2023/12/08 NEWS

2023年「今年の一皿®」は「ご馳走おにぎり」に決定!

毎年、その年の⽇本の世相を反映し象徴する⾷を発表する「今年の一皿®」。2023年は華やかさがSNSを中心に話題となった「ご馳走おにぎり」に決定しました。

URLコピー

更新日:2023.12.17

2023年「今年の一皿®」 発表!

株式会社ぐるなび総研が毎年発表している「今年の一皿®」。日本の食文化を人々の共通の遺産として記録に残し、保護・継承することを目的としており、今年で10回目を迎えました。

2023年「今年の一皿®」に選ばれたのは「ご馳走おにぎり」です。

2023年「今年の一皿®」ご馳走おにぎり

選定理由は、「ふんだんに乗せた具材が食欲をそそり、見た目が華やかで話題になった」「豊富な具材から選べる楽しみと飲食店で握りたてを味わうスタイルが消費者に受け、ご馳走へと進化した」「おにぎりの消費支出額が増加傾向にあり、専門店の新規開業が相次いで中・外食の精米消費を後押しした」などです。国内に限らず海外でも注目されており、おにぎりの可能性が高く評価されました。

選考は飲食店情報サイト「楽天ぐるなび」の加盟店舗約42,000店が発信する一次情報と、約2,500万人のぐるなび会員、 月間約3,800万人のユニークユーザーの閲覧履歴や行動履歴などを分析したビッグデータから、一定の条件を満たす40のキーワードを抽出。その後、全国のぐるなび会員に実施したアンケート調査で上位30ワードに絞り、メディア関係者の審査を経て最終的に4ワードを選出したうえで、「今年の一皿®」実行委員会で決定されました。ポイントは ①その年に流行、または話題になった ②その年の社会の動きと関係が深く世相を反映している ③食文化の記録として 後世に受け継ぐ価値がある、の3点です。

『米粉グルメ』『陸上養殖魚』『ホタテ』が最終ノミネートに残る

ノミネートされた他の3ワードは『米粉グルメ』『陸上養殖魚』『ホタテ』で、その中から、準大賞に『米粉グルメ』、食のポシビリティ賞に『陸上養殖魚』が選出されました。

準大賞「米粉グルメ」
輸入小麦の高騰が長期化するなか、代替品として供給が安定している国産米粉への注目が集まりました。製粉技術が向上し細い粉砕が可能になり、米粉独特の「もちもち」「しっとり」という食感を活かした様々な料理に使われるようになりました。さらに、健康志向の高まりにより低グルテンメニューとしての広がりも期待できます。
食のポシビリティ賞「陸上養殖魚」
海洋汚染や地球温暖化などの影響を受けにくく、持続可能な水産資源として注目されているうえに、場所を選ばずに養殖できることから、鮮度維持や輸送コストの削減にもつながりました。先端技術を用いた新規事業者が参入することで、おいしさの追及や品質向上が期待されます。
ノミネート「ホタテ」
諸外国での水産物禁輸措置を受け日本の水産業が打撃を受けたなかで、余剰在庫を消費するため大手外食チェーンでのメニュー展開・ふるさと納税の返礼品などを通じた支援の動きがみられました。今後は、国内における販路拡大や飲食店でのメニュー提供など消費がより高まる可能性があります。

記者発表会とトークセッション

株式会社ぐるなび総研 代表取締役社長 滝 久雄
12月4日(月)に行われた記者発表会において、冒頭に登壇した滝久雄は「『今年の一皿®』は年末の風物詩になりました。これまでの大賞受賞の食材や料理は、飲食店や家庭のメニューとして定着しています。『今年の一皿®』が、日々頑張っている生産者や飲食店の方々の応援になれば、大変うれしいことです」と期待をにじませました。
農林水産副大臣 鈴木 憲和氏
「今年の一皿®」を後援する農林水産省を代表して、副大臣の鈴木憲和氏が来賓挨拶と大賞発表後の2回にわたり登壇。「先日ニューヨークに出張した際に、現地でこれから一番伸びる日本の食としてあげられたのが、おにぎりでした。受賞を契機に、各国で日本の米を使ったおにぎりを食べていただけるような世界を皆様と築いていきたいです」と決意を述べました。
美術家 野老 朝雄氏
美術家の野老(ところ)朝雄氏は、2016年から受賞の記念品である有田焼のお皿デザインを担当。「今では年1回の重要な儀式になっています」述べ、今年の記念品について「三角形から十二角形まで10段になっています。”食”という文化をつなげていく、セレモニーのバックグラウンドに携わらせていただくことを誇りに思っています」と話しました。

2023年「今年の一皿®」発表後、「ご馳走おにぎり」に関するトークセッションが行われました。(写真左から、一般社団法人おにぎり協会 代表理事の中村 祐介氏、生活史研究家の阿古 真理氏、2023年『今年の一皿®』コラボメニュー考案者の萩原 早也佳氏)

トークセッションの様子
「ご馳走おにぎりはさまざまな具材が使え、おにぎりの可能性が広がったと感じました。海外でも既にONIGIRIという言葉で認知されています。日本人では考えられない具材も使われ、グローバルフードになっていくのでは」。(中村氏)

「自由度が高く、文化や宗教のタブーを超えやすい食べ物だと思いますし、海外からのフィードバックで、さらに進化するのではと期待しています」。(阿古氏)

「メニューフェア期間中『寅の日』で販売する2023年『ご馳走おにぎり』として『足利マール牛のイタリアンバーグおにぎり』を考案しました。見た目と味の双方から楽しめるよう意識しました」(萩原氏)と、それぞれ「ご馳走おにぎり」への期待を語り合いました。


【関連記事 こちらもチェック!】
おにぎりは、今こそ客単価アップに有効!おにぎり協会・中村祐介氏が分析する「飲食店ならではのアプローチ」

12月期間限定で実施。「今年の一皿®」×小虎小路コラボメニューフェア

「今年の一皿®」 10周年を記念して、居酒屋甲子園参加店舗を中心に12店舗が軒を連ねる横丁「小虎小路(ことらこみち)」(東京都港区)とコラボレーションし、2023年12月4日(月)~12月16日(土)の期間限定で『「今年の一皿®」×小虎小路コラボメニューフェア』を開催しました。

「今年の一皿®」公式Instagram

「小虎小路」入り口

「小虎小路」内の飲食店8店舗が参加し、各店舗が2023年を含む歴代に発表された「今年の一皿®」の食材や料理を使用した「限定コラボメニュー」を提供しました。

歴代の「今年の一皿®」
2023年「ご馳走おにぎり」、2022年「冷凍グルメ」、2021年「アルコールテイスト飲料」、2020年「テイクアウトグルメ」、2019年「タピオカ」、2018年「鯖」、2017年「鶏むね肉料理」、2016年「パクチー料理」、2015年「おにぎらず」、2014年「ジビエ料理」

「今年の一皿®」の食材や料理を使用した限定コラボメニュー・イメージ(抜粋)
「今年の一皿®」×小虎小路コラボメニューフェア
https://kotora.info/
コラボ期間(終了):2023年12月4日(月)~12月16日(土) 
場所:小虎小路内飲食店(8店舗)
   東京都港区虎ノ門1-16-4 B1
   地下鉄銀座線虎ノ門駅B5出口から徒歩3分
   地下鉄日比谷線虎ノ門ヒルズ駅B4出口から徒歩4分