外食ニーズが復調。「少人数」「換気のいい場所」が選ばれる傾向は変わらず~コロナ禍3年目の外出行動~

ぐるなびでは、ぐるなび会員を対象に「コロナ禍3年目の外出行動」についてアンケートを実施。外出の平均日数は4.5日とコロナ前と同水準に。今後、コロナが収束しなくても「食事」で外出したいという人は4割となった。

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目次
外出頻度はコロナ前と同程度まで回復。外出目的は「買い物」「仕事」が多数
今後は「食事」「旅行・観光」のニーズ増。人の多い場所や密を避ける傾向は続く

 2020年以降、コロナ禍で消費者の外出行動は大きく変化。3年目となった2022年、外出行動はどのように変化しているのか。ぐるなびでは、ぐるなび会員を対象に直近半年(2022年3~8月)の外出行動について調査を実施。コロナ以前(2020年1月以前)やコロナ1年目(2020年3~8月)と比較して、どのように変化したのかを分析した。

 2022年3~8月の外出頻度は平均4.5日と、1年目(3.5日)に比べると回復。外出の目的は「日常的な買い物」「仕事」が7割以上、「食事」は6割となった。また、今後コロナ禍における外出の目的として「食事」「旅行・観光」がコロナ1年目に比べて15ポイント以上増加。一方で、外出時の行動様式は「なるべく少ない人数」「換気のいい場所」を選んで出掛ける傾向は変わらず、引き続き飲食店の感染対策が重要になりそうだ。

 それでは以下より、コロナ禍3年目の外出行動についてアンケート結果をもとに詳しく見ていこう。

今回、紹介するデータは「コロナ3年目の外出行動」(ぐるなび調べ)
回答者数 20~69歳の男女1380人(男性693人、女性687人)
調査時期 2022年9月5日(月)~8日(木)
※アンケート結果は、「ぐるなびPRO for 飲食店(管理画面)」にログインした後、下記からダウンロードできます(ぐるなび加盟店のみ)。
アンケート結果レポート「コロナ3年目の外出行動
※未加盟の場合は、下記をご覧いただき、お問合せください。

外出頻度はコロナ前と同程度まで回復。外出目的は「買い物」「仕事」が多数

直近半年の外出頻度は、2022年では「ほぼ毎日」41.2%、「週に4~5日程度」29.6%となり、平均で週に4.5日外出している結果に

 図1は、2022年3~8月(半年)の外出頻度を、コロナ前(2020年1月以前)、およびコロナ1年目(2020年3~8月)と比較したもの。2022年は、外出頻度が「ほぼ毎日」と回答した割合は41.2%、「週に4~5日程度」は29.6%で、平均週4.5日となった。外出頻度が落ち込んだ1年目(週3.5日)と比べると「ほぼ毎日」が約20ポイント増え、回復の様子が見られる。一方、コロナ前と比べると、平均日数では同程度であるものの、「ほぼ毎日」は9.3ポイント低い結果となった。

外出の目的については、「日常的な買い物」「仕事(出張を含む)」はともに7割を超え、コロナ前とほぼ同じ数値に。「食事」は6割で、コロナ前と比べると1割程度低くなった

 図2は、外出の目的を集計したもの。2022年は「日常的な買い物」(78%)、「仕事(出張を含む)」(71.6%)の順で多く、コロナ前とほぼ変化がなかった。その次に多い「食事」(60.1%)はコロナ前と比べ約8ポイント低い程度と、次に続く「友人と会う・コミュニケーションをとる」(36.8%)、「旅行・観光」(33.5%)と比べて一足先にコロナ前の水準に近づいたようだ。

今後は「食事」「旅行・観光」のニーズ増。人の多い場所や密を避ける傾向は続く

今後、コロナが収まらなくても、なるべく外出して行いたいことでは、「日常的な買い物」(52.9 %)がトップで、コロナ1年目の2020年と同じ水準。「仕事」(44.4%)はコロナ1年目と比較すると15ポイント低く、「食事」(42.8%)は16ポイント高かった

 図3では、今後コロナが収まらなくても、なるべく外出して行いたいことを聞き、コロナ1年目の調査と比較した。2022年の調査では「日常的な買い物」(52.9%)が最も多く、「仕事(出張を含む)」(44.4%)、「食事」(42.8%)、「旅行・観光」(42.7%)と続く。特に「食事」「旅行・観光」は1年目と比べて15ポイント以上増え、1年目と比べて、コロナ禍の収束に関係なく外食や旅行を積極的に行いたいと考える人が増えていることが伺える。

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今後、外食の予定や希望のあるシチュエーションについて、コロナの感染拡大時では「ひとりで」のランチ(39.2%)、「家族で」のディナー(32.5%)が多いが、感染が収まっている時では、「家族で」のランチ・ディナーが45%超、「友人・知人または恋人と」のランチ・ディナー、「友人・知人と」の飲み会が35%超となった

 今後、外食の予定や希望のあるシチュエーションについてまとめたのが図4。コロナの感染が拡大している時の予定・希望は「ひとりでのランチ」(39.2%)、「家族でのランチ」(35.4%)、「家族でのディナー」(32.5%)など、ランチや家族での利用のニーズが高いようだ。また、感染が収まっている時も「家族で」のランチ・ディナーが上位なのは変わらないが、「友人・知人または恋人と」のランチ・ディナーも感染拡大時に比べて20ポイント程度高くなっており、感染が収まれば外食需要に変化がありそうだ。

 また、感染が収まっている時では、飲み会の予定・希望が「友人・知人と」(36.7%)、「仕事仲間と」(25.7%)と回答する人が感染拡大時より15ポイント以上多かった。なお、回答者のうちフルタイム勤務者に限定すると、感染拡大が収まっている時の飲み会の希望として「仕事仲間と」の回答が37%となり、根強いニーズがあると言えそうだ。

外出時にどんな行動をとるようになったかを聞くと、「人とともにする行動」として「なるべく少ない人数で出かけるようにした」(68.8%)、「外出範囲の制限」として「人の多い場所・施設への外出は避けた」(74.6%)が最多となった

 図5は「外出時にどんな行動をとるようになったか」について、コロナ1年目と2022年の結果を比較したもの。「人とともにする行動」で最も回答が多かったのは「なるべく少ない人数で出かけるようにした」(68.8%)で、1年目とほぼ変わらない結果に。また、「外出範囲の制限」で最多だったのは「人の多い場所・施設への外出は避けた」(74.6%)で、1年目と比べると約10ポイント低くなったが、こちらも依然として7割以上の人が意識している。また、「屋外など、なるべく換気のいい場所を選んで出かけるようにした」は1年目とほぼ同水準となっている。

 コロナで外出行動は大きく変化し、3年たった今、コロナ前に戻りつつある行動、依然として1年目と変わらない行動が明らかになった。外食のニーズは回復傾向にあるが、図5の結果を鑑みると、感染者数の減少が進んだとしても「少人数」「換気のいい場所」が選ばれる傾向は今後も続くと思われる。飲食店では換気や密にならない工夫、少人数プランの設定など、これまでと同様に感染リスクを抑える取り組みが求められそうだ。

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 「コロナ3年目の外出行動」をまとめたこの調査では、上記のほか「テレワーク率の変化」や「コロナの影響が続く間、外出に気を付けようと思うこと」なども掲載。ぜひ、下記からダウンロードして、参考にしていただきたい。

アンケート結果レポート「コロナ3年目の外出行動

※「アンケート結果レポート」は、ぐるなび加盟店のみ閲覧・ダウンロード可能です
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