千葉の卵が遠く広島で店の看板メニューに

千葉県「宮本養鶏」が育てる名古屋コーチンの卵を使っているのが、広島の「Cafe OTTO」。お互いのこだわりが、新たな人気メニュー「カルボナーラ」を生み出した。

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宮本養鶏 取締役
宮本大史 氏祖父の代から養鶏場を営み、三代目となる宮本氏。「今後は名古屋コーチンの飼育の割合を今より増やし、多くの飲食店の方に使っていただければ」と展望を語る
ソースには名古屋コーチンの卵黄を3個。こってりとした重いソースもしっかり受け止めるブカティーニというパスタを使用している。にんにくは複数片使って香りを活かし、上品な味わいに仕上げる

千葉で育てられた卵が、遠く広島で店の看板メニューに

千葉県館山市、房総半島の南部に位置する温暖なこの地で養鶏場を営む宮本大史氏。5万羽の鶏を育て、そのうち名古屋コーチンは約16%、1日2トン生産する卵のうち、重量ベースで1割強が名古屋コーチンだ。「2002年から飼養を始めた名古屋コーチンですが、他の交配種に比べて弱く、同じように育てていたらまぶたが腫れてしまったり、卵を産むのが普通より1カ月遅いので、いつ卵を産むのかとハラハラさせられたり、とにかく手がかかりました。だから、最初に卵を産んだときは何とも言えない喜びを感じましたね」とその苦労を振り返る。「名古屋コーチンは普通種に比べて産卵率が低く、卵も小さめ。しかし、卵黄の比率が大きく、味も濃厚で生臭さはほとんどありません。鶏の飲用水には山の沢から引き込んだ水を紫外線殺菌して与えるほか、飼料には海藻やヨモギを配合してコクを出しています。また、鶏舎は、自然の風が入る開放鶏舎。温暖な館山は、鶏たちにとって何よりの環境だと思います」(宮本氏)。

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