2020/10/01 特集

お得感&特別感で“あの店に行きたい”と思わせる! 人を呼び込む販促術(2ページ目)

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営業再開後の呼び水となる半額キャンペーンがヒット!

CHARLIE' SVEGETABLE with petit cerise(愛媛・松山)

ドリンクの注文数も増加。好評を得て第2弾も実施!

 愛媛・松山の伊予鉄道大街道駅から徒歩3分の場所に2019年3月オープンした「CHARLIE'S VEGETABLE with petit cerise(チャーリーズベジタブルウィズプチスリーズ)」。愛媛県産のブランド黒毛和牛・伊予牛や、地元農家から直接仕入れる旬の野菜を使った鉄板焼きやフランス料理を売りに、30~40代のビジネス層などを獲得してきた。

誰が当たるかわからない!フード全品半額キャンペーン

営業再開を記念し、コースとフード全品を半額にするキャンペーンを実施。第1弾(6月~)では来店客全員、第2弾(8月~)では店がランダムに選んだ来店客を対象に継続中

 しかし、新型コロナウイルスの影響で4月中旬からはテイクアウトのみでの営業を余儀なくされた。「店内営業を休むことで、常連の方々にお店を忘れられてしまうのではと不安でした」と語るのは、シェフの内藤成博氏。そこで、6月初旬の店内営業再開に合わせて打ち出したのが、「100万円キャンペーン」だ。これは、来店客全員のコースやフードメニューを半額(飲み放題付きコースやテイクアウトメニューは対象外)にするサービスを、割引額の合計が100万円に達するまで行うというもの。このキャンペーンに合わせて、「伊予牛の鉄板焼きステーキ」や「愛媛県産ぼっちゃん島あわびの鉄板焼き」などを含む「プレミアムコース」(7500~1万8800円の9種類)も新たに用意した。「半額になることを踏まえて、あえて高単価のコースも設定しました。半額で提供すると利益はほぼ出ませんが、お客様の満足感を最優先に考えました」と内藤氏。

キャンペーンに合わせて用意したプレミアムコースは、ステーキに使う黒毛和牛の部位や量によって7,500~18,800円の9種類。特に高単価のコースが人気に

 これをSNSやぐるなびで告知すると、開始直後から常連を中心に大反響を呼び、平日でも満席になる盛況ぶりを見せた。多くの人がプレミアムコースを利用し、特に1万4800円と1万6800円のコースのオーダー率が高かった。「常連の方に店の存在を思い出してほしいという気持ちで始めたのですが、予想以上に新規のお客様も増えて、店の味を知ってもらういい機会になりました」(内藤氏)。

全品半額になるため、コースに加えて名物の「黒毛和牛ヒレ肉とフォアグラのロッシーニ」(2,800円)などを追加注文する人もいた

 このキャンペーンは、1カ月弱で割引額が100万円に達して終了。ただ、予想以上に好評だったことから、内容を変えて8月から第2弾のキャンペーンを打ち出した。第2弾では、店がランダムに選んだ来店客(およそ1日1組)のコースやフードメニューが半額になる。「誰が半額になるか、来店するまでわかりません。着席時にスタッフがお客様に当選を伝えています」と内藤氏。当選を知ると、多くの来店客が予約したコースのグレードを上げたり、単品を追加注文するという。また、半額の対象外であるドリンクの注文数も増え、売上アップにもつながっている。「インパクトのあるキャンペーンがいかにお客様を呼ぶのかを実感しました」と内藤氏も手応え十分。年末に向けて、リピーターを増やすキャンペーン第3弾を検討中だ。

CHARLIE' SVEGETABLE with petit cerise(愛媛・松山)
愛媛県松山市歩行町2-3-16
https://r.gnavi.co.jp/m2gwgepb0000/
愛媛県産の黒毛和牛・伊予牛や契約農家から仕入れる旬の野菜を使った鉄板焼きが売り。1、2階合わせて全50席を備えており、オープンエアのテラス席限定でBBQプランも用意。
シェフ 内藤成博氏
愛媛県出身。フランス料理店で修業後にオーナーシェフとして独立。その後、「CHARLIE’S VEGETABLE」にシェフとして入り、仕入れやメニュー開発などを担当。

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