近年、和食への注目度が世界的に高まっており、海外に出店する日本の外食企業も増えている。そのなかから、香港とシンガポールで成功を収めている店の事例をリポートする。
CASE in HONG KONG
【香港】鮨とかみ 香港店
現地外食企業との共同経営。物件選びなどがスムーズに!
香港で一番の繁華街、尖沙咀(チムサーチョイ)にある巨大ショッピングモール「ハーバーシティ」。そのなかの最高級ブランドが並ぶエリアに、2015年10月、東京・銀座にある寿司店「鮨とかみ」の香港店がオープンした。もともと「鮨とかみ」は、築地でマグロ専門の仲卸を営む株式会社やま幸と、香港などで「板長寿司」を30店舗以上展開すTaste of Japan Groupの共同経営店舗。本格的な寿司を香港でも食べてもらいたいと、以前から海外進出の準備を進めていた。「香港の実情に詳しいTaste of Japan GroupのCEOリッキー・チェンさんのおかげで、物件もスムーズに決まりました」と、総料理長の多賀智史氏。客席はすべてカウンターで、高級感漂う雰囲気。来店客の多くが現地の富裕層やビジネス層だという。