~新しい外食機会の創出について~
「大阪から日本を元気にしよう!」。去る7月4日、大阪市の帝国ホテル大阪にて「大阪外食活性化フォーラム」が開催。大阪の外食関係者ら約1,000人が一堂に会し、活発な交流が行なわれた様子をリポートする。大阪の外食産業関係者約1000人が来場。活発な情報交換の場に
帝国ホテル大阪にて7月4日(月)、外食を通じて観光や流通など、様々な分野での経済活動の活性化を目的に、「大阪外食活性化フォーラム」(主催・株式会社ぐるなび)が開催された。当日は、定員を超える、大阪の外食産業関係者ら約1000人が参加。老舗料亭の主人や女将から、中堅の経営者、若い従業員まで幅広く集まり、会場には活気がみなぎった。
ぐるなび大阪営業所所長の竹内則友の開会の挨拶のあと、株式会社日本旅行の平田進也氏が、「浪速のカリスマ添乗員が語る大阪のほんまもんのサービスはこれや!」と題して基調講演。旅行業にも飲食業にも共通する「もてなし」の本質、特に大阪らしい接客について巧みな話術で語り、会場を湧かせた。
第2部のパネルディスカッション「今こそ大阪外食の価値について考える~新しい外食機会の創出について~」では、バックグラウンドの異なる5人の外食産業関係者が登場。市場規模が小さくなっている外食産業のなかで、食の町・大阪の地域性を活かし、大阪全体の外食が活性化していくためにはどうしたらよいか、話し合われた。
続く懇親会にも多数が参加。塚本和男 近畿農政局局長、橋下徹 大阪府知事、平松邦夫 大阪市長らからも電文が寄せられ、「大阪が元気になって、日本全体を励まそう」というメッセージが発信され、盛況のうちに閉幕となった。
基調講演
「夢を乗せて、売る」これこそ接客の基本!
低迷する旅行業界にあって数々のヒット企画を飛ばし、"カリスマ添乗員"の異名をもつ平田 進也氏。秘密は「お客様をいかに笑わせ、喜ばせるかにある」と語る。韓流ドラマ「冬のソナタ」のロケ地を回るツアーでは、平田氏が男性主人公に扮して楽しませるサービスが大好評だったことを紹介。「ツアーは移動手段を売るのではなく、そこに夢を乗せてこそ価値ある商品になり、喜ばれる。外食も同じ。その店に行きたいと思わせるアクセントが必要」とユーモアたっぷりに訴えた。そして「旅行も外食も日本全体が厳しい今だからこそ、大阪が元気にならなければいけない」と、飲食と旅など異業種間コラボレーションをはじめとした斬新な企画の創造を呼びかけ、会場は大きな拍手に包まれた。
パネルディスカッション
[テーマ]
今こそ大阪 外食の価値について考える
~新しい外食機会の創出について~
パネリストは、現在の大阪の外食産業を語るうえで欠かせない5人。大阪で外食産業が発展してきた過程を振り返るとともに、生産者と飲食店が直接結びついた新しい業態など、現在の大阪外食シーンの多様な側面が浮き彫りにされた。そして、大阪の地域性を活かした外食産業の発展に必要な視点として、「安心安全を基盤に据え、アジアをはじめ世界に発信する」「お客様の150%の満足を引き出す、大阪らしいもてなしの再生」「お客様の共感を得る業態創出への努力」「感動とイノベーションをキーワードに一人ひとりが輝ける業界を作る」「コミュニケーションの活性化を図る仕掛けの提供」などについて語られた。
懇親会
フォーラムの最後に設けられた懇親会では、亀岡育男・大阪府飲食業生活衛生同業組合理事長が乾杯の音頭をとった。亀岡氏は、「同業者がこれほど集まることは滅多にない。この機会に感謝し、お互い競い合いつつ、協力し合って、大阪の活性化と日本の再生につなげたい」と挨拶。なごやかな歓談が続いた。