洋風メニューとワインを増やし、集客・売上ともに増加!

TORIGE‐主婦や若い層に来店してもらえるようにと工夫を凝らす洋風居酒屋。売上が落ち込んだときにはメニューの見直し、ビストロのような料理に変更。またワインの種類も増やし、集客増に成功した。

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TORIGE

神奈川 横浜・上大岡 洋風居酒屋

気軽に鶏料理を楽しんでもらいたいと、親しみやすい雰囲気に

常にメニューに磨きをかけ質を高めてファンをつかむ

横浜の住宅街、上大岡で60年以上営業を続ける鶏肉専門店が1998年にオープンした直営店。当時は、鶏料理の店といえば、焼鳥屋が中心で、客層は会社帰りのサラリーマンが大半というイメージが強かったが、「鶏肉を買いに来る主婦や若い層に気軽に来店してもらえる店をつくりたいと考えました」と、語るのは株式会社TORIGECORPORATION取締役 マネージャー鳥毛亮太氏。店内は洋風の雰囲気をつくり、女性グループが入店しやすいようにした。このコンセプトが見事に当たり、現在では6~7割が女性客。地元の主婦やファミリーに愛される店に成長した。

売りは、朝引きの新鮮な鶏肉を使用した鶏料理。「鶏肉専門店で販売する鶏肉を使用していますので、味はもちろんですが、安心で安全な食材であることに自信を持っています」と鳥毛氏。看板メニューは、丸々一羽の鶏をカリッと揚げた「丸ごとチキン」(1,980円、ハーフサイズ1,100円)。迫力満点の大きさで、客を惹きつけている。

しかし、このように売りとコンセプトを明確にしながらも、2008年のリーマンショック時には、その影響を受けて苦戦。「そんなときに考えたのがメニューの見直しです。より洋風寄りのビストロのような料理に変更し、ワインの種類を増やしました」と、鳥毛氏は当時を振り返る。チーズや魚介も取り入れ、リゾットやアヒージョなど、新しいメニューにも挑戦。ワインは当初10種類ほどだったものを、30 ~ 40種類に増やした。「そこからワインを飲むお客様の来店が増え、集客力もアップしました」(鳥毛氏)。

2013年5月には、さらにメニューをブラッシュアップ。「鴨のロースト」「骨付きモモ肉のコンフィ」などをスペシャリテとしてメニューに加えるとともに、「旬のおすすめ料理」として季節の料理も加え、高級感のあるメニューをそろえた。また、鍋のニーズにも応え、信玄どりを使った「水炊き」も開発して人気となり、今では冬の目玉となっている。ワインも鳥毛氏がメーカーや酒屋の試飲会に積極的に出かけ、新しいものを買い付けるなど、飽きられないメニュー作りを意識することで、集客増・売上増へと成果をつなげている。

また、48席ある2階席の稼働率を上げ、宴会も積極的に取りたいと考え、コース料理を充実させた。ぐるなびの店舗ページでは、更新を毎日行うとともに、メニュータブの中に「予約・パーティのQ&A」ページを作成し、幹事の不安を少しでも解消。予約の6~7割をぐるなびから獲得し、自信をつける。また、スマホ版の「エリア特集」を活用した結果、PVが順調に伸び、弱かった平日の宴会予約も増えてきた。

接客面では、歓送迎会などで写真撮影のサービスが好評。ドリンクのラストオーダー時に写真を撮り、見送りの際に写真をフレームに入れて渡すというもので、客との接点を大切にし、リピーター獲得につなげている。現在では、地元はもとより、横浜の中心街や横須賀方面からも集客。「ワインの種類が豊富な店として認知され、男性グループでの利用が増えました」と、鳥毛氏。今後も料理、接客などにより磨きをかけて、様々な層に支持される店を目指す。

ここがポイント!

看板メニューの「丸ごとチキン」
秘伝のタレに漬け込んで揚げる「丸ごとチキン」(1,980円)。ハーフサイズ(1,110円)でも提供。地元ではおなじみのメニューでこれを目当てに訪れる人も多い。
スペシャリテと旬の料理で売上アップ
旬の食材を使ったメニューや特別感のある「スペシャリテ」を増やし、飽きさせないメニュー構成に。口コミなどでも広まり、売上アップにつながった。
ワインの種類を増やし、フェアも開催
ワインにも力を入れ、店の新たな売りとしてアピールしている。周年イベントやボジョレーヌーボーなどではワインフェアも開催し、女性客だけでなく男性客にも好評。
宴会予約を促進する「Q&A」ページ
団体客の集客を狙い、ぐるなび店舗ページに「予約&パーティQ&A」ページを設定。店に問い合わせをする前に幹事の疑問などを解消し、予約につなぐ。
エリアの特徴
京浜急行電鉄と横浜市営地下鉄が通る上大岡駅。駅前には古くからの商店街や住宅地が広がるが、近年は再開発が進み、新しい商業ビルも目立つ。
TORIGE
神奈川県横浜市港南区上大岡西1-19-6 鳥毛ビル1・2F
http://r.gnavi.co.jp/a773500/