居酒屋開業までの流れをすべてリスト化!もれなく準備してスタートダッシュを

居酒屋を開業するまでの流れを1年前、3カ月前、2週間前でそれぞれやるべきことをリストにしてみました。準備が万端でないとオープンからのスタートダッシュもきれません。チェックポイントを一つ一つもれなく準備して、万全の体制でオープンするためにリストを確認してもらえればと思います。

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居酒屋を開業するまでの流れをリストにしてみました。準備に抜かりがあるとオープンからのスタートダッシュもきれません。チェックポイントを一つ一つもれなく準備して、万全の体制でオープンしましょう。もし本文を読み進める時間がないようでしたら…目次だけでもチェックリストとして使ってください。X(旧Twitter)でも情報発信してますので、そちらもぜひフォローお願いします。

別の記事でも触れていますが、令和3年の「経済センサス‐活動調査 / 事業所に関する集計」によると、飲食店のうちの「酒場・ビヤホール」産業は、新規事業所数22,744軒に対して、廃業事業所数50,288軒。新規開業に対し廃業が大幅に上回っており、ここ数年の外食に対する厳しい状況がそのまま数字に出ています。居酒屋経営は誰にでもできそうでいて、そう簡単ではないことがわかります。この記事のリストを参考に、ひとつひとつの準備を慎重に漏れなく進めていってください。

※本記事の情報は記事作成時点のものであり、現時点での情報の正確性を保証するものではございませんので、ご注意ください。

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〈目次〉

オープン1年前くらいからやるべきこと
 ・どんな居酒屋にするかのコンセプトは決めたか
 ・店名は考えた?お店のロゴは決めた?
 ・事業の計画は立てたか
  -収支計画/資金計画/人員計画は立てた?
  -融資の手続き、準備できてる?
 ・店の場所は決めたか
  -エリアは決めた?
  -エリアの居酒屋の競合はチェックした?
  -物件は見つかった?

3カ月前くらいまでにやっておきたいこと
 ・工事は順調か
  -店舗と厨房の設計は順調?
  -相見積もりはとってる?施工会社は決まった?
 ・メニューは固まってきたか
  -目玉メニューは決めてる?
  -試作は進めてる?レシピは確定した?
 ・仕入先は決まった?配送条件の確認はマスト

2週間くらい前までにはやっておかないとマズイこと
 ・営業許可に向けた資格と準備は万全?
  -食品衛生責任者は誰?
  -防火管理者は誰?
  -営業許可証は間に合いそう?
  -深夜酒類提供飲食店営業届は取れそう?
 ・スタッフは確保できてる?
  -採用はかけた?面接は進んでる?
 ・集客の準備は進んでいる?
  -オフラインの集客の準備は?
  -オンラインの集客の準備は?

オープンに向けて

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オープン1年前くらいからやるべきこと

どんな居酒屋にするかのコンセプトは決めたか

1年以内に自分のお店を持ちたい、独立開業したい、と考えているあなたの決断をぐるなびではしっかりとお手伝いしたいと考えています。1年は長そうでいてあっという間。オープンに向け慎重かつ大胆、戦略的な計画を立てていきましょう。

店名は考えた?お店のロゴは決めた?

開業する居酒屋のコンセプト決めは、あなたのお店の個性や顧客層を明確にする重要なステップです 。「なぜ居酒屋を開業したいのか?誰をターゲットに、どんなメニューを、どんなエリアで、いつ、どのような形で提供したいのか?」 を具体的に考えておかないと、その先に進めません。店名やロゴはお店の顔であり名刺です。覚えやすくかつコンセプトに合った店名が決まったら、イメージを強化するためにロゴのデザインも考えましょう。ロゴはブランディングの第一歩。他社とは差別化されたデザインを作成することが望ましいので、プロのデザイナーに発注するのを検討しても良いと思います。

事業の計画は立てたか

収支計画/資金計画/人員計画は立てた?

