2025/03/10 コラボ企画

【山本 勇太×河内 哲也スペシャル対談】DDグループ「100店舗100業態」の立役者2人が語る、飲食店開業の必勝メソッド

2010年、創業からわずか10年で「100店舗100業態」を達成した株式会社DDグループ。その立役者ともいえる山本 勇太 氏と河内 哲也 氏に開業ラッシュの恐怖と闘った当時を振り返っていただいた。お二人がその狂気の日々から学び、培ったものは、開業を目指す者にとっては貴重なアドバイスとなるだろう。飲食店開業の達人たちの金言の数々をとくとご覧あれ。

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※スマイラー107号(2024年12月)より転載

初期投資をかけずに1年で3店舗を開業させ、運営体制の基盤をつくる

<目次>
100店舗100業態を成し遂げ、さらに居抜きで100店舗を達成したスゴい人たち
人を育てられないなら独立すんな!
夢みたいなこと言ってんじゃねえよ!
飲食ってナレッジの積み重ね

TIME SHOWER PLANNING合同会社 社長 河内 哲也 (こうち てつや)氏
2005年、DDグループ入社。執行役員として当時の企業目標「100店舗100態」の物件開発、業態開発業務に携わる。関連会社ゴールデンマジックの取締役も兼務し、100店舗達成。2021年、物件開発、業態プランニング、グラフィックデザイン業務に特化したTIMESHOWER PLANNINGを創設。現在、上記業務の他、新橋にBAR業態、2店舗を運営。
株式会社TEAM SUPER BEST代表取締役社長 山本 勇太(やまもと ゆうた) 氏
株式会社DDグループにPAとして入社。2009年、株式会社ゴールデンマジックを設立、社長に就任。居抜き物件に特化した業態開発で次々に出店を加速し100店舗達成。現在はDDグループを卒業し、10数社のクライアント先に携わり、さまざまな文化やビジネスモデル、課題や問題点を社長、幹部、時に現場社員とリアルにアプローチしている。直営店も現在12店舗経営。

100店舗100業態を成し遂げ、さらに居抜きで100店舗を達成したスゴい人たち

TIME SHOWER PLANNING合同会社の社長・河内 哲也 (こうち てつや)氏

―まずは、せっかくお二人に集まっていただいたので、DDグループ(以下、DD)時代を振り返っていただきましょうか。

山本 そうですね。僕は26歳の時バイトでDDに入社したんです。それから10 カ月後くらいかな、エリアマネージャーになった時に、たぶん河内さんが入ってこられたんですよね。

河内 そう、僕が26、27の頃だから、18年、19年前くらいですね。当時は訳がわからなかったですから。もうすべてが手探りだった。

山本 DDが5~6店舗で、まだ「100店舗100業態」っていってなかった。だから松村社長の「熱狂宣言」を読んだ時は、ほんと痺れました。

河内 手探りでやっている時って面白いんですけど、地獄でした。ずっと寝ないで働いていたと思う。

山本 そうそう。任される仕事が多すぎて、お父さんのお葬式にも出られなかったんです。物件担当がバンバン決めてきて、それを調子のいいマネージャーに全部振ってくるんだから。しかも『100店舗100業態』だから、同じ店を作っちゃいけない、そりゃもう大変でした。

河内 だからある日、勇太さんはもうやり切ったから辞めるって松村社長に言ったんですよね。

山本 言ってないですよ、辞めるとは言ってないですよ。松村社長がどっかで聞いたんでしょう。それでゴールデンマジックになっちゃった。

河内 『100店舗100業態』が、もう間もなく終わるって時だったよね。

山本 僕はもともと自分で店をやりたくてDDに入ったんで、だから100店舗で十分経験できて自信もついたって思った時に、ゴールデンマジックの話が来て。

河内 次は居抜きで100店舗を作るって。あともうちょっとで独立だと思ったら、さらにゴールデンマジックで出店しなきゃいけなくなったんだよね。結局、7年半でさらに100店舗。すごいですよ。僕も途中から役員としてゴールデンマジックやらせてもらいましたけど、多分あの時が一番スピード感ありましたね。1年で20店舗くらい出店しましたっけ。僕は新橋三部作が特に思い出深いね。

