増加するムスリム観光客に対応!飲食店のハラル(ハラール)対応の基礎知識

近年、アジア各国からの訪日観光客が増加する中、ムスリム(イスラム教徒)の観光客誘致は、飲食店にとって大きなビジネスチャンスとなっています。しかし、イスラム教の戒律に基づいたハラル(ハラール)への対応は、日本国内ではまだまだ進んでいないのが現状です。ハラルの基本から、飲食店が取り組むべき段階的な対応方法について解説します。

URLコピー

食の多様性に応える!ムスリムフレンドリーな飲食店になるためのステップ

イスラム教徒の生活全般には、ハラル(許されたもの)ハラム(禁じられたもの)という規範があります。特に食事においては、豚肉アルコール、特定の処理をされていない肉などはハラムとされ、食べることができません。この食の制約を理解し、適切に対応することで、多くのムスリム観光客に選ばれる飲食店になることができます。

目次
ハラルとは?飲食店が知るべき基本の「ハラム」
段階別!飲食店が取り組めるハラル対応の選択肢
食以外の「ムスリムフレンドリー」な配慮
まとめ:ハラル対応がもたらすビジネスチャンス

▼ぐるなび公式アカウント▼
【LINE】ぐるなび通信デジタル
週1~2回新情報をお届け。ぜひ友だち追加をお願いします!

【食の多様性についてはこちらの記事も】
【2025インバウンド集客】訪日外国人に選ばれる飲食店になる方法

ハラルとは?飲食店が知るべき基本の「ハラム」

ハラルとは、イスラム法において「許された」行為や物を指します。飲食物においては、その判断が厳格です。

特に注意すべき「ハラム」(禁忌)な食材
・豚肉および豚由来の成分:
豚肉そのものはもちろん、ラード、ゼラチン、ショートニングなど、豚由来の成分を含む調味料や加工品もハラムです。

・アルコール(酒類): 飲用の酒類だけでなく、料理酒やみりんなど、アルコールを含む調味料も使用できません。

・適切な処理がされていない肉: 牛、鶏、羊などの肉は、イスラム法に則って処理(ハラル屠畜)されたもののみがハラルと認められます。一般的な日本の食肉は、この条件を満たさないため使用できません。

・血液: 血抜きが不十分な肉や、血液そのものを使用した食品もハラムです。

段階別!飲食店が取り組めるハラル対応の選択肢

ハラル対応は、認証取得という厳格なレベルから、情報開示という簡易的なものまで、飲食店の業態や経営方針に合わせて段階的に取り組むことが可能です。

【レベル1:情報開示と「ノーポーク・ノーアルコール」】
ハラル認証の取得が難しい場合でも、最低限の対応としてムスリムが自分で判断できる情報を提供することが重要です。

・メニューへの原材料明記: 各メニューに使用している主要な原材料(特に肉の種類やアルコールの有無)を明確に表示します。

・「ノーポーク・ノーアルコール」メニューの提供: 豚肉やアルコールを一切使用しないメニューを開発し、「No Pork, No Alcohol」といった表示をします。この対応は、厳格ではないムスリムや、ムスリムフレンドリー(後述)な対応として広く受け入れられます。

・多言語対応: 英語やムスリムの母国語(インドネシア語、マレー語など)でのメニューを用意することで、コミュニケーションの不安を軽減します。

【レベル2:ムスリムフレンドリーな対応】
ムスリムフレンドリーとは、ハラル認証は取得していないものの、ハラム食材を避けたメニューの提供や、調理器具・食器の管理に配慮した対応を指します。

・ハラル専用食材の導入: メインの肉類(牛、鶏など)にハラル認証を取得したものを導入し、使用食材の安全性を高めます。

・調理器具・食器の分別: ハラムな食材(主に豚肉やアルコール)を扱わない調理器具や食器を分け、ムスリム向けのメニュー専用として使用・管理します。完全なハラル認証ではないものの、ムスリムのお客様に安心感を与えます。

【レベル3:ハラル認証の取得】
最も厳格な対応であり、食材の調達から調理器具、店舗運営に至るまで、全てイスラム法の基準を満たし、第三者機関によるハラル認証を取得します。

・認証の種類:
ハラルフードサービス施設認証: 食事が完全にハラルで、アルコール飲料の提供がない飲食店向けの認証です。

・ムスリムフレンドリーフードサービス施設認証: 食事は完全にハラルだが、アルコール飲料の販売がある飲食店向けの認証です。

認証を取得することで、厳格なムスリムにも安心して利用してもらえる店舗として、国内外に強くアピールできます。

ぐるなびからの最新情報を受け取るのはLINEが便利!
配信頻度は、週1~2回ほど。ぐるなび通信の新記事や、旬な情報が通知されて便利です!ぜひご登録ください。
「ぐるなび通信デジタル」
ご登録はこちらから

食以外の「ムスリムフレンドリー」な配慮

ハラル対応は食事だけでなく、ムスリムの信仰生活にも配慮することで、より選ばれる飲食店になります。

・礼拝スペースの提供: イスラム教徒は一日に数回礼拝(サラー)を行うため、可能であれば人目につかない場所を礼拝スペースとして提供できると非常に親切です。礼拝マット(ジャナムズ)の貸し出しなども有効です。

・清浄性の確保: ムスリムは清潔を重んじるため、手洗いやトイレの清浄性にも気を配ることが重要です。

まとめ:ハラル対応がもたらすビジネスチャンス

台風対策は、飲食店の事業継続性を高める上で不可欠な取り組みです。物理的な対策である看板や窓の固定、浸水対策に加えて、休業の判断基準の明確化や従業員の安全確保といったソフト面の準備を徹底することが求められます。これらの対策を平時から行い、万一の事態に備えることが、お店と大切な人たちを守ることにつながります。

【豚肉不使用でも観光客と地元民どちらからも支持されるお店】
学芸大学「HATSUMIMI」の「羊の焼き餃子」が斬新!ノンポークで文化の垣根を超える

Googleビジネスプロフィールの運用代行サービスは、ぐるなびで!

ぐるなびによるGoogleビジネスプロフィール(GBP)を活用したMEO対策・クチコミ対応を含む、飲食店に特化した集客支援・運用代行サービスを紹介します。

【ぐるなび】飲食店向けGoogleビジネスプロフィール(GBP)集客支援・運用代行サービス

飲食店の集客や販促は「ぐるなび」におまかせください!
資料請求・お問い合わせはお気軽にどうぞ

「ぐるなび通信」の記事を読んでいただき、ありがとうございます。
「ぐるなび」の掲載は無料で始められ、飲食店のあらゆる課題解決をサポートしています!