2024/01/10 特別企画

飲食店のための「SNS集客」講座 アンケートからわかったSNS集客の成功パターンはこれだ!

消費者がSNSを日頃どう使い、飲食店選びにどう利用しているのか、アンケート結果を基にSNSの運用に詳しい株式会社トリドリの岡本悟さんに話をうかがった。

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今回のSNS集客講座は、株式会社トリドリが20~60代の男女を対象に行ったアンケート結果を検証。飲食店の集客にSNSが有効なこと、これまでお伝えしてきたSNS集客の手法が本当に効くことが証明できた。消費者がSNSを日頃どう使い、飲食店選びにどう利用しているのかがわかれば、SNS集客のコツがはっきりと見えてくる。

注力すべきは、やっぱりインスタグラム!

アンケート結果1

SNS集客講座では、飲食店がSNS集客に挑戦するなら、まずはインスタグラムから始めるのがいいと、何度も書いた。アンケートでも、その傾向ははっきりと表れている。飲食店へ来店するきっかけとなったSNSについて、インスタグラムと答えた人は60%を超えるダントツの1位(アンケート結果1)。次点のツイッター(現X)も49%とかなり多いが、一つに絞るならやはりインスタグラムがいいのは間違いない。忙しくてSNSにたっぷりと時間を割くことができない飲食人にとっては、リアルタイム性が要求されるツイッター(現X)よりも、情報をストックしていくスタイルのインスタグラムの方が向いているということもある。

アンケート結果2

さらに注目すべきは、インスタグラムでよく検索・保存する投稿のジャンルを聞いた質問で一番多かった回答は「グルメ系の投稿」だったという事実。検索が73.6%、保存は64.9%(アンケート結果2)。どちらもダントツの1位だ。

いま注力すべきは、やはりインスタグラムなのだ。

では、インスタグラムユーザーは、気になる飲食店をどう発見し、来店するまでにどんな行動を取っているのだろうか。

アンケート結果3

気になるお店の発見方法についての質問で、上位を占めたのは、「フォローしていた一般ユーザーのフィード投稿から」(23.2%)と、「フォローしていたインフルエンサーのフィード投稿から」(21.4%)の2つ(アンケート結果3)。フィード投稿というのは、インスタグラムの最も基本的な投稿機能のこと。他に24時間で消えるストーリーズ投稿や動画中心のリール投稿などがある。つまり、フォローしているユーザーたちの通常投稿を見て発見する人が多いと言うこと。一般ユーザーとインフルエンサーを合わせると44.6%。ほぼ半数近くになる。

この結果を裏読みすると、お店のアカウントを作って投稿するだけではダメだということがわかる。フォローしているユーザーの投稿から気になる店を発見するのだから、お店のアカウントをフォローしていない人には、いくら投稿してもそれは届かない。自分で投稿するだけでなく、できるだけ多くの他のユーザーに、お店のことを投稿してもらわないといけないのだ。しかし、有名店ならともかく、普通の個人店では、そんな状況を簡単に作り出すのは難しい。

そこで、インフルエンサーの活用という手法が生きてくる。インフルエンサーを使うのは、実は初めの一手にこそ効果的だと言うこと。まずはお店の存在を知ってもらわなければ、何も始まらない。そのためにはフォロワーの多いインフルエンサーにお店の情報を投稿してもらうのがもっとも手っ取り早い。知ってもらい、気になる店と思ってもらえれば、お店のアカウントのフォロワーも増える。フォロワーが十分に増え、知名度が上がれば、その後はインフルエンサーに頼らなくても、お店の投稿だけでの集客もある程度可能になる。

ここでひとつ注意したいのは、PRを依頼するインフルエンサーの人数。

「インスタグラムで、気になる飲食店を見つけてから、実際に行ってみようと思うまでには、2~7個の投稿を見るというユーザーが7割というデータがあります。つまり、ユーザーはその飲食店に関する投稿を1回見ただけでは来店せず、何回も目にすることで気になり始めるという人が多いんです。ですからインフルエンサーを使うなら、たくさん使った方がいいです。その方がたくさんの情報がSNS上に流れます。フォロワーが数百万人といった強力なインフルエンサー一人に依頼するより、フォロワーが数千人から数万人のマイクロインフルエンサー、10人、20人、100人に依頼した方が効果は出やすいと思います」と語るのは株式会社トリドリの岡本悟さん。