何と言っても事業計画は居酒屋経営の成功に不可欠です。まず、収支計画を作成して予想される収入と支出を洗い出しましょう。これに加えて、資金計画と人員計画も確立させましょう。 「資金をいくら注ぎ込み、いつ頃までに回収する」 という、自分なりの計画をしっかりと立てておきましょう。

融資の手続き、準備できてる?

開業には十分な資金調達が必要ですので、融資手続きを始め、 金融機関とのコミュニケーションを築くことが大切 です。開店に向けた資金については、こちらの記事で詳しく解説していますので参考にしてください。儲けを出すためには、自分のやりたい居酒屋のコンセプトをよく考えた上で、その店に合ったお客さんがたくさんいそうなエリアに開業することが必要です。

店の場所は決めたか

エリアは決めた?

先ほどのコンセプトに沿って考えると、あなたがイメージしているエリアはどこでしょうか? オフィス街の近く? ターミナル駅の周辺? 学生街? 私鉄沿線の駅前?

釈迦に説法ですが、お店の内容と立地条件は密接に関係しています。客単価10,000円以上の高級なディナーレストランを学生街に開いても、なかなか厳しい結果になりそうです。居酒屋でも同じこと。客単価やメニューの品ぞろえ、店舗内装の雰囲気が違えば、お客さんの利用動機もまた変わってきます。戻りますが、 店を出すエリアは、店のコンセプトが定まっていないと決めるのは難しくなる かもしれません。

エリアの居酒屋の競合はチェックした?

チェーン店は比較的売上予測を外さないと言われています。これはチェーン店が全国に新規開業店と同じ立地条件の既存店を多く持ち、その売上データを参考にできるからです。これに対し、個人のお店でそのエリアの競合店の詳細データを持っていることはおそらくないでしょう。店の前の通行量や周辺人口を調べて仮に試算はできたとしても、確度の高い売上予測は難しいと思います。

できることとしては、出店を考えている場所の周辺にある飲食店が、どの程度の客数や売上があるのか推測するしかありません。具体的には、 調査対象のお店のそばで、一日何人お客さんが入るのかを目視し客数が分かれば、客単価をかけることで売上の予測ができます 。これを平日と土日祝で行うことで、あなたのお店を出した際の売上予測が可能となります。地味で手間のかかる作業ですが、時間のあるうちにチャレンジしてみてください。

物件は見つかった?

出店場所を決める際には、家賃の問題も重要です。飲食店の家賃は「1カ月の売上の10%」が利益を出すための上限と言われます。逆に言うと儲けを出すには、最低でも家賃の10倍以上の売上が必要になるというわけです。先ほどの地味で手間のかかる作業から 割り出した売上予測と照らし合わせて、家賃を判断しましょう

3カ月前くらいまでにやっておきたいこと

コンセプトや売上予測に鑑みて物件を決めたあとは、開店3カ月前くらいまでに、店のハード面とソフト面に目処をつけておきたいところ。具体的には、工事とメニューは開店に間に合いそうかどうか?です。

工事は順調か

店舗と厨房の設計は順調?

出店場所が決まったら、次に重要なのは厨房および店舗作りではないでしょうか。もし厨房が使いづらかった時のことを想像してみてください。調理作業がスムーズに進まず、お客さんを必要以上に待たせてしまい、Googleマップのクチコミに低い☆をつけられる…悪いスパイラルしか浮かんできません。

厨房・店舗づくりは、相当の労力と注意力が必要とされます。前もって十分に案を練り、設計・施行の業者を選んで見積もりを取り、選定したら相談を重ね、工事の段階でも細かいミスや見落とし、事前には気づかなかった問題点がないようしっかりチェックする……念には念を入れて初めて、あなたの店は完成するのです。

何が大切かと言うとシンプルには以下の2点です。

  • お客さんの立場から考える こと
  • 店舗のオペレーションの点から考える こと

つまり、厨房・内装・全体のレイアウトは、ホールの居心地の良さ・厨房の作業性の良さ・サービスのしやすさなどを総合的に判断して決めるのが大前提となります。とは言え、初めての場所でそのバランスの取り方は難しいでしょう。規模によってはDIYもあり得るかもしれませんが、あなたなりのラフな考え方をまとめた上で、専門の設計士との相談を重ねるのが良いかと思います。

相見積もりはとってる?施工会社は決まった?

