2015/09/29 特集

最後の印象が決め手! うちの〆メニュー(2ページ目)

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貝で始まり、貝でシメる。旨みを活かしたメニューが大好評

【福岡・博多】磯ちょうちん

貝釜土めし 410円  粘りとモチモチ感のある食感は同店の自慢。見た目よりあっさりとした味わいで、貝の滋味と生姜の風味がじわじわと広がる

客を喜ばせることを目的に素材と調理法を追求

「貝と日本酒」をコンセプトに、“溶岩炉端焼”を売りとしている「磯ちょうちん」。2015年6月にオープンし、当初は男性サラリーマンが中心だったが、特に目立った宣伝をしていないにも関わらず、3カ月で女性が7割と逆転。ほとんどの客がリピーターとなった。

来店客の誰もがオーダーするという名物は「貝のつかみ取り」(1058円)。鹿児島などで獲れたハマグリを客にすくってもらい、酒蒸し・バター焼き・ガーリックバター、いずれかの調理法で提供している。最後にたっぷりの貝のエキスが残るため、これを使ったシメへとつなぐ。バター焼きとガーリックバターにはパスタを、酒蒸しなら吸物を提案。さらに、この吸物とあわせて必ずシメにすすめるのが「貝釜土(かまど)めし」(410円)だ。小柱、真ツブ、アサリをぜいたくに使ってかまどで炊き上げ、自宅では味わえないと大好評だ。米は、1年の前半は熊本県産ひのひかり、後半は佐賀県産ミルキークイーンの有機米を使用。その日使う分だけ精米し、もっともおいしい状態に炊き上げるという。また、専用の容器を用意し「貝の釜土めし」をテイクアウトでも販売。「箱めし」(518円)、「わっぱめし」(626円)ともに、土産用として喜ばれている。

「今は、利益よりもお客様が喜ぶことは何かを考えて店づくりをしています」と語るのは、有限会社和コーポレーション代表取締役の谷口和彦氏。売りを明確にしたことで、売上は右肩上がりだという。今後は複数あるメニューの見直しと開発を平行して進め、年末商戦に向け、勝機を狙っていく。

箱めし 518円わっぱめし 626円  入口近くのコーナーに箱めし、わっぱめしの容器を置いてテイクアウトできることをアピール。どちらも2膳分入っており、冷めてもおいしいと好評だ
貝のつかみどりのシメパスタ 540円  「貝のつかみ取り」でバター焼き、ガーリックバターを選んだ人には、ハマグリを食べた後に残ったエキスを使って作るシメのパスタをおすすめ
大反響の「貝のつかみ取り」(1,058円)。ハマグリは鹿児島などから仕入れており、1人700~800gつかむという
炊き上がるまで約25分。米がもっともつぶれにくいという3合ずつを、1日6~7回炊く
マネージャー兼店長伊 東洋樹 氏
有名日本料理店で5年間修業を積んだ経験を活かし、店を切り盛りしながら、料理人として腕を振るう。「自分たちが楽しまないと、お客様を楽しませられない」がモットー。
磯ちょうちん
福岡県福岡市博多区博多駅前4-24-2 1F
http://r.gnavi.co.jp/31mn4d5p0000/
博多駅から徒歩8分。オフィスと住宅が混在するエリアに今年6月オープン。入口の扉を開けると目の前に新鮮な食材が並ぶとともに、かまどが鎮座。店内には漁で使う網やたこ壷などが飾られ、浜小屋をイメージさせる。

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