2019/09/17 特集

気軽にチャレンジ!活用法は様々! “社内報”のつくり方。(2ページ目)

URLコピー

LINEを活用し全スタッフへ発信! “人”を魅せる誌面でモチベーションアップ!

有限会社Jack-in-the-box(岡山)

手探り、手づくりで形にし、会社や仲間の想いを共有

 岡山・倉敷駅前をメインに、居酒屋や焼肉、バルなどの業態をドミナント展開してきた「有限会社Jack-in-thebox」。昨年はワイン&ピザの「八十八商店 バンビーナ 問屋町テラス」で岡山市へ進出し、グループ初となるランチ営業も開始。今年の夏には新事業となる宅配・仕出しの「八十八弁当」を倉敷市にオープンした。事業が拡がるなか、スタッフも増え、8月現在社員は34名、パート・アルバイトを含めると130名を超える。

社内報はLINEで共有! テーマに沿って児玉氏が取材・情報収集。福本氏がパワーポイントで形にし、PDFファイルに変換
毎月15日にLINEのノート機能を使って配信。いつでも見返すことができる
拡大や縮小ができるため、スマホでも見にくいなどの指摘はないという

 「この1~2年でスタッフが急激に増えたため、会社を知るためのもの、方向性などを共有するものがあればと考えていました」と、社内報『飲食人づくり』作成のきっかけを語るのは、Web関連業務を担う福本奈美氏と広報の児玉朋子氏。社長も交えて話をしたのが2018年の年末。すぐにGOサインが出て、制作がスタートした。「2人ともまったくの未経験」(児玉氏)。「パワーポイントの勉強をゼロから始めて、手探りの中でつくっていきました」(福本氏)と声をそろえる。当初は紙媒体としての発行を考えていたが、全員の目に届けるため、パート・アルバイトも参加する「オフィシャルLINE」を活用し、PDF形式で掲載。第1号は今年1月15日に完成・配信し、以後、毎月15日にアップしている。

  • 仲間の想いを伝えることでも、モチベーションアップにつなげている
  • 新入社員を紹介した第4号。いかにわかりやすく伝えるかも重視する
記念すべき第1号では、社長の想いをクローズアップ
  • 新店オープンやイベント開催など、毎回必ず最新情報を掲載している
  • 全体的に文章は簡潔にまとめ、わかりやすさを重視している

 内容は2ページ構成で、毎号1ページ目のメインは“人”だ。新入社員や卒業するアルバイト、覆面調査で「輝いている」と評価されたスタッフの紹介など、一人ひとりにフォーカスして生の声を届けている。2ページ目は、新店オープンや新事業など、会社の最新情報。社内イベントや福利厚生、グループ店の注目メニューなどのほか、「全スタッフにとって気づきになることも必要と考え、ビジネスマナーなども盛り込んでいます」(福本氏)。

 制作においては、店舗スタッフとしても活躍する児玉氏が現場を“取材”し、集めた情報を福本氏が形にするのが基本。毎月10日までに資料などをそろえ、5日間前後で福本氏が仕上げている。福本氏は在宅勤務がメインのため、児玉氏と密に連絡を取り合い、情報交換・意見交換しながら、日々詳細を詰めている。

 社内での反応も「想像以上によいです」と両氏。アップ直後からLINE画面上の「既読」の数字が増え、「仲間の顔が見られる」「ほかのスタッフの想いを知ることができるのがよい」といった声がよく届くという。また、社員からの提案もうれしい反応だ。「仕込みや清掃を担当してくれるパートさんの働きを取り上げてほしい」というリクエストがあり、実際に記事を作成。好評を博したという。「スタッフの反応は何より励みになります。また、私自身、会社や店舗の動きにより敏感になり、アンテナの張り方が変わりました」(児玉氏)。「情報を発信する以上、皆に先駆けて様々な勉強が必要だと痛感しています」(福本氏)など、手応えを感じている。

 今後は取引先へのPRや求人ツールとしての活用も視野に入れ、日々ブラッシュアップを積み重ねていく。

有限会社Jack-in-the-box(岡山)
2003年創業。「人と街に『驚き』と『幸せ』を与え続ける」をスローガンに倉敷市と岡山市内に12店舗を運営。2018年だけでも3店舗オープン。月に2~3回は社長とスタッフが東京や大阪を中心に視察に出向き、切磋琢磨しながら新しいコト・モノを探している。社名は日本語で「びっくり箱」。鳥取の銘柄牛・大山黒牛が看板の「熟成焼肉 にくまにあ」。9月11日にはブランド2号店がオープン。
鳥取の銘柄牛・大山黒牛が看板の「熟成焼肉 にくまにあ」。9月11日にはブランド2号店がオープン。
広報 児玉 朋子氏(右) ソーシャルネットワーカー 福本 奈美氏(左)
2016年入社の福本氏と、2018年9月入社の児玉氏。息がぴったり合った両氏は、人を取材する大変さやデザインの難しさに挑みながら「上からでも下からでもなく、スタッフと同じ目線でつくりたい」と社内報作成に励んでいる。

全2ページ