もっちり白身のたまゆら琥珀を「ウフマヨ」に!名古屋「フレンチバルK」が”卵×ワイン”の相性定説をくつがえす

「ウフマヨ」は、フランス・ビストロの定番として愛される前菜の一つ。2023年12月名古屋にオープンした「フレンチバルK」には、他にはない特別な「ウフマヨ」が存在するといいます。シェフのエスプリとテクニックが光る、ビストロ定番料理を深掘りします。

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「たまゆら琥珀のウフマヨ」

フレンチバルK(名古屋・東区泉)

2023年12月にオープンした「フレンチバルK」。名古屋市新栄の鉄板フレンチ「L'atelier K(ラトリエK)」のシェフ・宮里耕太さんがプロデュースした新店で、フランス料理の技術を生かした”数々の小皿料理”をリーズナブルな価格で提供し、少量多品種を楽しみたい女性のニーズをしっかり捉えています。今回は愛知県民である酒呑みフードライター・露久保瑞恵さんが、看板メニューの「たまゆら琥珀(こはく)のウフマヨ」に注目。食材へのこだわりや、フレンチの「ウフマヨ」という料理の魅力に迫ります。

露久保 瑞恵(つゆくぼ みえ)
フードライター・エディター。「食べて飲んで旅をして」をキャッチフレーズにし、愛知県を拠点に国内外を食べ歩き。料理専門誌、トラベル系ウェブサイト、ぐるなび媒体「dressing」などへ数々の原稿を寄稿。料理人として路傍の摘み草料理を手がけ、レシピも執筆中。
https://www.facebook.com/mie.tsuyukubo

王道フレンチを親しみやすいバル料理にアレンジ
もっちり白身に惚れ込んで「ウフマヨ」をメニューにオンリスト
ひと捻りが心憎い!シンプル&ロス無しレシピ
2店舗運営ならではのメニュー構成に納得

王道フレンチを親しみやすいバル料理にアレンジ

名古屋の東区泉は、予約が取れない人気店から新進気鋭のレストランまで、個性あふれる飲食店が軒を連ねるエリア。この土地で2023年の12月に産声をあげたのが「フレンチバルK」です。

レンガのグラデーションに温かみを感じるエントランス
幅広でフラットなカウンターは客席と厨房との距離が絶妙で、一人客もカップルもリラックスして楽しめる

プロデュースしたのは新栄の「L'atelier K」の宮里耕太シェフ。王道フレンチで名高い、名古屋東急ホテルメインダイニング「レストランロワール」で腕を磨き、現在は鉄板フレンチの名手として食通たちをうならせています。

料理名は食材名が基本。何の食材を使っているかがわかり、フレンチ初心者でも選びやすい

正統派フレンチを親しみやすくアレンジした小皿料理を取りそろえている「フレンチバルK」。フレンチ初心者でもわかりやすいメニュー構成と、手頃な値段も相まって、オープン当初から女性の一人客を中心ににぎわいを見せています。

もっちり白身に惚れ込んで「ウフマヨ」をメニューにオンリスト

「たまゆら琥珀のウフマヨ」(400円)は、白ワインはもちろん、レモンサワーにもピッタリ合う

メニューの最上段に掲げる「たまゆら琥珀のウフマヨ」は、数あるメニューの中でも宮里シェフ渾身の一品。ウフマヨは、ウフ(フランス語で卵の意)とマヨネーズを合わせる、ビストロの定番前菜の一つで、シンプルなレシピだからこそ、素材と技がモノをいいます。

白身に特徴がある、愛知県みよし市の「たまゆら琥珀」。1羽のニワトリからわずか2カ月しか採卵できない希少な卵

「たまゆら琥珀」は愛知県みよし市の女性オーナーが、環境、水、飼料にとことんこだわって育てたプレミアムな卵です。ニワトリの一生のうち最も生命力あふれる2カ月間に採卵されたもののみが、「たまゆら琥珀」と名乗ることを許されるとか。

「最初に食べた時、黄身はもちろん、白身のおいしさに驚きました。もっちりとした歯ごたえと強いうま味が印象的で、卵が主役のウフマヨにはもってこいだと思いました」(宮里シェフ)。

  • 自家製マヨネーズにも「たまゆら琥珀」を使い、さらりとしたテクスチャーに仕上げている
  • アンチョビとパプリカパウダーでアクセント

白身のもっちり感を引き出すために、熱湯から6分半ゆでて冷水に取り、半熟卵に仕上げます。自家製マヨネーズは香りの穏やかなグレープシードオイルをベースに、「たまゆら琥珀」の黄身、白ワインビネガー、ディジョンマスタード、塩を使ってサラリとしたテクスチャーに。

