更新日:2024.9.19
自店に合う、自店でできる「リピート数アップ施策」
何度も通ってくれるリピーターの獲得は、安定的な売上の確保や集客コストの削減につながります。「また来たい」と思ってもらえる存在になるために、まずは自店のリピート率を把握し、現状の客層に合った施策を打ち出すことが大切です。
利用客のニーズに合った魅力的な料理の提供や料金設定、割引券やポイントカードといった再来店を促すツールを活用し、継続して来店してもらうためにすぐにでも始められる策はあります。以下に、「リピート率」と「リピーター率」の計算式を紹介しますので、数字を基に自店にできそうなことを具体的に見ていきましょう。
目次
・飲食店がファンを獲得する必要性
└複数回、来店いただくことができる
└知人や友人に紹介される
└SNSで紹介される
・「リピート率」と「リピーター率」を可視化する
└「リピート率」の計算方法
└「リピーター率」の計算方法
└リピート率を把握するメリット
・複数回外食する店の、立地と決め手(アンケート調査より)
└「自宅の近く」がトップ
└決め手は、食べたい料理と料金
・自店に合う・自店ができる、5つの来店数アップ施策
└(1)食べたい料理があるか
└(2)料金設定と客層が合っているか
└(3)お気に入りエントリーされるコツ
└(4)割引券、ポイントカードで再訪にお得感を
└(5)ホームページ・SNSで発信する
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飲食店がファンを獲得する必要性
複数回、来店いただくことができる
新規客の獲得は季節やトレンド、経済状況の影響を受けやすく、波があるもの。一方で、コアなファンはそういった要因に左右されにくく、安定した売上の確保に大きく貢献してくれます。そのため、一度来店してくれたお客さんをいかにしてリピーターにつなげられるかは、効率的に利益を伸ばし、経営を安定化させるのに欠かせないポイントです。
知人や友人に紹介される
リピーターは新規客の獲得にもプラスの効果をもたらします。特に、知人や友人からの情報は信頼度が高いため、常連客が連れてきてくれたお友達がリピーターに…と客層が広がる可能性も。
通常、新規客の獲得には広告などの費用や労力がかかりますが、リピーターによる紹介は集客コストの削減といったメリットもあります。
SNSで紹介される
お店への愛があるリピーターは、SNSでの情報発信や口コミ投稿を積極的に行ってくれる貴重な存在です。特に、SNSは別の人にバトンを渡す種まきのような役割を果たしてくれるツール。「同じ人」の来店だけでなく、より幅広い層へとリーチでき、海外にまで広がっていく可能性も。業態やエリアによってはこの部分を狙って、SNSへの口コミを促す施策を打ち出してみてもいいかもしれません。
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「リピート率」と「リピーター率」を可視化する
■「リピート率」の計算方法
では計算してみましょう。「リピート率」は、店を訪れた新規客のうち何人が再来店したかという、新規顧客におけるリピート客の割合を示すものです。計算方法は、
リピート率(%)=2回目以降の来店客数÷これまでの初回来店客数×100
例えば、開店から新規顧客が100人訪れ、そのうちの20人が再来店した場合、20(2回目以降の来店客数)÷100(これまでの初回来店客数)×100=20で、リピート率は20%となります。
■「リピーター率」の計算方法
「リピーター率」は、特定の期間に来店したお客様のうち、何人がリピーターだったかを表すもの。計算方法は、
リピーター率(%)=特定期間の既存顧客数÷特定期間の来店客数×100
例えば、11月(1カ月間)の来店客数が200人で、そのうち50人がリピーターだった場合、50(特定期間の既存顧客数)÷200(特定期間の来店客数)×100=25で、リピーター率は25%となります。
リピート率を把握するメリット
何度も来訪してくれる客層を定期的に可視化することで、現時点の客層だけでなく、客層の変化も改めて認識することができます。また、1,000円のランチを毎週1回食べに来てくれる顧客が50人いれば週5万円の売上が見込めるように、時間帯とリピーターの来店数を把握することで、売上が予測できるというというメリットも。
一般的に、リピーターの集客にかかるコストは、新規顧客の獲得にかかるコストの5分の1といわれており、リピート率が高いほど集客コストもダウン。「5:25の法則(顧客離れを5%改善できれば利益率が最低でも25%改善する)」というというマーケティングの法則があるように、既存顧客をより多く確保することで効率的に利益を伸ばすことができます。
まずは自店の現状を把握するために、特典付きアンケートを実施したり、会員カード設定で得た情報などから、リピート率を算出してみましょう。
複数回外食する店の、立地と決め手(アンケート調査より)
「自宅の近く」がトップ
ぐるなび会員を対象とした「リピートした飲食店の特徴」についてのアンケート(2022年3月実施)によると、「半年で、複数回外食で利用した店」の立地は「自宅の近く」がダントツでトップ。次に「繁華街、職場・学校のそば」という結果になっています。
このことから、自店がどのエリアにあり、どんな層の往来が多く、近くにどんな施設があるかといった条件は、リピーター獲得において大きな影響をもたらします。まずは自店の立地や環境を把握し、対策に役立てましょう。
決め手は、食べたい料理と料金
また、2024年に同内容で実施した比較調査で「リピートの決め手」の変化をみると、「食べたい料理がある」(49.4%)、「料金がリーズナブル」(45.0%)、「自宅から近い・行きやすい」(36.2%)、「とにかくおいしい」(31.6%))が変わらず上位を占め、「料理」「料金」「行きやすさ」を重視する声が多いことがわかりました。また、「割引やポイントが利用できる」というお得感を求める層も。初回来店時にクーポンやポイントカードを渡し、再来店を促しましょう。
「リピート来店」について、ぐるなび会員を対象に調査を実施。2022年に実施した同様の調査の数字と比較をし、どのようなリピート行動の変化があるか、を検証
自店に合う・自店ができる、5つの来店数アップ施策
リピート率を「エリア×客層×行動」に合わせてアップさせる!
