2024/07/24 特集

注目の新店・新業態 永田町「北白川」が、関東にうなぎの新風を巻き起こす

2024年4月15日、永田町にオープンした鰻「北白川」は、”焼き”にこだわり、関東では珍しい九州の技法で「こなし」と呼ばれる火入れを採用。「せいろ蒸し」と「鰻重地焼き」を看板に、いち早く東の新業態としてそのおいしさの普及を開始している。

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九州の地焼きの技法とせいろ蒸しを、関東に

鰻「北白川」の入り口

日本の政治の中枢にほど近い永田町。その地下鉄駅3番出口を出てすぐの道沿いに、「鰻」の一文字が大きく旗めく新店「北白川」が開業した。

メインは文字通りうなぎ料理だが、西のパリッとしてうま味が凝縮した「鰻重地焼き」と、福岡では鰻重と同じくらい人気という「せいろ蒸し」の2大看板で、いまだ馴染みの薄い関東にそのおいしさを広めていく。都心で西の味が楽しめるとあって、関東近郊の人はもちろん、インバウンドからの注目も高まりそうだ。

【店舗紹介】
北白川(きたしらかわ)
東京都千代田区永田町1-11-28 合人社東京永田町ビル1F
03-6206-7476
11:00〜21:00(L.O.20:00)
64席 テーブル席、個室(4~8人様用/扉・壁あり)
定休日 :なし(不定休)
開業日 :2024年4月15日
https://r.gnavi.co.jp/ckz1asfd0000/
https://unakita.jp/
https://www.instagram.com/kitashirakawa2024/

目次
ゆったりと楽しめる、空間と通し営業
うなぎの味がダイレクトに伝わる「地焼き」
2大看板「せいろ蒸し」「鰻重地焼き」
・福岡発祥、おいしさを閉じ込めた「せいろ蒸し」
・噛むほどに、力強いうま味が広がる「鰻重地焼き」
アルコールは、日本酒「獺祭」を中心にラインナップ

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ゆったりと楽しめる、空間と通し営業

自動ドアを入ると、すっと目に入る「北白川」の文字。季節のグリーンが色を添える

「鰻」と書かれた大きなのれんとガラス張りの入り口。「うなぎ=高級」というイメージを備えつつも、店内の様子が垣間見えて安心感があり、一見でも入りやすい。内装は大正ロマンを感じさせつつ、イギリスアンティークのテーブルやチェアがゆとりをもって配されている。11時から21時までの通し営業で、時間を気にせずゆっくり楽しめるのも特徴的。ビジネスのグループ利用を中心に集客するが、一人客利用も増えている。

  • 広々とゆとりある店内に、さまざまなデザインのアンティークチェアとテーブルが並ぶ。うなぎなどがモチーフになった絵画も印象的
  • 存在感のあるアンティーク家具で彩る個室。個室は4人席からあり、壁を外せば20人まで対応可能

うなぎの味がダイレクトに伝わる技法「地焼き」

『地焼きのおいしさを東京でも広めたい』というオーナーの思いに応えたのは、これまで約20年、関東焼きのキャリアを重ねてきた熟練の料理長、長久保 稔 氏。「東と西は全く別物。元々興味もあり、自分の幅も広がると思いチャレンジしました」。気持ちも新たに九州で修業し、4月のオープンにこぎつけた。今は西の地焼きに心血を注ぐ。

  • 火入れの技法「こなし」。串を放射状に打ち、浅く焼き目が入ったらパタパタと細かく折り曲げて皮目に刺激を与える
  • ゼラチン質がほどよく抜けるようにじっくり焼き上げたのち、タレをまんべんなく2度かける

東と西の違いは、うなぎを捌くところから。「東だと頭の付け根に刃を入れて、動かなくなったところを背開きし、腑や骨、ヒレを除いて頭を落とします。西は生きた状態で目打ちを打って腹側から開き、腑と骨を除いて終わり。とてもシンプルで手数が少ないんです」(長久保氏)。頭は焼くときも付いたまま、ヒレなどは焼け落ちるので取る必要がない。

焼き方も全く異なる。東は白焼きにしてから蒸し、タレを絡めて焼き上げる。対し西の地焼きは串打ちして焼くのみ。「北白川」が取り入れた技法「こなし」がおいしさを引き上げる決め手となる。「うなぎはゼラチン質が多く、特に皮と身の間のぬるっとした部分の歯触りが良くないんです。関東の場合は蒸すことでそれを落としますが、地焼きは焼きながら串を細かく折りたたむことで焼き落とします」(長久保氏)。