店舗の設計や工事などにかかる費用に関しては、同じ内容・条件で数社から「相見積もり」を必ずとりましょう。大きな金額が必要になってきます。見積もりをチェックするまでには、工事にかかる坪当たりの単価、厨房設備や家具や備品などの相場に関しての知識はインプットしておきましょう。

安く上げるには、中古厨房機器会社を利用するのも手です。設計士を雇う場合は、総予算を言って予算内での設計を依頼するのが安く上げるコツのひとつです。

信頼できる業者を見極めるコツは「相談に真剣に乗ってくれるかどうか」が基本 です。複数の業者と会って話をして、その上で相見積もりをとることで業者選びで失敗する可能性がグッと下がるでしょう。

メニューは固まってきたか

居酒屋にとってメニューとは、最も大事なものの一つ。ゆったりとくつろげる空間や、心のこもったサービスと並ぶキラーコンテンツです。できるだけ時間をかけて、万全のメニューづくりを進めましょう。

目玉メニューは決めてる?

特徴を打ち出して専門店にするか、品ぞろえの幅を広げて総合店にするかはまず決めておきたいところです。専門店にするなら、お酒の品ぞろえ(クラフトビールや赤星にこだわる、ワインや地酒にこだわる、カクテルに注力する…)、料理の内容(鶏料理、牛タン料理、おでん、海鮮、沖縄料理…)など、とにかく何かにこだわって、メニューの幅は広げないで、それぞれのアイテムの深さを追求しましょう。その中で集客の引きになる目玉メニューを何にするか?をとことん突き詰めるのが良いと思います。よそのお店のコピーだと、たとえ繁盛しているお店のメニューだとしても、お客さんの来店動機が異なるのだから売れ方も全く違ってくるのでご注意を。競合店との差別化が図れるように、他の店にない部分に力を注いで品ぞろえしましょう。

試作は進めてる?レシピは確定した?

現実的には、キッチンオペレーションを考えるとメニューははっきりと2つに分けて考えるのがオススメです。それは「調理に手間をかけて個性を出すもの」と「冷凍食品や加工食材を利用して手間を簡素化するもの」です。手抜きをする、ということではなく、可能ならば冷凍食材や加工食材を利用してお店を回していきましょう。そして「うちのウリはこれ」という目玉メニューに十分な手間を割く時間を作るのが良いと思います。

仕入先は決まった?配送条件の確認はマスト

一般的な加工食材や缶詰、冷凍食材などは業者を一つに決めてそこから仕入れるのが、検収や伝票チェックの手間が減って楽かもしれません。食材別で仕入業者を分けると前述の作業が業者ごとに発生して煩雑になりそうです。

こだわりのメニューに関しては、産地直送や出どころの確かな生鮮食材を仕入れて使いたいところです。知り合いのツテやインターネットの情報収集を駆使して、質と価格のバランスが良いものを直接購入するのにこだわってみてはいかがでしょうか。

業者を選ぶ際には値段以外に配送条件を忘れずに確認 しましょう。厨房の冷蔵庫のスペースや食材の鮮度を考えるとストックはできるだけ少ないほうが良いです。一括でまとめて大量に配送する業者よりは、小分けで頻度多く配送してくれる業者の方が使い勝手は良いはずですので、厨房のスペースと相談してご判断ください。

2週間くらい前までにはやっておかないとマズイこと

営業許可に向けた資格と準備は万全?

居酒屋を開業するためには、保健所の発行する飲食店の「営業許可証」が必要です。無許可で営業すると食品衛生法違反や風営法違反となり、2年以下の懲役または200万円の罰金が課せられるので注意が必要です。「届出対象外」の業種もありますが、居酒屋の場合、必要となるので、準備しましょう。

食品衛生責任者は誰?

