2021/01/19 特集

サプライズや華やかな演出がカギ!記念日・ハレの日に選ばれる店

日々の外食は控える傾向にあっても、記念日やハレの日の外食ニーズは減っていないというデータもある。そこで、記念日やハレの日の利用ではどんな料理やサービス、演出が喜ばれているのか、事例を通して見ていく。

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撮りたくなる演出が満載!特別感のあるコースで予約増

北海道バル TOKAPU 大宮店[埼玉・大宮]

華やかなテーブルアートがSNSで拡散され呼び水に

 埼玉・大宮駅東口近くの一番街商店街にある「TOKAPU」。以前は北海道をテーマにした大衆居酒屋だったが、2020年4月にリニューアルし、“北海道バル”として再スタートを切った。「大衆居酒屋よりも高単価にしたいと思い、バルに業態を変更しました。周辺の飲食店と差別化を図るために、イクラやカニといった北海道産の食材はそのまま売りとして据え、洋風メニューにアレンジして提供しています」と店長の海老沢颯太氏は話す。メニューは“SNS映え”を意識し、「燃える!ジンギスカン」(1078円)は客席でフランベをして提供するなど、写真や動画を撮りたくなる料理を多くラインナップ。リニューアル前は男性が中心だったが、現在は女子会やデートで利用されることが多くなり、20~30代前半の女性が約8割を占めている。

 さらに「高級感やサプライズのある店にしたい」(海老沢氏)と考え、2020年9月より始めたのが、「誕生日・記念日コース」(3300円)。その目玉としているのが、客席のテーブルを大きな皿に見立てチョコレートソースなどでメッセージを書き、デザートをデコレーションする「テーブルアート」だ。

「誕生日・記念日コース」の目玉として、主役の目の前で描くテーブルアートを提供。スタッフが2人1組で担当し、利用シーンに合った音楽をかけながら、テーブルにメッセージなどを華やかに描く
  • 予約時に依頼されたメッセージをチョコレートソースで書いていく
  • ベリーソースや生クリームなどを用いてメッセージを囲むようにデコレーション
  • ミニケーキ、フルーツを周りに置いて華やかに。彩りにも気を配る
  • デザインは型を決めずスタッフが自由に描く。この過程を動画で撮影する人も多い

 まず、あらかじめクッキングシートをテーブルに敷いておき、その上にテーブルクロスをかけて来店客を出迎え。食事を楽しんだ後にテーブルクロスを外し、クッキングシートの上でスタッフがテーブルアートを始める。「半個室を使い、キャンドルを灯すなど、セッティングからほかの席と異なるため、案内時から特別感があると好評です。お祝いされる主役の目の前でテーブルアートを行うので、感動したとおっしゃる人もいます」と海老沢氏。テーブルアートを行う様子を来店客が撮影してInstagramにアップすることも多く、店も来店客に許可を取った上で撮影してSNSに投稿し、アピールしている。海老沢氏は「SNSでテーブルアートを見て予約される方も多いです」と語る。全体の約7割が予約客で、そのうち半数は『誕生日・記念日コース』を選択。「認知度が上がるにつれ、『誕生日・記念日コース』の予約が増え、週末は1日3組入ることもあります」(海老沢氏)。

サラダもブーケのように盛り付けてお祝い仕様に。生ハムやキュウリを花のように飾り付け、写真映えするビジュアルに仕上げている
土台には北海道産のジャガイモ「インカのめざめ」を使ったマッシュポテトを使い、十勝ハーブ牛のローストビーフ約120gを巻き付けている。客席で花火を灯してお祝い感をアップ!
店内のポスターで店舗のInstagramアカウントをアピール。フォローするとドリンクが1杯無料になるサービスを行い、フォロワーを増やしている

 さらに「誕生日・記念日コース」では、料理も華やかさを意識して開発。全5品と品数は少なめだが、野菜や生ハムを華やかに盛った「“まるで花束”ブーケサラダ」や、十勝ハーブ牛のローストビーフを使い客席で花火を灯して提供する「ローストビーフの肉ケーキ」など、このコースだけしか楽しめない料理を盛り込み、特別感を演出する。「どの料理もお客様の反応が良く、こちらも写真や動画を撮る方がほとんどです」と海老沢氏は笑顔を見せる。

 今後は「売りである生ガキ、カニ、ラクレットチーズ、十勝ハーブ牛のメニューをさらに前面に押し出していきたい」と海老沢氏。同時に、「サプライズやお祝いといえば『TOKAPU』というイメージを強めたい」(海老沢氏)と、SNSで話題になるようなインパクトの強いメニューやプランを追求していく考えだ。

北海道バル TOKAPU 大宮店[埼玉・大宮]
埼玉県さいたま市大宮区宮町1-51 2F
https://r.gnavi.co.jp/jh2duf9f0000/
大宮駅東口から徒歩2分。北海道産食材をふんだんに使い、ラクレットチーズを使った料理などSNS映えを意識したメニューを多く提供。20~30代前半の女性を獲得している。
店長 海老沢 颯太 氏
18歳から飲食業界に入り、居酒屋やバルでホール、キッチンともに経験。昨年2月より店長になり、中心となってリニューアルを進めた。

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