飲食店が成果を出すための接客マニュアル:導入から活用術まで徹底解説!

飲食店が接客マニュアルを作るメリットや効果は?居酒屋やカフェなどさまざまな店で役立つマニュアルを作るためのポイントは?作る手順や盛り込みたい項目、運用していく上でのポイント・注意点などを解説します。

URLコピー

初回公開日:2023.9.22

店に合った接客マニュアルの作り方と運用術を解説!

「飲食店 マニュアル」は、お店のサービス品質を向上させ、顧客満足度を高める上で欠かせないツールです。特に「居酒屋 接客マニュアル」やカフェなど、お客様との距離が近い業態では、スタッフの対応一つ一つがお店の印象を大きく左右します。このマニュアルは、接客の基準を明確にし、質の高いサービスを安定して提供するために非常に効果的です。

この記事では、飲食店が接客マニュアルを作るメリットや効果、効果的なマニュアル作成のポイント、そして作成手順や盛り込むべき項目、さらに運用していく上での注意点まで詳しく解説します。

【こちらもチェック!】
飲食店における接客マナーとは?お客様と接する上での注意点について
※「テンポス フードメディア」へジャンプします。

飲食店のオープン・開業時の集客・販促はぐるなびがサポート!

オープン直後でなかなかお店を知ってもらえない、開業前後は忙しくて集客に手が回らない…そんなお悩みはありませんか?

無料から始められる「楽天ぐるなび」はWeb集客だけでなく、インバウンド対策・予約管理から無断キャンセル対策まで、集客のあらゆる課題解決をサポートします。

▶詳細&資料請求はこちらから

目次
接客マニュアルを作る目的・メリットは?
どういう手順でマニュアルを作ればよい?
接客マニュアルに盛り込むべき11の項目は?
マニュアルを活用する上での注意点は?

▼ぐるなび公式アカウント▼
【LINE】ぐるなび通信デジタル

週1~2回新情報をお届け。ぜひ友だち追加をお願いします!

接客マニュアルを作る目的・メリットは?

スタッフ教育の効率化

マニュアルを用意することで、接客のルールや手順についてスタッフに説明する時間を大幅に短縮できます。新しく入ったアルバイトの指導などもスムーズに行え、人材教育にかかる時間、労力、費用の軽減につながります。

サービスの質の安定

スタッフが個人の判断ではなく、共通のルールに沿って接客を行うことで、サービス品質にバラつきがなくなります。これにより、お客様はいつでも質の高いサービスを受けられるようになり、満足度の向上に直結するでしょう。

業務の効率化

接客業務をマニュアル化することで、優先順位や対応方法の基準がより明確になります。スタッフは迷うことなく、無駄なく動けるようになり、結果として業務の効率化や生産性の向上にもつながります。

【こちらもチェック!】
接客の心得やスタイルに迫る! できるサービスマンはここが違う

どういう手順でマニュアルを作ればよい?

(1)接客業務を書き出す

お客様が入店してから退店するまでのすべての業務を、フローに沿って書き出します。普段何気なく行っている些細な作業まで明確にすることで、より実践的なマニュアルを作成できます。

(2)接客業務ごとのルールを整理する

髪型やメイク、香水といった身だしなみに関するルールや、書き出した業務ごとの具体的なルールを整理します。この際、次の「接客マニュアルに盛り込むべき項目は?」のセクションを参考にしてください。

(3)接客業務ごとの評価基準を決める

何をどの程度行えば「合格」となるのか、業務ごとに評価基準を明確に設定します。「どんな声で」「どんな話し方で」「どんな笑顔で」など、具体的かつ明確に記載し、読む人の主観によって基準がブレないようにすることが重要です。

【こちらもチェック!】
宴会シーズンにファンを生む! 心をつかむ接客力

接客マニュアルに盛り込むべき11項目とは?

