江戸前寿司のグレードアップで外国人が毎日来る店に! 上野「鮨 百万石」

江戸前寿司を提供する上野の老舗「鮨 百万石」。カウンター席では料理人の技を間近で見てライブ感を満喫できるのが好評で、外国人観光客が多く来店しています。この記事では「ぐるなび外国語版」および「ぐるなび外国語版 ネット予約」を活用することで、インバウンド集客に成功している事例を掘り下げていきます。

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更新日:2024.2.28

鮨 百万石(東京・上野)

上野にある創業50年余の老舗「鮨 百万石」。伝統の江戸前寿司の魅力を、来店したさまざまな国の外国人にどのように伝えているのでしょうか? この記事では、増加する外国人観光客のニーズに合わせたおもてなしをする同店の取り組みを紹介します。熟練された職人技を間近で体験できるカウンター席や多言語メニューの導入、クチコミ効果による集客力アップのほか、高品質な食材へのこだわり、笑顔とコミュニケーションを重視した接客といったインバウンド獲得における成功の要因を料理長の言葉を交えて詳しく解説します。

※本記事の情報は記事作成時点のものであり、現時点での情報の正確性を保証するものではございませんので、ご注意ください。

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食材をグレードアップし、「日本の伝統」をアピール

旬の新鮮な魚介を、熟達の職人技で提供する江戸前寿司「鮨 百万石」。客席と段差のないカウンター席では、料理人の技の一部始終を間近で見られます。「上野界隈は以前から外国人が多かったのですが、何年か前からとくに目立ち始め、それに比例して当店も外国人のお客様が徐々に増えてきました」と料理長の紺野良平さんは言います。そのため、ぐるなび担当営業の提案を受け「ぐるなび外国語版」を活用し、外国人用メニューブックを導入することでスムーズな接客に活かしてきました。

常にカウンターに立ち、お客様を笑顔で迎える紺野さん。寿司職人としての確かな技とともに、笑顔とトークも好評
東京・上野駅から徒歩5分の閑静な一画にあり、ファサードからは老舗の風格が漂う
檜の氷室を2004年頃に導入。上段の氷から放出される冷気が、食材の乾燥を防ぎながら鮮度を保つ

外国人の来店数は2017年頃から増加が続いており、「ぐるなび外国語版 ネット予約」経由でも予約が入ります。とくにスペイン、イタリアなどの地中海沿岸諸国やアメリカ、台湾や香港からが多いそうで、昼夜ともほぼ1日1組以上の来店があるとか。「カップルやファミリーはもちろん、予約なしでスマートフォンを片手に1人で訪ねてくる外国の方も珍しくありません」と紺野さんは言います。近隣にあるホテルの紹介で来店する例も少なくありませんが、彼らに共通しているのは「日本の伝統的な寿司」を望んでいることでした。そこで外国人用メニューをグレードアップ。極上のネタをそろえるとともに価格もアップし、ディナーで5,500円と1万3,200円、ランチでも5,000円と8,000円の握りをアピールするように。「日本の質の高い寿司を堪能してもらうことにしました」と紺野さんは言います。

ディナー用握り寿司の説明ページ(※取材当時)。英語、中国語2種、韓国語表記も
  • 「自家製からすみの味噌漬け」など、自慢の逸品や珍味もアピール
  • 「ぐるなび外国語版」によるメニューブック

また、外国人がリラックスして食事を楽しめるよう、接客にも気を配っており、「常に、笑顔とコミュニケーションを心がけています」と紺野さん。「外国人にとっては異国の飲食店であり、しかも外から中が見えない店に入る不安があるはず」という考えのもと、それを一瞬で払拭するために、入店時の笑顔を欠かさないようにしています。同時に、よりおいしく食べてもらうために、片言の英語で積極的にネタを説明し、全力でコミュニケーションを図るのだとか。さらに、写真や動画の撮影に気軽に応じて、待ち時間さえも楽しんでもらえるように気を配るそう。その甲斐もあってか「以前、偶然アメリカ人のユーチューバーが来店し、提供したコース料理が動画でアップされて、50万回以上再生されました。その後の短期間で世界中から約50組が来店。今でもそのコースをオーダーする外国人のお客様もいます」と紺野さんは語ってくれました。

「鮨 百万石」英語ページのトップページ
外国人にも内容を理解しやすい22,000円の寿司懐石コースの詳細

今後もさらなる増加が予想される訪日外国人に対して、スタッフ一丸となり、おもてなしに力を入れていきたいと考えているそうです。

小林さんの確かな目利きで、毎朝、豊洲市場で買い付ける新鮮な魚介を、紺野さんがていねいに捌く

上野「鮨 百万石」が実践するインバウンド獲得5つのノウハウ

  1. 外国人用に極上ネタのメニューを用意
  2. 笑顔と片言英語での積極的なコミュニケーション
  3. カウンター席で調理を見せる演出
  4. ぐるなび外国語版を使った外国語メニュー表
  5. 写真や動画の撮影に気軽に応じてSNSで拡散成功
鮨 百万石(東京・上野)
東京都台東区東上野2-11-5 江波戸ビル1F
https://r.gnavi.co.jp/a150800/
創業50年超。毎朝、豊洲市場で買い付ける旬の魚を、熟練の技で提供。カウンターでは握りのライブ感を満喫でき、多くの客を魅了している。テーブル席のほか、10人規模の個室も備えている。
大将 小林 敏雄 氏(左)、料理長 紺野 良平 氏(右)
東京出身の小林氏は「神田百万石」で修業し、25歳で独立・開業。福島県出身の紺野氏は老舗寿司店で修業後、35年以上前に「鮨 百万石」へ。以来、二人三脚で店を盛り上げる。

インバウンドとは?
「海外から日本へやってくる外国人旅客」のこと。2013年には1,000万人、2016年には2,000万人を突破。2018年はついに3,000万人の大台に達し、過去最高の3,119万2,000人を記録。政府が2016年3月に発表した目標数は、2020年に4,000万人、2030年に6,000万人。今後も増加が予想されるインバウンドの集客は、飲食店にとって重要な課題のひとつになっている。

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