「うなぎ丼のパイ包み」
繁華街・栄に隣接し、戸建てやマンションが立ち並ぶ生活感あふれる新栄エリア。ここに2024年7月オープンしたビストロには、フレンチという新しいアプローチで想像を超える味わいを生み出し、食べる人を魅了する一皿があります。今回は、愛知県民で酒呑みフードライターの露久保 瑞恵さんが、その「うなぎ丼のパイ包み」を誕生秘話とともに紹介します。
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「Lier(リエ)」(名古屋・新栄)
Lier(リエ)
業態:ビストロ
席数:カウンター9席、テーブル10席
客単価平均:8,000〜10,000円
客層:20代〜60代 男女比3:7
アクセス:地下鉄東山線 新栄町駅から徒歩5分
営業時間:月、木〜日曜日18:00〜0:00
定休日:火、水曜日
https://www.instagram.com/lier.rk2024/
目次
・カジュアルだけど本格派!人と人をつなぐビストロ
・フランス料理の技術満載なのに味は紛れもなく「うなぎ丼」
・贅を尽くしたフランス料理最高峰のごほうびメニュー
・シェフこだわりのハイボールも、文字通り看板メニュー
カジュアルだけど本格派!人と人をつなぐビストロ
2024年7月にオープンしたビストロ「Lier(リエ)」。クラシカルなフレンチをベースに、自由な発想で生み出すビストロメニューが人気です。新栄の中でも住宅が多い南エリアに位置し、地元で40年以上愛された喫茶店をリノベーション。開放的な窓が印象的な、街に溶け込む佇まいです。
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40年近く続いた喫茶店の居抜き物件で開業。新栄の中でも住宅が多いエリアで、20代から60代まで幅広い年齢層の女性客がメイン -
「人と人をつなぐ場所」というコンセプトを掲げ、お客様と対話できるようオープンキッチンに。コンパクトな厨房は動線を考え抜いて設計
オーナーシェフは「ひらまつレストラン」や系列の「ブラッスリー ポール・ボキューズ」で修業を重ねた水谷 亮太さん。店名はフランス料理の調理用語「Lier(リエ)」から命名。フランス料理の命とも言えるソースにとろみをつける調理技術で、「つなぐ」「結合する」という意味があることから、「人と人をつなぐ場所」という思いを込めたといいます。
コースはなくアラカルトのみで、メニューは2カ月に1度改変。パテや鴨胸肉のロティなど、ビストロの王道料理もあれば、「鮎と米ナスのルーロー 肝ソース」のように、フランス料理の技術と和の食材を合わせた既成概念にとらわれない料理がメニューを彩ります。どの料理も根底に感じられるのが、一流のフレンチレストランで磨いた確かな技術。動線にこだわったという厨房内で、手際よく料理を仕上げる水谷シェフの所作からも、経験の豊かさが伝わってきます。
フランス料理の技術満載なのに味は紛れもなく「うなぎ丼」
オープン直後、目玉となるメニューを作ろうとアイデアを総動員させた水谷シェフ。土用の丑が近い時期だったこともあり、うなぎに着目したといいます。
フランス料理でうなぎ料理といえば「赤ワイン煮込み」が定番です。そのままではつまらないと、もう一つ思い浮かんだ料理が「サーモンのクリビヤック」。サーモンとピラフをパイ生地で包んで焼いたロシア発祥のフランス料理です。だったら、うなぎの赤ワイン煮込みとご飯をパイ生地で包むのもアリだろう…と早速試作を始め、「うなぎ丼のパイ包み」が誕生しました。
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創作メニューながら、フランス料理の技術を惜しみなく駆使して仕上げる -
プレートに和山椒を散りばめ、コクのある「ソースマトロート」を広げてパイ包みを盛り付ける
赤ワインで煮込んだうなぎと、ポルト酒ソースで甘めに味付けしたバターライスを合わせ、わさびの醤油漬けをアクセントに。全体を薄いパイ生地で包んでオーブンで焼き上げます。うなぎの頭と骨からダシをとったフランス料理の古典的なソース「ソースマトロート」に和山椒を少々効かせ、焼き上げたパイ包みを乗せて出来上がり。
カットされた断面を見る限りではフレンチ然としていますが、頬張るとじわじわとうなぎ丼の印象が増してきます。和の要素はわさびの醤油漬けと少量の和山椒のみにも関わらず、食後感は紛れもなくうなぎ丼。ところが赤ワインを合わせると、ポルト酒やパイの皮とライスに含まれるバターが引き立ち、フランス料理の印象へと変貌を遂げます。パイ生地が極薄なため、夏場の暑い時期でも軽やかに完食できるのも特筆したいところ。7、8月限定で、開店2年目にして夏の風物詩的なメニューになっているようです。
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贅を尽くしたフランス料理最高峰のごほうびメニュー
オープン当初から定番メニューとして掲げ、常連客のリピート率が高いのが「牛フィレ肉のロッシーニ風」です。フランスの作曲家で美食家としても知られたジョアキーノ・ロッシーニにちなんで名付けられた王道フランス料理。牛フィレ肉の上にフォアグラを載せ、トリュフを添えるという贅を尽くした一品です。
ハンガリー産のフォアグラは小麦粉を薄くつけてカリッと焼き上げ、フィレ肉の上に堂々2個オン。黒トリュフとマディラワインを使った「ソース・ペリグー」をかけ、最後に黒トリュフを削って完成です。
フィレ肉、フォアグラ、ソース、黒トリュフを重ねて頬張った瞬間「ごほうび〜」というひと言が口をついて出ました。絶妙な火入れの肉と、クリーミーなフォアグラ、香り高いトリュフが渾然一体となり、幸せな余韻をもたらします。常連客の皆さんがリピートする心情に、激しく共感しました。
シェフこだわりのハイボールも文字通り看板メニュー
「リエ」を開業する前、ワインバーで経験を重ね、ソムリエの資格を取得した水谷シェフ。自分の料理とマリアージュするワインを提案する喜びを語る一方で、「実はハイボールもおすすめなんですよ」とポツリひと言。実は水谷シェフ、大のハイボール好きで、「リエ」のロゴにはワインとハイボールで乾杯する様子が描かれています。
テイストの違うウイスキーをいくつかそろえ、氷は老舗の氷店から仕入れた純氷を使用。作り方にもとことんこだわり、自信を持って提供しているとか。最初の一杯はもちろん、食中酒として料理に寄り添うハイボールも、文字通り「リエ」の看板メニューです。
SNSを通して知名度が高まり、リピーターも増えていることを受け、今後はランチ営業もスタートしたいと水谷シェフ。ビストロ料理と昼下がりのハイボール、その後ワイン…。考えるだけで顔がニヤけてしまう組み合わせに、呑兵衛の期待は高まるばかりです。
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