接客マニュアルに盛り込むべき11項目
1.営業前の準備
2.接客の際の心構え
3.接客時の「姿勢」「表情」「話し方」
4.出迎えや席案内の方法
5.オーダーの取り方
6.料理提供の方法
7.バッシングの方法
8.会計・見送りのルール
9.クレーム対応
10.接客時の優先順位
11.接客時のNG対応

1.営業前の準備

清掃、店の衛生状態のチェック、スタッフの身だしなみ、テーブルセッティング、予約の確認など、お客様が来店する前に行うべき業務内容をまとめます。日替わりメニューやおすすめ、仕入れ状況で変わる料理、ドリンクの確認なども、接客中のトークに直結するため重要な項目です。これらは直接お客様と接する部分ではありませんが、物理的なサービスの質を安定させるために不可欠です。

2.接客の際の心構え

お店のコンセプトや理念、お客様の主な来店目的、そして「お客様目線に立つ」といった接客時の心構えを共有します。これにより、お店が目指す理想の接客スタイルやスタッフ像を明確にし、スタッフ間の意識統一を図ることができます。

3.接客時の「姿勢」「表情」「話し方」

立ち姿やおじぎの姿勢、笑顔や表情、話し方は、サービスの質やお店の雰囲気に大きく影響し、お客様の印象に直結します。高級料亭から大衆「居酒屋」まで、お店のコンセプトや客層によって求められる接客スタイルは異なります。そのため、「このお店では何が適切か」「どのように振る舞うべきか」といった独自の基準を設定しましょう。「礼儀正しく」のような曖昧な表現ではなく、「オーダーを取る際は床に片膝をついて」「店中に響く声量で」など、誰でも目指すべき接客の形がわかるように具体的に文章化することが大切です。

4.出迎えや席案内の方法

お客様が入店してから退店するまでの流れに沿って、シーン別に項目を立てると分かりやすいです。まずは、出迎えと席案内から。来店時にはどんな言葉を、どんな姿勢と表情、声量でかけるのか。席案内の優先順位やルール、大きな荷物があるお客様や雨天時に傘を持ったお客様への声かけのルール、満席時の対応など、具体的な場面を想定してまとめましょう。

5.オーダーの取り方

オーダーの取り方は、お店の第一印象を左右する重要な項目です。「復唱を義務付ける」「個数は必ず指で数を示す」といったルールを設けることで、オーダーミスを減らす効果があります。居酒屋であれば、まずはファーストドリンクだけオーダーを取るといった対応も有効です。おすすめ料理の提案や、調理に時間がかかるメニューの案内など、お客様が気持ちよく食事を楽しめるようなサポートの声かけについてもルールを決めておくと良いでしょう。

6.料理提供の方法

料理の提供時は、お客様のテンションが上がりやすく、満足度アップのチャンスです。逆に失礼や間違いがあると、せっかくの機会を台無しにしてしまいます。「お待たせいたしました。○○です」と料理名を言いながら提供する、注文した人の正面に置く、熱い料理の場合は声かけをするなど、“気配り”に含まれる部分まで細かくルール化するのも一案です。居酒屋のようにアルコールを提供するお店では、乾杯ができるよう先にドリンクを提供する、オーダーを受けた直後にお通しを出すといった点を盛り込んでも良いでしょう。

7.バッシングの方法

バッシング(空いた皿やグラスを下げる作業)が遅れたり、逆に早すぎたりすると、お客様の満足度が下がってしまいます。バッシングのタイミングについての注意事項や、皿やグラスを下げる際の声かけなどをまとめましょう。また、その際に「食後にデザートやお飲み物はいかがですか?」といった追加オーダーを促す一言や、一緒にチェックすべき卓上の項目についても確認すべきことがあれば記載しておきましょう。

8.会計・見送りのルール

会計や見送りは、お店の最後の印象を決定づける大切なシーンです。好印象を残せるよう、「お料理はいかがでしたか?」「お足元にご注意ください」といった声かけから、クーポンやサービスのアメ・ガムのお渡しなど、会計時や見送りにやるべき行動があればまとめましょう。

9.クレーム対応

スタッフやお店を守るため、クレーム対応はマニュアルに必ず入れておきたい項目です。特に「居酒屋」などアルコールを提供するお店では、お客様が酔って気が大きくなり、クレームが発生しやすい背景もあります。適切な謝罪方法、クレームの原因・事実確認の仕方、お客様の要求・要望の把握の仕方など、想定しうる事態ごとに最低限とるべき対応や判断基準をまとめ、スタッフの対応に統一がとれるのが理想です。

また、現場が混乱しないよう、どこまでをホールスタッフに任せ、どこから店長や管理職が対応するかといった役割分担や、どこまでなら相手の要求に応じるかといった線引きを明確に設定することも重要です。現状のマニュアルに載っていないクレームを受けた際には、対応事例をスタッフ間で共有し、内容を更新していきましょう。マニュアルを読んでもらうだけでなく、各項目を活用して定期的にロールプレイングを行うことも効果的です。

