2020/06/01 特集

【PART3】お店の数字の見方・操り方を知る!~コロナ後に重要な“脱どんぶり勘定”

現在、多くの飲食店が直面するお金の問題。そこで、計数管理コンサルタントの東海林健太郎氏に、店舗の数字の見方・操り方を3回にわたり解説してもらう。PART3では、様々な販促の効果について数字で見ていく。

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株式会社アップターン 代表取締役 東海林 健太郎氏
1968年、大阪生まれ。IT企業で業務改善活動に従事し、コンサルタント会社を立ち上げた後、飲食業界にも進出。現在、大阪、神戸で和カフェ「Mamezo&Cafe」を3店舗のほか、食パン専門店(FC)を運営する。その一方、計数管理コンサルタントとして外食企業の収益改善セミナーを10年以上実施。自店を中心に検証を繰り返し、そのノウハウを全国の飲食店に届けている。近著に「脱・どんぶり勘定!これからの飲食店 数字の教科書」(同文館出版)がある。

おすすめによる追加注文の効果

 PART1PART2に引き続き、さらに実践的に数字管理を学びましょう。

 飲食店には、「これだけは絶対食べてほしい!」というメニューがあるはずです。ここではそういったメニューの“おすすめ”効果について考えていきましょう。

 A店には、自分の店の料理が大好きで、「ぜひ、このメニューは食べてください」と頑張ってお客様におすすめするスタッフがいました。そのメニューの単価は600円で、原価率34%です。このスタッフは「おすすめ用トーク」を作り、ほかのスタッフも巻き込み、店全体でおすすめ販促に取り組みました。

 来店した1,280人のお客様に対しておすすめし、6人に1人の割合で注文してもらえた時、いくら利益がアップしたでしょうか?(下の表A店参照)

 店全体でおすすめを行っても、ほとんど経費はかかりません。メニューの食材原価以外、全て利益になりますので、
①客単価600円×変動利益率66%=396円
おすすめメニューをお客様1人に注文いただいた時の利益は396円。そして、6人に1人の割合で注文が獲得できたので、
1,280人÷6×396円≒84,480円
約84,480円の利益アップにつながったことになります。

 おすすめ販促は食材原価しかコストが掛かりませんので、大きな利益アップが期待できます。また、スタッフの行動によって変わるものなので、取り組んだ方が得策なのは明らかです。

 「当店の名物メニューをご存じですか?」などの“おすすめトーク”を作り、スタッフ全員で共有して取り組んでほしいと思います。

 さらに、名物メニューをおすすめすることによってお客様との距離を縮めることができれば、再来店にもつながりますので、そういった接客オペレーションも確立できればなお良いでしょう。

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