2023/12/26 特集

「売れる持ち帰り商品」トレンド6選!ワンハンド・テイクアウト弁当・デリバリー

外食に出かける人が増えてきたなかでも、継続して持ち帰り商品の売上が好調なメニューを6品ご紹介。2023年のトレンドの共通点が”ごちそう感”と”SNS映え”。豪華さと、その一品を食べればお腹も満足する商品に人気が集まっている。

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注目のキーワードは「ごちそう感」「SNS映え」

2023年は再びイートインに力を入れるために、持ち帰り商品(ワンハンド・テイクアウト弁当・デリバリー)をどうしていくべきか、迷う飲食店も多かったのでは。そこで今回は、継続的に需要のたえない商品を持ち、大きな売上の軸としている店のメニューを6品ピックアップ。食材や調理のこだわりなどのアイデアや工夫と、実際の来店客の反応などを紹介する。

毎年、その年の⽇本の世相を反映し象徴する⾷を発表する「今年の一皿®」として、2023年は「ご馳走おにぎり」が選ばれたが、今好調な持ち帰り商品は、まさに”ごちそう感”や”SNS映え”が共通キーワードのようだ。

目次
ワンハンド
「おにぎり3種&豚汁」おにぎりと豚汁 いたる(神奈川・横浜中華街)
「とんかつおにぎり」とんかつおにぎりちよ松(大阪・心斎橋)
「ハンドカットフライズ(フライドポテト)」アソンブロッソ!(埼玉・越谷)
テイクアウト・デリバリー
「ごくびき煮込みハンバーグシチュー弁当」恵比寿楽園テーブル(愛知・豊明)
「肉めしイクラ」pit master VAMOS(大阪・福島)
「無限オムライス」littlepoolcoffee(東京・表参道)

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1「おにぎり3種&豚汁」(1,500円)

おにぎりと豚汁 いたる(神奈川・横浜中華街)

写真左から「肉そぼろ卵黄」(400円)、「しゃけ」「ツナマヨ」(ともに300円)。「肉そぼろ卵黄」の卵黄は一度冷凍してしょうゆに漬け込んでいる

2023年の「今年の一皿®」に選ばれるなど、トレンドとなっている「ご馳走おにぎり」と豚汁をセットで販売。1個200gのボリュームと具材のオリジナリティー、SNS映えするビジュアルでオープン数カ月にもかかわらず、早くも人気店に成長している。

作り方は家庭で作るおにぎりと異なり、専用の三角形の型にご飯を敷き、具材を中央に入れてから、上にご飯をのせ、その上から三角形の型をはめて成型。手で形を整えて海苔を巻き、さらに上から具材をたっぷりのせて仕上げている。海苔で囲まれたスペースに具材をのせることで、見た目が美しく、具材も崩れ落ちないようにしているのがポイントだ。

具材は「しゃけ」「ツナマヨ」(ともに300円)といった王道から、「めんたいマヨクリームチーズ」(350円)、「肉そぼろ卵黄」「牛すじ」(400円)など15種類を用意。食材にもこだわって、米は魚沼産コシヒカリ、海苔は横浜で有名な創業明治27年の老舗問屋「蔦金商店」の物を使用。具沢山の「豚汁」(500円)とセットで持ち帰る人も多く、イートインでも行列ができる人気となっている。

おにぎりと豚汁 いたる(神奈川・横浜)
神奈川県横浜市中区山下町138
https://r.gnavi.co.jp/7hz17bbr0000/
2023年8月、横浜中華街にオープンしたおにぎり専門店。SNS映えするビジュアル&ボリューム感のあるおにぎりと豚汁を売りに、地元住民や観光客などを集客。テイクアウトはもちろん、イートイン(15席)も可能でデリバリーの利用も多い。

2「とんかつおにぎり・ノーマル」(600円)

とんかつおにぎり ちよ松(大阪・心斎橋)

「ちよ松とんかつおにぎり」写真左から「ノーマル」(600円)、「ダブルチーズ」(700円)

総重量約300g、ごはんからとんかつがドンと飛び出した「ちよ松とんかつおにぎり」は、日本一分厚い”5センチ”かつ丼を名物とし行列のできる「かつ丼ちよ松」の、おにぎりテイクアウト専門店の商品。「ちよ松」は先に2022年「かつサンド ちよ松」も出店しており、いずれも肉肉しさと食べ応えで売上は大好調。出店の計画はむしろコロナ禍が落ち着いた後。「ちよ松」のとんかつは既にSNSで外国人にも認知されており、インバウンドも来ることを見越しての出店だったそう。