アンケートで上位に挙がっている項目は、リピート数アップのために常に検証していきたいものです。立地別や客層別に、チェックポイントを挙げていきます。
(1)食べたい料理があるか
上記のアンケート結果でもリピートの決め手でトップに挙がったのが「食べたい料理がある」かどうか。飲食店であれば当たり前のようにも感じられますが、オリジナリティーのある名物を持つことが、最大の強みになります。おいしさはもちろん、自店の客層が好むメニューは何か、ここでしか食べられないものを提供することで、自然と「また食べたい」「また来たい」と思ってもらえるきっかけにつながります。
立地別チェックポイント
・オフィス街:リピート率アップに直結しやすいランチタイムの強化、ビジネス層の会食に選ばれるプラン
・住宅街:ファミリーに愛される食事、惣菜のテイクアウトなど中食も用意してみる
・観光地:カップルからファミリー層まで利用しやすい、大衆的で回転率も高いメニュー
誰と一緒に、何を求めて来店するのかを想定しましょう。
(2)料金設定と客層が合っているか
「食べたい料理があるか」と同等に重視されているのが、料金です。「コスパがよい」「リーズナブルである」と感じてもらうために、料金設定は自店を利用する客層を考慮しましょう。
立地別チェックポイント
オフィス街:地域差もありますが、ランチは1,000〜1,500円、弁当は500〜1,000円など
住宅街:近隣住民の世帯年収を考慮しつつ、日常使いのお店か、記念日に利用してもらいたいかといった、自店の利用シーンに合わせる
観光地:ファミリーや若年層が多ければより手頃に、シニア層が多ければ高級感のある価格でも
周囲の競合店を調査して価格を設定することも重要です。
(3)お店を気に入ってもらうためのコツ
雰囲気や接客もお店を気に入ってもらうための大事な要因です。出迎えと見送り時や、お料理提供時の声かけを大事にしましょう。ウェルカムなコミュニケーションは、好印象の店として記憶される要素になります。また、年齢層や客層によって「心地よさ」「幸福感」「満足感」の感じ方は異なることも、注意しておきたいポイントです。
客層別チェックポイント
若者向け:食べ方の提案を積極的に行ったり、驚きのある仕掛けを用意したりと、楽しさや遊び心のあるサービスや接客、コミュニケーションが喜ばれる
ビジネス層:居心地のよさや親しみやすさ、ランチタイムにサッと一人でも利用できたり、テイクアウトができるといった便利さを提供
富裕層が多い:食材、器や店内装飾といった付加価値で差別化をしたり、より丁寧で特別感を感じられる接客を心がける
ユーザーにとって「通いたい店」とはどんな店なのか。3店舗の事例から、通いたくなる仕掛けやファン獲得の取り組みを紹介する。
(4)割引券、ポイントカードで再訪にお得感を
割引券やポイントカードは、リピーター獲得に効果的なツール。友達紹介クーポンといった紹介制の割引券なら、新規顧客の獲得にもつながります。
SNSも効果的なツールの一つです。例えばLINEは自店の公式アカウントがあれば、友だち登録者へメッセージ送信が可能。新メニューやお得なキャンペーンなど、定期的に店の存在をリマインドすることができるほか、クーポンやポイントカード(ショップカード)などの機能を活用したアプローチもできます。
客層別チェックポイント
若者~シニア向け:ドリンク1杯無料、一品サービスなど、次の利用時にお得感があるものを
ビジネス層:来店回数で割引など、ランチ利用時にもお得なものを
(5)ホームページ・SNSで発信する
Google検索やGoogleマップに自店の情報を掲載できるGoogleビジネスプロフィールのほか、Instagram、X(旧Twitter)、FacebookといったSNSに公式アカウントを作成し、住所や営業時間などの正しい情報と、ウリをアピールしましょう。
昨今は年代を問わず、事前にネットの情報を見て来店する人がほとんどです。定休日や営業時間に関する変更点は必ず全てのSNSを更新し、お知らせを。また、新メニューや季節のキャンペーンなど、程よく更新をかけて来店の機会を促しましょう。
客層別チェックポイント
圧倒的な利用数はLINEで、10~60代まで幅広くユーザーがいます。InstagramとXは10〜30代の若者中心、Facebookは30〜50代のビジネス層中心など、SNSごとにメインのユーザー層は異なります。店舗のターゲット層に適した情報発信を。
飲食店の集客に力を発揮するSNS。特にInstagramやLINEは、飲食店検索サイトとの連携を含めて、新規客獲得やリピート促進にも効果を発揮するツールだ。ここでは、SNSの活用に役立つ事例やノウハウを7つ紹介する。
飲食店の成功にリピーターの存在は欠かせません。魅力的な料理の提供と適正な価格設定、心地よい雰囲気、再来店したくなるしくみづくりや正確な情報提供など、日々の積み重ねが総合的に評価され、店を長く愛してくれるファン獲得につながっていきます。
まずは自店の現状や周辺環境、客層行動の把握を。その上で、店に最も必要な施策や取り組みやすい部分から実践してみましょう。
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