ルーティン化と真逆の発想。コストを抑え常連客を獲得
「Living Bar Dream Home Sendai」(以下「ドリーム ホーム」)が位置するのは、仙台駅から地下鉄で1駅、駅からは徒歩約7分の、歓楽街やショッピングエリアから少し離れたオフィス街。路地のビル2階にあり、飛び込み客はほぼ望めない場所にも関わらず、最高月商640万円を記録している。
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オフィス街で人通りは多くないが、近隣に結婚式に対応するホテルや式場があり、二次会の獲得につながっている -
入り口を入ってすぐの、20人を収容できるテーブル席
着席50人、立食80人規模の宴会が可能な店は仙台駅周辺に少ないため、週末は宴会や結婚式二次会で埋まる盛況ぶりだ。
また、ドリンクバー形式の飲み放題をセットにした「日替りコース」の提供で、平日に小~中規模のグループ利用を増やしたうえに、仕入コストとスタッフの負担削減に注力。平均客単価は毎年上がり続け、現在は4,600円。オーナーの鈴木 雄大 氏は「調味料やジャムなどまで手作りするなど、調理に手間をかけています。親しみのあるメニューを斬新なかたちで提供することで顧客満足度を高め、その結果、リピーターの増加を実感しています」と語る。
Living Bar Dream Home Sendai(ドリーム ホーム)
業態:隠れ家ダイニングバー
席数:50席(カウンター、ソファー、テープル) 貸切時は人数で調整可
客単価平均:4,600円
客層:30~40代のビジネス層、男女比5:5
リピーター、4~10人規模のグループが多い
アクセス:仙台市営地下鉄東西線 青葉通一番町駅 徒歩7分
営業時間:月~金曜日・祝前日18:00~24:00、土曜日12:00~24:00、日曜日・祝日13:00~18:00
営業時間外の予約も相談可能
定休日 :無休
https://r.gnavi.co.jp/s4kwbge30000/
「ドリーム ホーム」式 顧客満足度最大化の取り組み
1.
【席配置】レイアウトで、多様なニーズに対応
2.
【コース】おまかせ料理に絞り、仕入れコストを削減
3.
【販促】ぐるなびを外部パートナーとして施策を具体化
ここからが本当のスタート――10年目の新たな挑戦
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1.【席配置】レイアウトで、多様なニーズに対応
1人客やカップル、4~10人のグループが中心の日もあれば、20~30人の半貸切パーティーが2組の日、結婚式二次会で完全貸切の週末と、日ごとに客層と席の配置を変える。売上を増やした理由の1つが、この柔軟性だ。
2016年のオープンから数年は、大箱空間を売りに40~50人が中心のパーティーを獲得していたが、コロナ禍を機にパーティーのメインが20~30人に減少。貸切では余った席が稼働できない課題があった。そこで、2024年に大幅リニューアルを実施。1つだった空間を2つに分けて、40人まで着席できるソファ席と20人まで対応可能なテーブル席とし、それぞれにプロジェクターを完備。半貸切で同時に2つのパーティーが可能な仕様にした。
また、増加した少人数客にも目を向け、ゆったり過ごせるソファのカウンター席を新設。以前は団体客が7割だったが、現在は1人~中規模の宴会が6割と客層も変化している。
2.【コース】おまかせ料理に絞り、仕入れコストを削減
厨房に立つシェフは1人で、調理の簡単な補助作業はアルバイトが行っている。あえて単品料理を設定せず、メニューを”おまかせ料理”で構成したコースに絞ることで、効率的に調理の段取りを組めるようにした。
さらに、「大人のドリンクバー」と名付けた飲み放題システムは、客が自由に酒を作る体験を提供しつつ、ドリンクの提供にかかる人員削減も実現させた。
料理は、コースにより7~11品を提供。人気の「厚焼き卵サンド」や「唐揚」「ハンバーグ」など、価格変動が少ない卵や肉料理はある程度定番化させ、他はその日仕入れた食材で変えている。「食材の調達は仙台朝市です。青果店や鮮魚店から食材を仕入れ、食材ありきでメニューを考えます」と鈴木氏。朝市では、食べられるが見た目が悪く売れ残ってしまう食材をすべて購入している。毎日店に足を運び、仕入れ先との信頼関係を築いてきたという。
「そうしているうち、青果市場で安かった旬の食材を大量に持ってきてくれたり、店の料理に合う食材も安く売ってくれたりするようになりました」(鈴木氏)。仕入れ値を相場より抑えることで、コースを手頃な価格に設定することに成功。これが顧客満足度の向上にもつながっている。
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シェフのお肉料理の一例「森林鶏を使用した鶏もも肉のコンフィ」は複数のソース(フレッシュサルサ・マスタード・粗塩など)で楽しめる -
シェフのスペシャリテ「仙台牛の粗びきハンバーグ」。手作りの日替りソースで仕立てる
また、オペレーションの効率化は「ドリーム ホーム」の重要な方針だ。調理器具や清掃機器など、スタッフの手間を省く便利な機器を積極的に導入し、サービスに専念できる体制を整えている。
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3.【販促】ぐるなびを外部パートナーとして施策を具体化
2025年10月、同店は楽天ぐるなび店舗ページを大幅にリニューアルした。掲載内容の決定にあたっては、ぐるなび担当者と細部まで意見を交わしながら進めた。来店客の中心は30〜40代で、男女比はほぼ半々。この客層に向けて満足度を高め、リピーターの拡大につなげることを目的にコースプランを構築した。
「少人数と団体のコースを分けてはどうか」というぐるなび担当者の提案を受け、「12名様以下コース」と「12名様以上コース」を設定。また、若い女性客の来店を増やしたいという狙いから、「女子会プラン」も掲示し、ターゲット層へのアプローチを強化している。
鈴木氏は、飲食業界の知見やデータを持つぐるなび担当者を、戦略的な外部パートナーと捉えている。「『ドリーム ホーム』はまだまだ完成の途上です。リピーター獲得には仕掛け作りが必須であるため、共に戦略を話し合えるパートナーは貴重な存在です。忌憚(きたん)のない意見やアドバイス、新しい情報提供に期待しています」(鈴木氏)。
ここからが本当のスタート――10年目の新たな挑戦
今後のビジョンとしては、多店舗展開も視野に入れつつ、自社生産食材を付加価値のひとつに育てていく考えだ。その一歩として、店で提供する米を2025年11月から山形県の実家で栽培した新米に切り替えた。2026年には家業の農園を継ぎ、本格的に米の生産を始める予定である。また、シェフの実家は福島県で養鶏場を営んでおり、今後は卵や鶏料理にも力を注いでいく方針だ。「この店を通じて、東北全体を持続可能で豊かな街にできるような活動を広げていきたいです」と語る。
コロナ禍で大幅なキャンセルを経験し、改めて店の在り方と飲食の本質に向き合った。悩み続けた数年を経て、ようやく2025年、自店の軸と方向性が明確になったという。「2026年3月に10年目を迎えますが、今が本当の意味でのスタートです。3年後、5年後にどんな店になっているか、自分でも楽しみです」。”どうせだったら、でかい夢を”ーー鈴木氏の挑戦はこれからも続いていく。
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