2020/02/12 特集

若手スタッフの育成&コミュニケーション 小さな成功の積み重ねとフォローが成長と定着につながる!

新しいスタッフを迎い入れる春がはもうすぐそこ。10代後半~20代の人を迎える場合、どうコミュニケーションを取り、育成していけばよいのか。人材育成のプロに、若い世代の考え方や効果的な育成方法について聞いた。

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株式会社シェイク Human Resource Consulting部門 マネジャー 三浦 悠介氏
株式会社シェイクは、個人の「リーダーシップ開発」を軸に、企業の人材育成や組織作りを手がける。三浦氏は、2015年新卒で入社。内定者向けから管理職層向けまで、幅広い研修プログラムの開発に従事し、年間50社以上の組織・人材開発を支援している。新人・若手向けの企業研修を行うファシリテーター(講師)としても活動する。

若者の価値観が変化。やりがいや自己成長を追求

 若手スタッフの育成やコミュニケーションを考えるにあたって、まずは10代後半~20代に多く見られる行動や考え方、傾向について把握しておきたい。人材育成や組織コンサルティングを手がける株式会社シェイクの三浦悠介氏は、新人・若手社員向けの企業研修に携わるなかで、ここ2~3年における若者像の変化を感じているという。

 「いま新入社員として社会に出る世代は、1990年代後半~2000年生まれの、『Z世代』と呼ばれる世代に含まれます。この世代の大きな傾向でまず挙げられるのは、働くことへの価値観の変化です。仕事とプライベートはどちらも大切だという“ワークライフバランス”の考え方を、社会人のスタート時点から持っていることが特徴です。そのため、『仕事が第一』という考え方が社会の主流だった40代以上の世代とは、価値観の違いが生まれやすくなっています」と三浦氏は解説する。また、情報化社会で育ってきた「デジタルネイティブ世代」であることも、行動や考え方に影響を与えているという。「様々なモノや情報が溢れているなかで、自分がほしい情報を選び、居心地のよい空間に身を置くことが大切だと考えており、関心のあることには自分から積極的に情報を取りにいく傾向が見られます。InstagramやYouTubeなどで情報を集めており、例えば関心のある会社があれば、自分からその会社の社長のインタビュー動画を探すといったこともしています」(三浦氏)。

 自分にとって大事なものや興味を持つものに対しては非常に敏感である一方で、相手が求めているものや社会から寄せられる期待には意識が向きにくい面もあるという。「自分から動くのはよいが、一方的な指示は嫌がる傾向もあります。とりわけ組織論理に沿って動くことには抵抗を感じがち」と三浦氏は指摘する。例えば、社内やグループ内での「昇進・昇格の魅力」を伝えても響きにくく、それよりも「この仕事の意義は何か」や、「この仕事がどう自分の成長につながるのか」など、“行動の意味”を重視する。「仕事へのやりがいを求めたり、成長したいという気持ちは強いので、“この行動はどんな意味があるのか”をしっかり教えることが重要です」(三浦氏)。

 このような特徴を挙げると、接しにくいと思う人もいるかもしれないが、「『まじめで素直な人が多い』という評価も企業の人事担当者からよく聞きます。言われたことを実行するまじめさは、この世代の長所と言えるでしょう。上司からすると『言われたことをやるだけでなく、自分で考えて動いてほしい』と感じ、物足りない面もあるかもしれませんが、ていねいにコミュニケーションをとって、行動を導いていけば成長につながります」と三浦氏は語る。まじめさや素直さ、仕事にやりがいを求める姿勢は、成長への伸びしろの大きさとも捉えることができ、指導者は長所を引き出すような関わり方を意識することが大切だ。では、具体的な育成方法やコミュニケーションのポイントを見ていこう。

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