トルティージャとは?スペイン風とメキシコ風の違いと飲食店の活用術

スペインのバル(Bar)に欠かせない「トルティージャ(スペイン風オムレツ)」は、ジャガイモと卵で作る厚焼きオムレツです。メキシコ風との違いを前提としつつ、飲食店がこの料理を導入し、原価率を抑えて利益を最大化するためのヒントを解説します。

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原価の優等生「スペイン風トルティージャ」で、利益と満足度を確保する

スペイン風トルティージャは、卵とジャガイモという安価で価格変動の少ない食材が主役です。作り置きが可能で、冷めてもおいしいという特性は、オペレーション効率を劇的に向上させます。飲食店が、スピードメニューとして、あるいはランチのもう一品として導入し、安定した収益源を作る上で、非常に有効なアプローチとなるでしょう。

【メキシコの“トルティージャ”はこちら】
トルティーヤとは?飲食店で活用するポイント

目次
トルティージャ(スペイン風)とは?その定義と国民食としての地位
「ただのオムレツ」ではない調理のポイント
飲食店がスペイン風トルティージャを導入するメリット
トルティージャを活かしたメニュー展開と提供の工夫
まとめ

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トルティージャ(スペイン風)とは?その定義と国民食としての地位

トルティージャ(Tortilla)と聞いた際、多くの人がメキシコの「薄焼きパン」を想像しますが、スペイン料理における定義は全く異なります

スペインでの正式名称は「トルティージャ・デ・パタタス(Tortilla de patatas)」、直訳すると「ジャガイモのオムレツ」です。

その定義は、「たっぷりのオリーブオイルで揚げ煮にしたジャガイモ(と玉ねぎ)を、溶き卵に混ぜ合わせ、フライパンで丸くケーキのように焼き上げた料理」です。

スペインでは、朝食、昼食、夕食、そしてバルでのタパス(小皿料理)として、一日中あらゆるシーンで食べられている国民食です。日本の卵焼きのように、家庭ごとに「母の味」があり、半熟派か完熟派か、玉ねぎを入れるか入れないかで議論になるほど、生活に根付いています。

「ただのオムレツ」ではない調理のポイント

スペイン風トルティージャが、単なる「具入りオムレツ」と一線を画す美味しさを持つ理由は、その独特な調理プロセスにあります。

・「揚げる」ように火を通す(コンフィ):
ジャガイモを炒めるのではなく、多めのオリーブオイルで低温からじっくりと煮る(コンフィにする)のがポイントです。これにより、ジャガイモの中に油の旨味が染み込み、ホクホクかつしっとりとした食感になります。

・卵液に浸透させる:
加熱したジャガイモを熱いうちに卵液に入れ、少し時間を置いて馴染ませます。ジャガイモの熱で卵が少し固まり始め、全体が一体化することで、焼き上がりがボソボソせず、滑らかになります。

・ケーキのような厚み:
小さなフライパンにたっぷりの具材を流し込み、2〜3cm以上の厚みを出して焼き上げます。皿を使ってひっくり返す工程は職人技の見せ所であり、外は香ばしく、中は具材が詰まった断面の美しさが食欲をそそります。

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飲食店がスペイン風トルティージャを導入するメリット

飲食店がスペイン風トルティージャをメニューに導入することは、経営効率において極めて大きなメリットをもたらします。

第一に、圧倒的な原価率の良さと安定性です。
メイン食材は「卵」「ジャガイモ」「玉ねぎ」の3つだけです。これらは年間を通して価格が安定しており、肉や魚に比べて原価が非常に安く済みます。ボリューム感がありながら低コストで提供できるため、利益率の高いキラーメニューとして機能します。

第二に、「冷めてもおいしい」ことによるオペレーション効率です。
スペインのバルでは、カウンターに常温のトルティージャが置かれているのが一般的です。熱々でなくても、むしろ味がなじんで美味しくなる料理であるため、開店前にホール単位で焼き上げておく「作り置き」が可能です。注文が入ったらカットして皿に盛るだけなので、提供スピードは最速クラスです。

第三に、汎用性の高さです。
・ピンチョス:ひと口サイズにカットしてバゲットに乗せる。
・タパス:ケーキカットして一皿料理に。
・ボカディージョ:パンに挟んでスペイン風サンドイッチに(ランチやテイクアウトに最適)。

トルティージャを活かしたメニュー展開と提供の工夫

スペイン風トルティージャの魅力を最大限に引き出し、単価アップやリピートに繋げるためには、ソースや具材のアレンジが鍵となります。

提供の工夫として欠かせないのが、アリオリソース(ニンニク入りマヨネーズ)の添え付けです。ジャガイモと卵の素朴な味わいに、ニンニクのパンチが加わることで、一気にワインやビールが進むおつまみへと進化します。

メニュー展開では、具材のアレンジで「本日のトルティージャ」として変化をつけることが可能です。
・チョリソーや生ハム:塩気と旨味をプラスし、お酒のアテとして強化。
・ほうれん草やキノコ:彩りとヘルシーさを加え、女性への訴求力を高める。
・トリュフオイル:仕上げにかけるだけで香りが立ち、高級感を演出して単価を上げる。

また、あえて「焼きたて・中がトロトロの半熟」を提供することを売りにするのも、他店(作り置きが主流の店)との差別化として有効な戦略です。

まとめ

トルティージャ(スペイン風)は、ジャガイモと卵の恵みをオリーブオイルで閉じ込めた、スペインの誇る国民的オムレツです。

飲食店がこの料理をメニューに加えることは、原価率の抑制とオペレーションの効率化(作り置き・スピード提供)を同時に実現する効果的なアプローチとなるでしょう。シンプルな料理だからこそ、焼き加減やソース、具材のアレンジにこだわることで、店舗の利益を支える強力な定番メニューとして役立つでしょう。

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