営業許可証を取得するためには、1店舗につき1人以上の「食品衛生責任者」を置く必要があります。講習会は毎月のように開催されており、東京都の場合ですと、会場参加型とeラーニング型が選択できるなど自治体ごとに開催形式が異なりますので、詳細を各都道府県の食品衛生協会のホームページで確認し、開業に間に合うように準備を進めましょう。

防火管理者は誰?

多くの人が出入りする建物などで火災による被害が発生しないよう、事前に防火管理に係る消防計画を作成し、防火管理上必要な業務を計画的に行う責任者が「防火管理者」です。店舗のサイズにもよりますが、居酒屋開業には防火管理者も必要ですのでご注意ください。講習は、日本防火・防災協会が実施しています。

営業許可証は間に合いそう?

食品衛生責任者の資格をめでたく取得したら、開店の2週間くらい前までには管轄の保健所の食品衛生課で申請を行います。店舗所在地、代表者、屋号、扱い品目、店舗設備と平面図などを所定の様式に記入して提出します。

その後、開業日までの間に、保健所の担当者が店舗を視察に来て、設備や食品衛生面について問題がないか確認します。この検査に合格すると、晴れて営業許可証が発行されますので、余裕をもって進めましょう。

深夜酒類提供飲食店営業届は取れそう?

深夜(午前0時から午前6時まで)も営業し、かつ酒類を提供する場合には「深夜酒類提供飲食店営業届出書」を、警察署を経由して公安委員会に提出する必要があります。深夜営業を考えている場合には、最寄りの警察署に問い合わせしておくとベターです。

スタッフは確保できてる?

採用はかけた?面接は進んでる?

規模によっては、当然アルバイトの募集をかけなければならないと思います。「自分がやるのはあくまで個人店なので、多くのアルバイトを使うチェーン店じゃないので、後回し」となってはいないでしょうか。プレオープンやグランドオープンの日は、まさに猫の手も借りたいほどの状況になるはずです。短期採用の求人サービスやスポットワーカーに頼る場合でも、しっかりとしたオペレーションマニュアルがないと回りません。メニューの試作や厨房の工事などが進んだ状態で、開店に向けたシミュレーションを行い、マニュアルをしっかりと作っておくべきです。必要であればスタッフTシャツの手配なども済ませておきたいところです。

集客の準備は進んでいる?

オフラインの集客の準備は?

近隣の住民の方や企業に向けたポスティングもこの頃までに済ませておきたいところです。新規オープン時は、看板やのぼりの設置、チラシの配布などで近隣住民や周辺で勤務するビジネス層、通行人にアピールする販促が効果を発揮すると思います。 オープンに向けて「足を止めさせる」ことを意識 していきましょう。

オンラインの集客の準備は?

SNSやグルメサイト、LINE公式アカウントやGoogleビジネスプロフィールなど、オンラインでの集客についてはやることが山積みですが、近隣に向けたオフラインの販促と同じくらい重要です。あなたのお店の魅力を整理し、充実した情報を発信することで「いつか行ってみたい」と思わせましょう。 開店時のクーポンなどを組み合わせることでオンライン集客の威力が倍増される と思いますので、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

オープンに向けて

内々での関係者向けプレオープンでのフィードバックを踏まえ、グランドオープンを迎えるまでのポイントを駆け足で書いてみました。やるべきことは山積みですが、やはり一国一城の主となって自分の居酒屋を持つという判断をされたあなたを、ぐるなびは心から尊敬しお手伝いをしたいと思っています。なにかありましたら、下のお問い合わせからお願いいたします。

「ぐるなび通信」の記事を読んでいただき、ありがとうございます。 居酒屋開業に関する疑問や不安、具体的な相談事があれば、ぐるなびにお気軽にご相談ください。 ぐるなびでは、多くの居酒屋経営者様との長年の実績を持ち、業界の専門知識を活かしてお手伝いさせていただきます。安心してお問い合わせください。 お問い合わせはこちらからどうぞ