繁華街やオフィス街の飲食店予約が、数年前の水準に戻りつつあり、大人数での宴会需要の増加が見込まれています。また、こちらの記事で紹介している3月初旬のぐるなびのユーザー調査(※)では、今春、歓迎会に「参加したい」と回答した人は63%でした。約4割の人は開催人数について「7~10人」と答えており、大人数のグループでの開催を検討していることが分かります。この状況は、飲食店が大人数予約のチャンスをつかむ絶好の機会といえます。では、飲食店はどうすれば、幹事から選ばれる店になり大人数の予約をとれるでしょうか? この記事では、その戦略と方法を深掘りし、売上と顧客満足度の向上につなげるためのアプローチを考えられればと思います。
※ぐるなびユーザー調査(回答者:20~60代の全国のぐるなび会員1,300名、調査期間:2024年3月1日(金)~3日(日)、調査方法:WEBアンケート)
〈目次〉
大人数予約のチャンスをつかもう
市場はようやく戻ってきた
ユーザー調査が示すチャンス
大人数予約をとれた時の店側のさまざまなメリット
まずは幹事の目に留まるため、店舗の情報発信を充実させる
魅力的な店舗情報の提示
幹事の目を引くコンテンツ
幹事に選ばれるための秘けつ
幹事のニーズに応える
幹事のユーザー体験を向上させる
大人数予約のリスクヘッジ
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大人数予約のチャンスをつかもう
市場はようやく戻ってきた
最近の市場分析では、繁華街やオフィス街の飲食店で大人数の予約が回復傾向にあることが示されています。これは、徐々に社会が正常化していく中で、ユーザーが再び外食やイベントを楽しむようになったことが反映されています。特に、職場の歓迎会や送別会、さらには誕生日会や同窓会といったイベントでの大人数での予約が増加しているのを、一般ユーザーも飲食店関係者も実感しているのではないでしょうか。
ユーザー調査が示すチャンス
ぐるなびが行った調査によると、春の宴会シーズンには、多くの企業や団体が大人数での飲食店利用を計画していることが分かります。歓迎会に「参加したい」と回答した人は63%で、特に20代と60代が他の年代に比べて参加意向が高い傾向があることがわかりました。また、約4割の人が開催人数は「7~10人」と答えています。このデータは、飲食店にとって春の宴会シーズンが大きなチャンスであることを示しており、特に大人数の予約を積極的に取り込むことで、売上を大きく伸ばすことが可能です。春の歓送迎会シーズン以降もこの傾向は続くのではないでしょうか。
これらの市場の動向を踏まえ、ここ数年獲得できていなかった「大人数の予約」に対応する準備を進めたいところです。具体的には、予約システムの見直しや、宴会コースといった大人数向けのメニュー開発、イベント時の特典提供など、お客様つまり宴会の幹事に向けた魅力的な提案が重要になってきます。
大人数予約をとれた時の店側のさまざまなメリット
大人数予約をとると良い理由は数多くありますが、準備が効率的に進められるということと、売上の目処が立てられることの2つが何と言っても大きいでしょう。
もちろん、万が一キャンセルが発生した際のリスクヘッジも必要ですが、予約の管理、食材の管理、人員の管理を計画的に進められることは、日々のウォークイン対応や少人数予約への対応と比較して店舗にとって大きいです。
上で書いたことに加えて、大人数予約での宴会後のマーケティング効果にも注目です。人員管理によるオペレーション整備を行い、スムーズな接客ができたことで参加者の満足度が高ければ、リピーター獲得やクチコミ効果からの新規顧客獲得につながる場合もあります。例えば、サークルの打ち上げやウェディング二次会、法事慶事といった大箱ニーズの幹事に対するアピールになることでしょう。
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ではここからは、やるべきことについて書いていきます。
大きく分けると以下の三点です。
- 自分の店のアピールを幹事に届ける
- 幹事の予約体験をスムーズなものにする
- 万が一の時のリスクヘッジをしておく
まずは幹事の目に留まるため、店舗の情報発信を充実させる
魅力的な店舗情報の提示
というわけで、大人数予約を受けられる店舗の場合、まずは自店の魅力を最大限に伝えねばなりません。そもそも「大人数での利用が可能です」ということをアピールしなければ、幹事の目に留まらないでしょう。自店のサイト、自店のSNSアカウント、Googleビジネスプロフィールでももちろん情報発信が可能です。ぐるなびなどの飲食店検索サイトでも定型のフォーマットがあるので、大人数予約を受けられることをサイト内検索でもヒットするように設定できます。ポイントはいくつかありますが、写真は特に影響力が大きく、シズル感溢れる料理の写真や居心地良い店内の雰囲気を伝える写真は、お客様の来店意欲を高めます。また、メニューは最新のものを掲載し、どんな料理が提供されるのか、特に大人数向けのコースがある場合はその内容を詳しく紹介したいところです。さらに、店舗独自の特典や割引情報を提示することも、お客様の関心を引くポイントと言えるでしょう。