【こちらもチェック!】
悪質なクレームから飲食店を守る3つのポイント

10.接客時の優先順位

混雑時や繁忙期などは、忙しさゆえにトラブルも起こりやすいものです。そのため、マニュアルにはこれまでに挙げた項目について、優先順位を明記しておくと良いでしょう。

例えば、
①料理の提供
②オーダーやクレームなど利用客に対する対応
③電話対応
④席へのご案内
⑤お会計
⑥バッシング
⑦ラウンド

というように、業務が重なったときに何を優先すれば一番顧客満足度が下がりにくく、オペレーションに支障がないかを考慮して決めることが大切です。これらを従業員同士で適宜共有することで、どんな状況下でも次に何をすべきかの判断が早くなり、迷いなく業務に集中できるはずです。

11.接客時のNG対応

お客様が不愉快な思いをすることがないよう、立ち振る舞いやマナーなど、注意すべきNG対応をマニュアルに記載しておくことも重要です。オーダーを取る際の「ご注文は○○でよろしかったでしょうか?」(正しくは「〇〇でよろしいでしょうか?」)、料理提供時の「○○になります」(正しくは「〇〇です」「〇〇でございます」)など、「飲食店 接客」で使われがちな間違った敬語には注意が必要です。

【こちらもチェック!】
その接客、本当に正しい?意外と知らない!飲食店の正しい接客用語
※「テンポス フードメディア」へジャンプします。

マニュアルを活用する上での注意点は?

「マニュアルはあくまでベース」であることを共通認識する

「飲食店 接客の仕方」は、現場で刻一刻と変化する状況に合わせて柔軟に対応していく必要があります。そのため、マニュアルにとらわれすぎると、想定外の事態に対応できない、かえってサービスの質が下がるなど、お店への評価に悪影響を及ぼす場合があります。

特に、接客トークについては、お店のコンセプトや歴史、こだわり、食材や料理、ドリンクに対する理解など、マニュアルには明記できない知識によって補われる部分がほとんどです。また、予約客であれば過去の来店履歴から情報を得る、フリー客であればその場の会話で得た情報をサービスに織り交ぜるなど、顧客情報を活用する努力や、スタッフ自身のキャラクター、特技を活かすことでファンづくりにつながることも多いです。「マニュアルはあくまでベースにすぎない」という共通認識をスタッフ間で徹底し、各自が創意工夫を凝らしてサービスの質を高める努力ができる環境を整えましょう。

すぐに見られるようにしておく

接客マニュアルは、スタッフがすぐに確認しやすい場所に設置しましょう。スタッフが目を通す回数が増えることで業務内容について学ぶ意欲が向上し、接客に関する共通認識が浸透しやすくなるといったメリットもあります。

時間がない時でもすぐにチェックできる状態で保管することを心がけたいですね。スマートフォンやタブレットから確認できる電子マニュアルは手軽に確認しやすく、複数のスタッフが同時に確認できるといった紙にはない利点もあるので、検討してみてはいかがでしょうか。

定期的に改善する

マニュアルは一度作ったら終わりではありません。月1回や年4回など頻度を決めて定期的に見直し、お店の状況に合わせて最新版を用意しましょう。クレームやトラブルにどのような接客で対応したかを追記したり、お客様やスタッフからの意見によって見えてきた改善点をもとに修正を加えるなど、随時アップデートを重ねられるのが望ましいです。

飲食店における接客は、お店を印象付ける重要な要素です。接客で好印象を与えることで、リピーター獲得やお店の売上安定にもつながります。ぜひ上記の内容をもとに接客マニュアルを作成し、お客様に選ばれるお店づくりに役立ててみてください。

Googleビジネスプロフィールの運用代行サービスは、ぐるなびで!

ぐるなびによるGoogleビジネスプロフィール(GBP)を活用したMEO対策・クチコミ対応を含む、飲食店に特化した集客支援・運用代行サービスを紹介します。

【ぐるなび】飲食店向けGoogleビジネスプロフィール(GBP)集客支援・運用代行サービス

飲食店の集客や販促は「ぐるなび」におまかせください!
資料請求・お問い合わせはお気軽にどうぞ

「ぐるなび通信」の記事を読んでいただき、ありがとうございます。
「ぐるなび」の掲載は無料で始められ、飲食店のあらゆる課題解決をサポートしています!