2000年12月に創刊した『ぐるなび通信』。200号を迎える本号では、創刊から現在までの外食業界を3人の識者とともに振り返ったうえで、未来へのヒントを探る。まずは、2000年からの外食トピックスを見ていこう。
お話をうかがったのは…
2000~2008 外食トピックス
'97年をピークに市場規模は縮小 '05年移行は安定期(二杉氏)
2000年代に突入しても市場の縮小傾向は続き、“外食デフレ”が進行。「ただ2005年には底を打ち、以後、リーマンショックや東日本大震災などの影響で下落はありましたが、現在は基本的には横ばいの安定期と言えます」。
デパ地下、コンビニなど、成長著しい中食市場(二杉氏)
外食市場が安定期を迎えた一方、中食市場は成長を続けている。2000年以降は、百貨店地下の惣菜売り場"デパ地下"が活況。「デパ地下は、"グルメな中食"のニーズをとらえ、すっかり定着しました」。と二杉氏。一方、惣菜売り場を充実させたコンビニエンスストアも"日常食としての中食"の需要を取り込み、市場を押し広げているという。また、ファストフードの多様化とテイクアウトの影響も大きくなっている。「従来からあるハンバーガーや牛丼に加え、昨今は天丼、カツ丼、からあげなど様々なファストフード店が登場し、テイクアウトにも取り組んでいます。食を家庭の外に依存する傾向が強まるなか、多様なニーズに合わせた中食の動きは、今後の外食市場にも大きな影響を及ぼすでしょう」。