒川さん、清藤さん、穴沢さん、本当にお疲れ様でした。
無事第10回の大会は終わりましたが、CLUB REDは元日に発生した能登半島地震の支援活動を引き続き行って参りたいと思います。
RED U-35事務局一同
夢と野望を抱く、新しい世代の、新しい価値観の料理人(クリエイター)を見いだし、世の中に後押ししていくため、これまでの料理コンテストとはまったく異なる視点で、 日本の食業界の総力を挙げて開催している料理人コンペティションです。
■ CO-ORGANIZER 共催:株式会社メルコグループ
■ PARTNER:ヤマサ醤油株式会社
■ SUPPORTERS:ヨシケイ開発株式会社 ミヨシ油脂株式会社 日本航空株式会社 エビスビール
■ 後援:公益財団法人大阪観光局 農林水産省 文化庁 観光庁 山梨県
「RED U-35」詳細ホームページ
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