パテ・ド・カンパーニュとは?飲食店が知るべき前菜の定番

パテ・ド・カンパーニュは、「田舎風パテ」を意味するフランスの伝統的な食肉加工品です。本記事では、その歴史やテリーヌとの違い、そして飲食店がメニューに導入する際のヒントを解説します。

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ビストロ定番の前菜「パテ・ド・カンパーニュ」

パテ・ド・カンパーニュは、豚肉やレバー、ハーブの濃厚な旨味が凝縮された、手間をかけた料理です。仕込みで大量生産が可能であり、保存性が高い点も魅力でしょう。カジュアルな飲食店が、ワインやビールのおつまみとして、高い付加価値と利益率を得る上で、非常に有効なメニューとなるでしょう。

目次
パテ・ド・カンパーニュとは?その定義と歴史
パテとテリーヌ、その違いとパテカンの位置づけ
飲食店がパテ・ド・カンパーニュを導入するメリット
カルパッチョを活かしたメニュー展開とソースの工夫
まとめ

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パテ・ド・カンパーニュとは?その定義と歴史

パテ・ド・カンパーニュ(Pâté de Campagne)は、フランス語で「田舎風パテ」を意味する、フランスの伝統的な食肉加工品(シャルキュトリー)の一つです。

その起源は、かつてフランスの農村地帯で、屠殺した豚の余剰部位(端肉や内臓など)を無駄にすることなく、美味しく、かつ長く保存するために考案された家庭料理にあります。いわば、農家の知恵から生まれた「田舎のおふくろの味」であり、庶民的なごちそうとして親しまれてきました。

パテ・ド・カンパーニュの定義は、主に豚肉や豚レバーを粗挽きにし、ハーブやスパイス、ブランデーなどで風味付けをして、型に詰めて焼き固めたものです。その特徴は、単なるペーストではなく、ゴロゴロとした肉の食感や、レバーの風味をしっかりと感じられる野趣あふれる味わいにあると言えます。現在では、フランスのビストロ(カジュアルなレストラン)では、前菜の定番メニューとして欠かせない存在となっています。

パテとテリーヌ、その違いとパテカンの位置づけ

パテ・ド・カンパーニュを語る上で、混同されやすい「パテ」と「テリーヌ」の違いを整理しておきましょう。

名称 本来の意味 現在の一般的な認識
パテ (Pâté) パイ生地(パート)で
具材を包んで焼いたもの
肉や魚を細かくして
練り固めた料理全般
テリーヌ (Terrine) 陶器や琺瑯製の長方形の
容器(型)そのもの
その容器に具材を詰めて
焼き固めたり冷やし固めたりした料理

本来、パテはパイ生地で包まれていましたが、パテ・ド・カンパーニュは「パート(生地)のないパテ」として唯一の例外のような存在です。テリーヌ型に詰めて調理するため、見た目はテリーヌとほぼ同じです。現代の飲食店では、どちらも「型に詰めて冷やし固めた肉料理」として提供されることが多く、名称の境界は曖昧になっていますが、パテ・ド・カンパーニュはその素朴な具材構成と食感から、テリーヌよりも庶民的で力強い味わいを象徴するメニューと言えるでしょう。

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飲食店がパテ・ド・カンパーニュを導入するメリット

パテ・ド・カンパーニュは、飲食店のメニュー構成において、高い収益性と実用性をもたらします。

第一に、高い付加価値利益率です。手間をかけて仕込まれたパテは、安価な肉の端材や内臓を使いながらも、完成度の高い料理として高い価格設定が可能です。前菜として提供されることが多く、原価率を抑えつつ、客単価を上げる上で有効なメニューとなります。

第二に、オペレーションの効率化保存性です。パテは、仕込みの段階で大量生産ができ、調理後に冷蔵庫で冷やし固めることで、数日間は品質を維持できます。注文が入ってから提供する際は、スライスして盛り付けるだけというシンプルな工程で済むため、ピーク時の提供スピードを格段に上げられるでしょう。

第三に、アルコールとの相性の良さです。パテ・ド・カンパーニュの濃厚な肉の旨味とレバーの風味、ハーブの香りは、特に赤ワインやビールとの相性が抜群です。これにより、ディナーやバー営業におけるおつまみ需要を確実に捉え、ドリンクの注文数を伸ばすことに繋がります。

パテ・ド・カンパーニュを活かしたメニュー展開と工夫

パテ・ド・カンパーニュを魅力的なメニューとして提供するためには、盛り付けと付け合わせに工夫が必要です。

盛り付けは、その重厚なイメージを崩さないよう、厚めにスライスし、存在感を出すのが基本です。付け合わせには、パテの濃厚さを和らげ、味のコントラストを加えるものが推奨されます。例えば、酸味のあるピクルス(コルニッション)や、甘酸っぱいベリー系のジャム(カシスやイチジクなど)、そして香ばしいバゲットやパン・ド・カンパーニュが定番です。

アレンジとしては、ナッツ(ピスタチオなど)やドライフルーツを練り込んで食感のアクセントを加えたり、鶏レバーや鴨肉など、豚肉以外の食材を使ったりすることで、店舗独自のシグネチャーメニューとして差別化を図ることができます。

また、テイクアウト需要を狙い、バゲットとパテをセットにした「おうちビストロセット」として販売することも、新たな収益源を確保する上で有効です。その際、賞味期限や保存方法を明記することで、顧客に安心感を与えることが大切です。

まとめ

パテ・ド・カンパーニュは、フランスの農村の知恵と伝統から生まれた、素朴でありながら奥深い味わいを持つシャルキュトリーの代表格です。

飲食店がこの料理を導入することは、仕込みの効率化と高い利益率を実現し、ワインやビールのおつまみ需要を確実に捉える効果的なアプローチとなるでしょう。盛り付けや付け合わせに工夫を凝らすことで、店舗の格調を高め、顧客に満足度の高い前菜体験を提供する上で役立つでしょう。

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