2020/10/23 特集

いま好調な店はココが違う!【第2回】店を支える看板メニュー

「取り組みに学ぶ」に続く第2回として、業態もさまざまな8店舗の看板メニューにフォーカス。どのようなかたちで店に貢献しているのか?まずは4店舗のこだわりを紹介。“集客の武器”がある店は、やはり強い!

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テイクアウトからヒット!1日最大100個売れた地魚のハンバーガー

ふぐ 地魚料理の店 さがみ湾[神奈川・久里浜]

イベント限定バーガーが新たな看板メニューに成長

 神奈川・三浦半島の京急久里浜駅から車で7~8分の住宅地で、地魚専門店として長年地元の人々に愛されている「さがみ湾」。代表の寒河江進午(さがえしんご)氏は、魚屋を営む父の背中を追い、スーパーの鮮魚部門や和食店などで研鑽を重ねて独立。毎日、半島南部の三崎や下浦の漁港に出向き、地魚を中心に買い付けている。朝獲れの新鮮さ、旬を外さない目利き、調理技術には定評があり、料理はもちろん、店頭で販売する刺身、自家製の干物や惣菜にもコアなファンがいる。

【POINT】白身のフライは毎日日替わり

地魚バーガー 300円/朝獲れの地魚のフライにソースをかけて、タルタルソースとレタスとともに挟んでボリュームたっぷり!この日の魚種は三崎産のムツ。バンズは地元のベーカリーから仕入れている
その日の仕入れ状況から白身魚を日替わりでフライに。タチウオやメダイなどの日もある

 テイクアウトは従来から好調で、「看板の『地魚天丼』『地魚海鮮丼』は、5~6月の店内利用が激減した時期でも、毎日数十個は売れていました」と進牛氏の妻・みちるさん。そこに新たに加わって反響を呼んだのが「地魚バーガー」だ。元々は、毎年10月開催の「よこすかさかな祭り」で販売したイベント限定のメニュー。「今年の3月以降、休校になったわが家の子どものランチとして作っていたら、当店のパートさんが買いたいと言うのです。それなら、試しに店頭にも置いてみようと思いました」(みちるさん)。軽い気持ちだったが、初日に用意した10個はあっという間に完売。徐々に数を増やしたところ、それも瞬く間に売り切れた。さらに、地域のテイクアウト情報を発信するSNSに投稿したことで、遠方からわざわざ買いに来る人も急増。「ピーク時には、1日に100個。家族総出で作りました」とみちるさんは振り返る。

地魚天丼 650円/アジやカマスなど、魚は日替わりのお楽しみ。野菜は地元・三浦産のナスやかき揚げなどが入る。30年継ぎ足している秘伝のタレも売りだ
地魚海鮮丼 650~1,000円/手前からカンパチ、三崎のマグロ、イシダイ、イナダ。その日の魚種によって価格が変わる

 刺身でも食べられる新鮮さと、白身魚なので老若男女問わず食べやすく、魚種が日替わりのため、飽きられないことも強みの1つ。リーズナブルな価格もポイントだ。人気はすっかり定着し、集客の呼び水となっている。

  • 店内の大型ショーケース。地物のタコ、天日干しの自家製干物、イセエビ、フグなどがある
  • 地魚の刺身と惣菜が並ぶ店頭のショーケース。スーパーでは扱っておらず、この店でしか手に入らない魚も多数

地魚の惣菜も大人気。夕食の一品に、毎日買いに来る常連も多い。リクエストに応じて、煮魚などを提供することも

ふぐ 地魚料理の店 さがみ湾[神奈川・久里浜]
神奈川県横須賀市ハイランド4-3-8
https://r.gnavi.co.jp/hn43y5wa0000/
1991年、現在地の近くに地魚をメインとした店としてスタート。5年半ほど前に、魚屋を営んでいた先代の現店舗を受け継ぎ、魚介の小売りもする“魚屋食堂”として移転リニューアルした。
女将 寒河江 みちる 氏
30年前に独立・開業した進午氏と25年前に結婚。以来、二人三脚で店を切り盛りしてきた。「毎日の仕事に手を抜かない」ことを信条に、夫を支えている。

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