時に水をかけながら焦げる直前まで焼き上げたうなぎは、表面がカリッと香ばしく肉厚な身はふっくら。ふわトロの関東焼きとは異なり、ガツンとうなぎの味をダイレクトに感じる。まさにパワーみなぎる一品だ。

2大看板「せいろ蒸し」「鰻重地焼き」

福岡発祥、おいしさを閉じ込めた「せいろ蒸し」

「せいろ蒸し」香の物・吸い物(+220円で肝吸いに変更)付き。写真は梅(1本)で5,500円、松(半身)は3,850円

東京では知らない人もまだ多いが、福岡ではポピュラーな食べ方が「せいろ蒸し」。筑後地方の郷土料理で柳川が発祥の地と言われている。うなぎのタレをまぶしたご飯に錦糸卵を敷き、うなぎの蒲焼きをのせて5〜10分、強い蒸気で蒸しあげている。

ふたを開けた時に湯気が立ち昇る。うなぎは香ばしさはそのままに身がよりふっくらで、うま味が浸透したご飯と一体感がある。

「福岡のせいろ蒸しはご飯がもちもちっとしているのですが、東の方の嗜好(しこう)に合わせて、さらっと軽めにしています」(長久保氏)。地域性を鑑みて調整するのは、これまでの経験値からだ。

せいろに守られ、最後まで熱々のままいただける

噛むほどに、力強いうま味が広がる「鰻重地焼き」

「鰻重地焼き」香の物・吸い物(+220円で肝吸いに変更)付き。写真は梅(1本)で6,380円、松(半身)は4,620円

白いご飯の上に、タレとともにうなぎの蒲焼きをのせた鰻重。仕上げのタレを塗ったあとキャラメリゼするように焼き上げたうなぎは一段と香ばしく、噛むとうま味がギュッと詰まっている。「関東焼きのほろほろととろけるようなおいしさもいいですが、このパリッとした食感も味わってほしい」(長久保氏)。甘辛いタレの要は、100年以上の歴史をもつ愛知の「三州三河みりん」。照りやツヤを出し、まろやかな甘みとコクがうなぎのうま味を引き立てる。

鰻重やせいろ蒸しの価格を見ると「松」より「梅」の方が高めの設定なのは、「注文するときにお客さまが言いやすいように」との洒落た心遣い。蒲焼きや白焼きの単品も「亀」と「鶴」の名で注文する方式だ。団体利用も増えており、うなぎが苦手な人用に「ステーキ重」も用意している。

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アルコールは、日本酒「獺祭」を中心にラインナップ

アルコールは、山口の「獺祭」を中心に、高知「酔鯨(すいげい)」、大分「西の関」、宮城「一ノ蔵」、奈良「春鹿」など、各地の銘酒を取りそろえる。1~2合の飲み切りサイズボトルのため、数種類を注文して飲み比べが可能。また手土産にも適しているため使い勝手がよい。

中でも「獺祭 純米大吟醸にごりスパークリング 二合」(2,970円)は地焼きと相性抜群で、うなぎの甘辛いタレをシュワッと爽快に流し、米の甘みの余韻がほんのり残る味わいで人気だ。他にビールやハイボール、レモンサワー、ウイスキーも取りそろえ、需要にこたえる。

「獺祭 純米大吟醸にごりスパークリング 二合」(2,970円)は、地焼きと相性抜群
日本酒は、1~2合の飲み切りサイズを多品種そろえる(1,320円~)

実は「せいろ蒸し」と「鰻重地焼き」のうなぎの量は同じだが、期間限定で「せいろ蒸し」の価格を低めに設定している。まずは「せいろ蒸し」のおいしさを知ってもらうことで認知を広げていく構想だ。

料理長 長久保 稔 氏 
「北白川」料理長。西麻布の和食店で修業を始め、うなぎ料理店の老舗、埼玉の「魚庄」へ。15年ほど勤めたのち、銀座、日吉のうなぎ料理店で陣頭指揮をとる。うなぎと向き合う日々だが「毎日でも食べたい」というほど自身もうなぎ好き。肌ツヤの良さはその賜物。

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