塩をキリッときかせ、スパイスを効果的に使うのも宮里流

お酒と合わせることを考え、塩をキリッと効かせるのがポイントです。半熟卵にマヨネーズをたっぷりかけ、アンチョビとパプリカパウダーをトッピングしてできあがり。

もっちりとした白身が特徴的。トロトロの黄身とまろやかな酸味を持つマヨネーズが融合し、卵づくしのぜいたくなソースに

ナイフを押し返す白身の弾力を感じながら刃を沈めると、鮮やかなオレンジ色の黄身が堰を切ったように溢れ出しました。白身と黄身、マヨネーズを絡めながら頬張ると、卵のまろやかさの後からアンチョビのシャープな塩味が追いかけ、輪郭をグッと引き締めます。白身の確かな歯応えも、料理の完成度を引き上げるアクセントに。

卵とワインは合わせにくいと言われがちですが、このウフマヨは白ワインにピタリと寄り添います。良き素材、良きバランスの成せる技だと、目からウロコがハラハラと落ちました。

ひと捻りが心憎い!シンプル&ロスなしレシピ

「セロリとパクチー」(600円)。セロリもパクチーも名古屋近郊の生産者が丹精込めて栽培したものを使用。素材選びにも余念がない。和洋テイストの小皿も使用

常連からのリピート率が限りなく100%に近いという「セロリとパクチー」も、宮里シェフらしいひと捻りがきいた一品です。少々クセの強い二つの素材に合わせるのは、ナンプラーと焙煎強めのごま油に、リンゴ酢を合わせたタイ風ビネグレットソース。香りの強いビネグレットを合わせることで、ボリューム感と奥行きが備わり、サラダよりもマリネという表現がしっくりくる、満足度の高い一皿に仕上がっていました。

「三河湾天然鮮魚のフリット」(800円)。季節の移ろいに合わせて扱う魚を変え、新たな味わいを提供する

「三河湾天然鮮魚のフリット」も宮里シェフならではの技が光る一品です。上質な三河湾の天然鮮魚が入荷した時に、塩と砂糖でマリネして軽くスモークをかけ、小分けにして真空冷凍。使う分だけ解凍し、炭酸水で作った衣をつけ、カリッと揚げて提供します。

ソースは「たまゆら琥珀」のマヨネーズに、ハラペーニョの酢漬け、エシャレットを加えたタルタルで。最後にマルドンの塩をパラリと振りかけます。ほんのりスモーキーなフリットに、ハラペーニョがきいたマヨネーズが絶妙にマッチ。おいしい上にロスが出にくく、お客もお店も双方がうれしい一皿です。

2店舗運営ならではのメニュー構成に納得

名古屋東急ホテルの「レストランロワール」で習得した王道フレンチのレシピを踏襲しつつ、エスプリをきかせた料理で高い評価を得ている宮里シェフ

宮里シェフがランダムにセレクトした自然派ワインも、ボトルは5,500円、グラスは900円に価格を統一。お客はもちろん、提供する側もわかりやすく、安心してお勧めすることができます。

シンプルなレシピとメニュー構成は、食べ飽きないという相乗効果ももたらし、足繁く通う常連客も多いとか。家庭のダイニングテーブルを思わせる、段差のないフラットなカウンターも、心のハードルをグッと引き下げるのにひと役買っているようです。クオリティーの高い料理、明瞭な価格設定、居心地の良い空間の三要素がそろう「フレンチバルK」。リピータ続出に納得するばかりです。

「発酵あらごしレモンサワー」(700円/写真左)は、三重県産の無農薬レモンにハチミツと砂糖をまぶして発酵させて皮ごとミキサーであらごしした自家製シロップを、キンミヤ焼酎と炭酸で割っている。ワインは価格を統一。ボトル5,500円、グラス900円とわかりやすい
フレンチバルK(名古屋市・新栄)
愛知県名古屋市東区泉1丁目18-17
https://r.gnavi.co.jp/fuvua7470000/map/
名古屋市営地下鉄「高岳駅」より徒歩5分。大人の街・東区泉エリアに2023年12月オープン。都心部と住宅地の両要素を持つ立地のため、曜日を問わず女性を中心ににぎわいを見せている。

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