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幹事の目を引くコンテンツ
幹事は、参加者全員が満足できる場所を選びたいと考えています。そのため、幹事の目を引くためには、集団での利用に特化した情報を提供することが必要です。例えば、「大人数でのご利用に最適!」といったアピールポイントを明確にしたり、団体予約特典、個室の有無、座席の配置やプライベート感についての情報を詳しく記載することが効果的です。また、幹事専用の連絡窓口を設けるなど、幹事の負担を軽減するためのサポート体制を整えることも大切です。ぐるなびの場合ですと、店舗ページに連絡フォームや電話番号を掲載することで、幹事の方々が簡単に連絡を取ることができます。お客様の要望やニーズに合わせて、効果的な連絡窓口を設けることができますので、お気軽にご相談ください。
実際に効果的な店舗ページを持つ一例として、季節ごとに特別なコースを企画し、その情報をぐるなびページで積極的にアップデートしている加盟店さんもいます。この結果、ページを訪れた幹事からの問い合わせが増え、大人数の予約が顕著に増加しました。特に、ページに掲載した「幹事様無料サービス」の情報は、多くの幹事から好評を得ています。
このように、ぐるなびなどの飲食店検索サイトの店舗ページを充実させることは、大人数予約を増やすための非常に効果的な手段です。ページを魅力的にすることで、幹事の目に留まりやすくなり、結果として予約へとつながる確率が高まります。飲食店の皆さんは、今一度、自店のページを見直し、大人数予約獲得のための最適な情報提供を心がけましょう。
幹事に選ばれるための秘けつ
幹事のニーズに応える
上で挙げたこと以外にも、幹事は大人数での宴会やイベントを成功させるために、さまざまな要素を考慮しながら店舗を選びます。そのため、飲食店が幹事のニーズに応えるためには、利便性と魅力を兼ね備えた情報もアピールしていきましょう。例えば、店舗がアクセスしやすい場所にあることや、大人数に対応できる座席の配置が可能なこと、アレルギー対応やベジタリアンオプションなど特別な食事ニーズに対応できることなど、具体的で実用的な情報を提供することも幹事にとってうれしい情報です。
また、特別な会や記念日に対応するためのサービスやメニューの提案も幹事の関心を引くポイントとなります。例えば、誕生日や記念日に特別なデザートプレートを提供するサービスや、企業のロゴ入りの特製ケーキを事前注文できるオプションなどは、イベントを特別なものにするための魅力的な選択肢です。
幹事のユーザー体験を向上させる
予約プロセスをシンプルなものにすることは、特に大人数の予約においては幹事の負担を大幅に減らすことができます。電話ではなくオンラインでの予約システムを整備し、簡単に人数の変更や特別リクエストを伝えられるようにすることは、幹事にとって非常に大きなメリットです。また、予約の確認やリマインダーを自動で送るシステムを導入することで、幹事の負担をさらに軽減できます。
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サポートの強化も同様に重要です。スタッフのトレーニングも必要となってくるでしょう。例えば、大人数のグループでの利用時には、担当スタッフが幹事のサポートを行うなど、きめ細かいサービスを提供することで、幹事だけでなく参加者全員の満足度を高めることができます。あるレストランでは、大人数予約を扱う際には担当者を配置し、事前打ち合わせから当日のサポートまで一貫して対応しています。このような取り組みにより、幹事から高い評価を受け、クチコミを通じてさらなる大人数予約につながる好循環が生まれています。
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飲食店がこれらの点に注意し、幹事のニーズに応えることができれば、選ばれる確率は格段に上がります。幹事にとって使いやすく、魅力的な店舗であることをアピールし、ユーザー体験を向上させる努力を続けましょう。
大人数予約のリスクヘッジ
また、キャンセルの際の対策も必要になってきます。無断キャンセルの場合と、連絡してのキャンセルとがありますが、無断キャンセルについては、被害を最小限にするための対策を打ちます。連絡してのキャンセルは、次の予約につなげるための幹事とのアプローチが重要になってきます。ぜひ、これらの記事を参考にしてください。
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