山本 「牛弁慶」「馬並み家」「かに地獄」ですよね。今もめちゃくちゃ流行っていて、予約が取れないですよ。何がすごいって、やっぱり個店感だよね。

【関連記事・DDグループ松村氏のインタビュー記事はこちら】
株式会社DDグループ社長・松村厚久氏が描く完全復活の青写真

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人を育てられないなら独立すんな!

株式会社TEAM SUPER BESTの代表取締役社長・山本 勇太(やまもと ゆうた) 氏

―「個店」というワードが出たところで、特に開業を目指している読者にアドバイスを頂けますでしょうか。

山本 DD時代から独立したい人には「とにかく3店舗。ちっちゃくてもいいからとにかく3店舗開業しなさい」って言ってます。1店舗だと、たとえば一緒にやっている人に辞められたら、もう店はズタボロですよ。とにかく運営体制を整えて基盤を作ること。法人になって大きな売上を作りたい人も、したくない人も、とにかく1年以内に3店舗開業させる!

河内 1店舗で2年も3年もやっていたら、何か起きるじゃないですか。自分の体のこともあるし、信頼していたスタッフが辞めるとか、エアコン壊れてお客様が来ないとか。すごい戦力だと思っていたスタッフも、3年も同じ店にずっとハメられていたら、未来は無いなと思って辞めちゃいますよ。

山本 3店舗を1年以内に作るってことは、短期間で人を育てないといけない。まあ、人を育てられないなら独立しない方がいいんじゃない? やはり、飲食店は人ですから。店はなんとかなる。業態は買ってこれる。でも、人は買ってこれないですよ。

河内 そういうことね。1年で3店舗っていうのはちょっと大げさな話だけど、それぐらいの気持ちで行かないと。僕も最初、自分で料理作っていたんだけど、自分が作った料理をおいしいと言われた時、こんな気持ちの良いことってないぐらいになってね。でも、それが経営的にはどうなのって考えるわけですよ。喜んでもらってるけど。あれ?みたいな感じで必ず限界が来る。その時、発想を変えないと次の展開ってできないんですよ。僕はカラオケを入れたりとかして、次につなげてますけど。

夢みたいなこと言ってんじゃねえよ!

―「開業」で一番大切な、物件選びでアドバイスをお願いします。

山本 とにかく優先順位を上げるのがすごく大事。なかなか物件が決まらない人って、交渉が長引いたり、よくわからないシミュレーションで家賃をもう1万円下げる、とかやってると他に取られちゃうんですよ。1万円を値切るより、この物件だといくら売上を増やせるか、瞬間でシミュレーションができないと。

河内 ゴールは店を出したいのか出したくないのか,その辺なんですよね。決断できずに取られちゃったら、また数年は店出せないですよ。

山本 やっぱり経営者としての判断はすごく重要で、高くても、ココならどれくらい回収できるかって瞬時に計算できないと。スピード感はやっぱりDDとゴールデンマジックは早かったな。

東京・新橋の居抜き物件で開業した「牛タンとクリスピー餃子 ひまわり」の外観。以前は「尚」という割烹料理屋だった
「牛タンとクリスピー餃子 ひまわり」の店内レイアウト図。開業にあたり、2間の8名人テーブルの掘りごたつ席(図面の薄い青色部分)を畳で埋めて張り替えた 。元々あったテーブルも大きすぎたので10㎝ずつ切って使っている。たったそれだけで満席率が大幅アップ!「最初からベストを目指さない。1500 万円で1 店舗作るより、500 万 円で3 店舗作ることをまず考えてほしい」と山本氏

―お二人はDDでの実績があるから、いい物件情報が入ってくるでしょうけど 、アーリーステージで開業する人ってそうはいかないんじゃないですか?