確かに、自分がフォローしているユーザーの複数人が同じ店のことを投稿していたら、それは気になる。ほぼ間違いなく、その店のアカウントを見に行くし、検索してお店の情報を探す。

「さらに言うと、みんなが同じことを言うのでなく、いろんな視点のクチコミがあった方が情報の価値は高まります。だから、さまざまなタイプのインフルエンサーを集めることをおすすめします」。

株式会社トリドリ岡本悟さん

ユーザーの動線を意識して情報をつなげる

岡本さんは、SNS集客で大切なのは、お客様が店を知ってから来店するまでにどんな動きをするのか、その動線を意識して情報を整理することだと言う。

「フォローしているユーザーの投稿で気になる飲食店を見つけて、そのままその店のアカウントを見に行くという人は多いです。そのときにお店のアカウントの情報が充実していないと、動線はそこで終わってしまい、お客様の来店にまでは至りません。週に3回程度は投稿するようにすると、お店の情報が伝わりやすくなります。それからプロフィールには、お店の場所や営業時間、売りとなる情報などをわかりやすく掲載することがおすすめです」。

お店に興味を持ってアカウントを見に行ったのに、どこにあるのか、何の業態なのかさえもわからないようなプロフィールだったらどうだろう。知りたい情報が何もなければ、すぐに離脱してしまい、おそらく2度と戻ってこない。せっかく見に来てくれたのだから、アカウントをフォローしてもらい、さらにはファンになっていただく、そこまで考えて準備をすることが大切なのだ。

だからプロフィールは、できる限り充実させて書く。自社ホームページがある場合は必ずリンクも貼っておこう。グルメサイト、グーグルマップの店舗ページ、他のSNSなど情報が複数ある場合は、LitLinkのようなリンク集サービスを活用し、ひとつのリンクにまとめて貼ってもわかりやすいだろう。それぞれのメディアや情報がつながっていることは重要だ。

「ネット上で情報がつながっていることは、ネットマーケティングのポイントのひとつです。インフルエンサーなどにクチコミをしてもらったら、そこから店のアカウントやホームページなどへ行けるようリンクを貼ってもらったり、グルメサイトなどからSNSアカウントに行けるようにしたり、そういう細かいことが大切なんです。もっと言えば店名でハッシュタグ検索をしたときに、インフルエンサーにPRしてもらった投稿がより多く上位表示されるように、つけてもらう店名のハッシュタグを統一しておくとか、そこまで考えられるとさらにいいですね」。

アンケート結果4

ハッシュタグ検索は、インスタグラムユーザーの半数近い46.9%がよく行うと答えている(アンケート結果4)。インスタグラムをはじめとするいくつかのSNSでは、#ハッシュタグに言葉をつなげて記載すると、それが荷札のような目印になって、検索で見つけられやすくなる仕組みがある。たとえば検索窓に「#カフェ」と入れると、「#カフェ」というハッシュタグを記載した最近の投稿を表示してくれる。だから投稿に、検索される可能性のある言葉にハッシュタグを付けて記載しておくと、その投稿を見つけてもらいやすくなる。

「飲食店の場合は、地域とジャンルの2つを入れることがポイントです。お店を探すときにはラーメンや寿司などの食べたいジャンルと、食べたい場所をキーワードにする場合が最も多いです。ですから『#ラーメン #渋谷』などと記載して投稿すると、検索で引っ掛かりやすくなります。このとき『#渋谷ラーメン』と検索する人もいることも考えて、このハッシュタグも入れておいてもいいで
すね。『渋谷』だけでなく『道玄坂』などと、もっと小さなくくりでの地域名なども入れておくと、さまざまな検索に対応できます。小さなくくりの言葉は、総検索数は減りますが、その分上位表示されやすくなりますから」。

これらのアンケート結果から、飲食店の集客にSNSはかなり使えるということがわかる。特にインスタグラムの効率はいい。まだ始めていないのなら、まずはアカウントを作って、インフルエンサーの活用を絡めながら、知名度を上げ、週3回以上の投稿とコミュニケーションでファンを増やしていくことを、始めてみてはいかがだろう。

取材協力:「株式会社トリドリ」
東京都渋谷区円山町28-1 渋谷道玄坂スカイビル8階 03-6892-3591 
「トリドリマーケティング」top-marketing.toridori.me/
「トリドリライクス」marketing.toridori.me/lp/daikou/

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