「とんかつおにぎり」のとんかつは、食べやすさと包みやすさから約2.5cm厚。24時間低温調理で下ごしらえをした豚肉をサクっと揚げることで柔らかジューシーに。

味のバリエーションで一番人気は「ノーマル」。彩りに唐辛子ではなくパプリカパウダーをまぶしたのは子どもも食べられる配慮から。「ダブルチーズ」は、ごはんととんかつの間に炙ったとろけるチーズを挟んで握り、飛び出たとんかつの上にチェダーチーズをかけるため、食べ進んでもずっとチーズ味が楽しめる。ソース味で食べたいというニーズから「超濃厚金ゴマソース」もリリースし、さらに12月、福岡の明太子店とのコラボ商品で「めんたいマヨ」も販売している。

とんかつおにぎり ちよ松(2024.1.1より、店名が「大阪とんかつ」に変更)
大阪府大阪市中央区心斎橋筋1-8-3 心斎橋PARCO B1F
https://www.instagram.com/onigiri_chiyomatsu
大阪・心斎橋駅でてすぐ、PARCO地下一階に2023年6月オープン。元々催事用の場所であったが、あまりの反響に長期で営業を継続予定。客層は老若男女幅広く、子どもにも好評で、外国人の利用も多い(多い日で約3割)。20時までの営業だが早い日は18時に売り切れることも。2024年は東京に「かつ丼ちよ松」の出店も計画中。

3「カシューナッツマヨfor Vegan」(700円)

asombroso!(アソンブロッソ)(埼玉・越谷)

左から「フムス&チリソースfor Vegan」(700円)、「オリジナル」(550円)、「カシューナッツマヨfor Vegan」(700円)と、左奥は「ゴルゴンゾーラチーズ」(700円)

「アソンブロッソ」のポテトは、創業者の「北海道産のじゃがいもの良さを普及したい」という思いからスタートし、美唄(びばい)市や空知(そらち)地区などの農家から直接仕入れた男爵イモを使用。ハーブのローズマリーと一緒に揚げることで、香りよく、うま味が詰まったカリカリでホクホクのおいしさが特徴だ。

「アソンブロッソ」ならではの一推しは「カシューナッツマヨfor Vegan」(写真右)。砕いたカシューナッツと絹ごし豆腐をミキサーにかけた、ヘルシーでクリーミーなマヨソース。写真左の「フムス&チリソースfor Vegan」は、ひよこ豆と練りごま、クミンをミキサーにかけて作るフムスにシラチャソースの辛みを加え、アジアンなインパクト、もってりとした食感とコクがクセになる味わい。いずれも卵や乳製品不使用(ヴィーガン)で、油はひかえめ。野菜のトッピングでSNS映えし、ヘルシー素材でお腹が満たされる点が人気だ。

ガッツリ感を好む人には「ゴルゴンゾーラチーズ」(同左奥)が人気。濃厚でコクのある温かいチーズソースがたっぷり。他に「ミートソース」や「スパイスカレー」とおつまみ系のバリエーションも充実している。

asombroso!(アソンブロッソ)(埼玉・越谷) 2024年1月13日オープン
埼玉県越谷市赤山本町1-1 かどやビル102
https://www.asombroso.jp/koshigayaekimae
営業日時:土日のみ 11:30~18:00
本部は北海道。キッチンカーからスタートし、全国の催事やFCで出店を展開。店舗は新千歳空港店にあり、次いで越谷店が2024年1月にオープン。ユニークで食べ応えのある特製ソースと組み合わせ、北海道産じゃがいものおいしさを伝えている。客層は特に女性と子どもから人気。

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4「ごくびき煮込みハンバーグシチュー弁当」(1,520円)

恵比寿楽園テーブル(愛知・豊明)

粗挽きを超えた“ごくびき”ハンバーグのシチューに、低温で焼き上げた直径8センチ大のパンが3つ、サラダと副菜(写真は「カニクリームコロッケ」)が付く

“パン&シチューの弁当”という、ありそうでなかったユニークな商品。「シチューやパスタソースをパンにつけて食べる」という大衆的な習慣をヒントにオープンした、つけパンシチュー専門店「恵比寿楽園テーブル」で高い人気を誇っている。

一番人気の看板メニューは「ごくびき煮込みハンバーグシチュー」で、自家製濃厚デミグラソースに、粗挽き以上のゴロゴロ感が楽しめる“ごくびき”のハンバーグが入っており、サラダと日替わりの副菜も付く。パンは豊田市にある「キングパン」から仕入れており、シチューが浸み込みやすいように柔らかくふわふわのものを採用。温かい状態で提供しているのも人気のポイントだ。

シチュー弁当は、子供向けのセットも含めて全部で6種類あり、女性を中心に大人気。土・日曜日の購入者が多く、トータルで1日20個ほど売れるという。ほかにも、「花なりお肉ちらし弁当」(1,480円)など和・洋・中の弁当や、総菜のサイドメニューも用意。テイクアウトの客単価は3,000円と売上に貢献している。

