2012/05/09 特集

おいしい料理写真の撮影レシピ

メニュー写真のクオリティーはお店の印象を決める重大ポイント。ここでは、プロのカメラマンに聞いた「デジカメで簡単、きれいに撮影するコツ」を大公開。専門知識がなくても、写真が驚くほどきれいに!

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メニュー写真のクオリティーはお店の印象を決める重大ポイント。せっかくの自慢料理も、そのおいしさがビジュアルで伝わらないと、オーダーしてもらえない。そこで本特集では、プロのカメラマンに聞いた「コンパクトデジカメで簡単、きれいに撮影するコツ」を大公開。専門知識がなくても、これさえ覚えれば、驚くほどの効果が得られるはず!

3つのポイントを常に意識。斜め45度の位置から撮影

「コンパクトデジカメの基本性能は、近年プロも驚くほど向上しています。高価な一眼レフを使わなくてもちょっとしたコツさえ覚えておけば、初心者でも手軽においしそうな料理写真が撮れますよ」。こう話すのは、料理関連の広告写真などで活躍する斎藤巧一郎カメラマン。気をつけたいのは、被写体の「明るさ」「色」「形」という3つのポイントだという。

「本体の電源をオンにしたら、まず撮影モードを『A(オート)』から『P(プログラムAE=自動露出)』に切り換えてください。撮影条件をカメラが自動判別してくれる『A』モードは、いわばスナップショット用。瞬間を切り取るには便利ですが、そのまま料理を撮ると少々フラットな仕上がりになりがちです。一方、『P』モードではカメラが決めた標準設定を、好みに応じて調整することが可能。これを使って的確な『明るさ』と『色』を再現すれば、さらに自然で瑞々しい存在感が出せます」。

ただ、メニュー写真の場合、あまり過剰なアレンジは逆効果。あれこれ悩むより、まずは見たままを素直に表現することを心がけたい。

「料理によっては、明るさや色を実際より多少強調した方が映えることもあります。その際はまず、標準的な画像を撮影してみる。それを基準に少しずつ数値を加減して、ベストな1枚を見つけてください。そして、カメラの位置は料理に対して斜め45度が基本。テーブルの料理を食べる時と同じような目線から撮ることで、見る人の食欲も刺激できます」。

基本はプログラムモード

モードダイヤルを「P」の位置にセット。ダイヤルがない場合はディスプレイでPアイコンを選択。次いで明るさと色を個別に調整。

撮影はなるべく自然光、位置関係は逆光で

料理をきれいに撮るには、まず場所選びが重要だ。自然光が入るお店であれば、なるべく明るい場所で、明るい時間帯に撮影したい。撮影ポジションは、太陽などの光源が被写体の真後ろから差す「逆光」が基本になる。「後方から光が当たることで、食べ物に自然な陰影が付き、リアルな存在感を伝えられます」(斎藤氏)。逆に撮影者の後ろ側から被写体に光が当たる「順光」は、影が強く出すぎてしまい、奥行きのない感じになるのが欠点。

逆光ケーキを後ろ側から包み込むような光が、全体的に柔らかな陰影を生んでいる
順光被写体の真正面から光が当たっているため、明暗がわかりにくく、立体感がない

室内撮影の場合でもフラッシュは使わない

自然光がたっぷり入るお店はよいとして、太陽の光が入ってこない店、地下の店などはどうすればいいのだろう。「大丈夫! 今のコンパクトデジカメは性能がいいので、室内でも十分に撮影可能です。ただしフラッシュは使いません。カメラ付属の小型フラッシュは被写体の柔らかな濃淡を消し、フラットに見せてしまうからです。むしろ室内をなるべく明るくし、カメラをきちんと設定すれば、フラッシュなしでも十分きれいに撮影できます」(斎藤氏)。

フラッシュなし室内灯をつけて撮影。下のフラッシュありの写真に比べて、若干暗いが立体感がある
フラッシュありデジカメ本体に付属する小型フラッシュを使って撮影。のっぺりと平板な仕上がり

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