山本 僕はテンポスマートとか飲食店ドットコムとかに登録して毎朝チェックしてるんです。家賃はいくらまでとか、居抜きがいいとか、自分で条件を入れて、立地はこの辺のエリアでやりたいみたいな感じで資料請求して、気になったら見に行く。

河内 物件を見に行く時って最終確認なんだよね。今はGoogleマップとかもありますけど。表に出ない良い物件なんて、会社が変わったら誰も持って来てくれないですよ。世の中、そんな甘くない。

山本
 ゴールデンマジックの時は良くしてくれたけど、出たら業者さんはどんどん値段も上げてくるし。そんなもんですよ、向こうもビジネスですから。結局、ネットで探すしかないんです。

河内 決断が早くできる人とできない人で違いが出る。なんとなくいい物件に出合えたらやるみたいな、そんな気持ちだったらいつまで経っても開業できないんじゃないかな。

山本 アーリーステージの人は、僕もそうですけど、いい物件なんか取れない。夢みたいなこと言ってんじゃないよっていいたい。いかにダメな物件で収益を上げられるかを考えないと開業なんてできないですよ。それと、僕が気をつけているのは、とにかく初期投資をかけすぎないこと。やりたくなっちゃうんですよね。お金を使って内装をかっこよくしたい。でも、お客様は内装で常連客になってくれるかって。全然、関係ないです。飲食を始めるならそういうところじゃなくて、人にお金を使った方がよっぽど後でお金は返ってきますよ。

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飲食ってナレッジの積み重ね

―飲食で成功するには人なんですよね?

山本 そうですね。飲食コンサルで相談を受けるのは全部、人の問題。人が辞めちゃう。人が成長しない。人がいない。人がやる気ない。

河内 どの店も最初は人のクオリティーってそんな変わんないと思うので、結局、育て方の問題。教える体制になってないっていうか、そもそも教えられる人がいないとか、なんとなく勢いで今までやってきちゃったとか。出店を重ねて利益が出ると、なんとなくうまくいってる風になっちゃうんじゃないですか。

山本 ブランド(店舗)って武器じゃないですか、切れ味がいい武器をどう作るかも重要ですけど、結局その武器を振り回すのは人なんですよね。個人店は特に社長の思いが強くて、ブランド作るのが大好きだから、すごく切れ味のいい、大きい武器を作る。でも、働いている人はそんなに鍛え上げられていないから、重すぎて振れない。こんなにいいもの作ったのに、なんでこうなるの?ってなっちゃう。そういう時はいったん我慢。持たせる武器とそれを振る人たちの体力、スキルをちゃんと合わせていかないとお店の収益は安定しない。

河内 武器はいくらでも増産可能ですけど、振る人の体力はすぐにはつかないし、スキルも個人差があるし。感情もあるので、武器と合わせてどうやって育てていくかは,一番見ていかなきゃいけないところだよね。店舗数によってもだいぶ変わってくる。

山本 飲食のコンサルをやっていて、そこすっごく気にしますね。 いいブランドなんだけど、全然振れてないなみたいな。開業する人って、めちゃくちゃ高い目標を持っていると思うんだけど、入ってくる人って当然、そんなことわかんないから。

河内 開業でお金を使うなら10店舗目から、みたいな。

山本 というか、そういう縛りじゃなくって、基本はお金を使わないでどうやるかっていう、ナレッジの積み重ねが飲食業でいちばん大切なんだよね。


―貴重なアドバイス、ありがとうございました。


取材協力:「牛タンとクリスピー餃子 ひまわり」
住所:東京都港区新橋2-15-4 2F
https://r.gnavi.co.jp/jf6d8ny60000/

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“飲食店の笑顔を届ける”をコンセプトに、人物取材を通して飲食店運営の魅力を発信。全国の繁盛店の紹介から、最新の販促情報、旬な食材情報まで、様々な情報を届けている。毎月15,000部発行。飲食店の開業支援を行う「テンポスバスターズ」にて配布中!

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