恵比寿楽園テーブル(愛知・豊明)
愛知県豊明市沓掛町東門26-2
https://r.gnavi.co.jp/nb35600/
2013年5月、愛知県豊明市の幹線道路沿いにオープンしたつけパンシチュー専門店。25~40代の女性を中心に集客しており、最寄り駅から遠いこともあり多くの人が車で来店する。テイクアウトの弁当は日常使いのほか、製薬会社などの会議弁当としての需要も獲得している。

5「肉めしイクラ」(1,599円)

pit master VAMOS(大阪・福島)

2018年12月梅田店オープン時のグランドメニューとして登場した「肉めしイクラ」。来店客のSNSで広がり、一躍人気メニューとなった。ごはんの上に、丁寧に火入れされた自慢の赤身肉を、スプーンで食べやすいサイコロ上に切り敷き詰めた、食べ応え抜群の丼。イートインや持ち帰り商品として購入できるが、店が17時から営業のため、現在はデリバリー需要が一番多い。

トッピングの内容は少しずつ進化させている。まずイクラに小さなトビコをプラス。大小の異なるプチプチ食感が生まれて楽しさがアップ。またイクラは北海道産の大粒イクラにチェンジ。そこへ黄色味が強く濃厚な大分県の高級卵「蘭王」の卵黄をのせ、思わず撮影したくなるビジュアル。デリバリーする際は、肉と魚卵、生卵、ポン酢タレそれぞれを別包装で配送する。

今後の展開としては、このこだわりと丁寧な調理をもっと広げるべく「肉めしイクラ」を変わらず店の売りとして継続し、訪日外国人客の獲得を狙って英語でInstagramへ投稿を試みている。他に、パンに赤身肉をぎゅうぎゅうに挟みバーベキューソースで仕上げる「噂の肉サンド」も開発。百貨店の催事など、期間限定で販売することで特別感を創出し人気となっている。

pit master VAMOS梅田(ピット マスター バモス ウメダ)(大阪・梅田)
大阪府大阪市北区堂山町1-12 雅ビル2F
https://r.gnavi.co.jp/ba9t7tav0000/
大阪駅から徒歩6分、梅田のど真ん中でアウトドアを感じることができるグランピング空間。豪快にBBQを楽しめる店として2016年に福島にオープンし、2018年には梅田店も始動。厳選した特選牛をしっかりと丁寧に仕込み火入れをし、最高の状態で提供。訪日外国人も多く集客している。

6「無限オムライス」(1,500円)

littlepoolcoffee(東京・表参道)

人気のオムレツダブルメニュー「無限オムライス」トマトケチャップ(1,500円/写真左)、「リッチオムライス」トリュフオイル&粉チーズ(1,800円/同右)

オムライスというなじみのメニューにひとひねりを加えて一躍人気商品に。ベーコンケチャップライスの上に、とろとろの“半熟オムレツが2段”。卵はオムレツ1つにつき2個使用し、スプーンを入れた途端流れ出すやわらかさで、“飲めるオムライス”という言葉がぴったりだ。

もともとはコーヒースタンドとしてオープンしたが、近所で働く女性をターゲットに、まずはテイクアウトで1段のオムライス販売を開始した。2段のアイデア自体は早々に浮かんでいたものの、オペレーションが難しいと進めなかったが、来店客からの「もっと食べたい」に応えるべく2段の試作を重ねて3月から発売を開始。ボリューム感やプルプルと揺れる2つのオムレツという見た目のインパクトから、来店客の多くがInstagramに投稿。さらに知らぬ間に有名インスタグラマーの配信やメディア取材の露出で、連日行列のできる店に。現在全ての注文のうち半分は「無限オムライス」となり、不動の人気を獲得したといえる。

客層は、女子高生やカップルが中心だったが、認知が高まるにつれて年齢層が広がった。「もっと食べられる」という声からさらに3段重ね「トリプル超とろとろオムライス」(2,100円)を試験的に限定販売したばかり。人気次第ではグランドメニューへの昇格も検討するという。

Little pool coffee(リトル プール コーヒー)(東京・表参道)
東京都港区南青山3-8-26 パートナーズ表参道 1F
https://www.instagram.com/little_pool_coffee/
地下鉄表参道駅から徒歩6分。テイクアウト・デリバリーはもちろん、イートイン需要の増加から席も増やして営業(店内8席、テラス4席)。一つ一つ丁寧に焼き上げた、とろとろの半熟オムレツが大ヒット。飲めるオムライス×2で「無限オムライス」と名付けた商品名にも、センスが光る。

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