居心地のよさとお得感で、子供連れの女性を呼び込む

野菜倶楽部 Belle Vege CAFE

熊本 熊本市南区・近見　カフェ

旬な野菜をたっぷり使ったビュッフェが昼・夜ともに好評

JR平成駅から車で約8分、国道57号沿いで一際目を引く白壁のカフェだ。100台に対応する大型の駐車場を備えた店舗は、高い天井の広々とした空間が印象的。テーブル席のほかに小上がりの座敷席を設けるなど、子供連れの女性も喜ぶ居心地のいい店づくりに努めて、2013年12月のオープン以来、20～30代の女性客のリピーターを多数獲得してきた。「周囲に住宅が多い郊外立地ということで、主婦のニーズに応えようと、リサーチを重ねてきました」と、株式会社坂本のクリエイティブディレクター・小島智宏氏は語る。

好調の最大の要因は、カフェタイム（15～17時30分、22～23時）を除いて、ランチ・ディナーともに実施しているビュッフェ。店内中央にあるビュッフェコーナーには毎日、13～14種類の野菜と各種パン、ドリンクなどがずらりと並び、フレンチトーストやパンケーキは随時、焼きたてを提供している。「ビュッフェの主役は、熊本の市場で仕入れる旬の野菜です。野菜がたっぷり食べられる店として、女性の間に口コミで広がり、リピーターを増やすことに成功しました」と小島氏。

昼のビュッフェは単品でも注文できる（1,026円）が、ランチの全メニューにビュッフェ、オリジナルの「やさいのお寿司」とスープを付けて好評だ。特に限定20食の「日替わりランチ」（ビュッフェなどが付いて1,000円）が人気で、開店前から店外で待っている人もいて、すぐに完売するほどヒットしている。

ディナーのビュッフェ（1,080円）では、今年8月にスクランブルエッグやソーセージなど、好みの具材をはさんで作る「セルフサンドコーナー」も追加。パスタやオムライス、ハンバーグなどの単品メニューも、ビュッフェ利用の人には216円～というお得な価格で提供する。また、ハーフサイズの料理にビュッフェを付けた「キッズハーフ」（594円）も用意して、子供連れに喜ばれている。

「ビュッフェはあえて時間制限を設けていません。客単価より、来店の頻度を上げることに重点を置いて、地域密着を目指しています」（小島氏）と言うとおり、女性客やファミリーから「こういうお店ができてうれしい！」などの感想が聞かれることも多い。

Webで詳細な情報を発信し、売上、集客アップに成功！

オープン当初の告知は十分ではなかったと小島氏は振り返るが、今年2月にぐるなびに加盟してからは、写真をたくさん使ったわかりやすいページ構成で、「ぐるなびコール」による問い合わせや新規の来店を増やしている。特に小上がりの座敷席に子供連れの女性客の人気が集まり、予約が増えている。「スマートフォンや携帯電話からの、店舗ページの閲覧数の多さには驚きました。店からの情報発信の重要性を日々感じています」と話すのは、ホール責任者の出口智基氏。席やビュッフェのシステムを詳しく明記したことで、店内のオペレーションも軽減されたという。

今後の課題は、「どの時間帯の、どんなシチュエーションでも、お得感と居心地のよさを感じてもらうこと」と出口氏。夜の女性グループの利用を増やそうと、ビュッフェ、前菜、肉料理、スープ、パスタ、デザートに2時間の飲み放題が付いた「女子会ディナーコース」（3,024円）を新たに設定。また、バリスタでもある出口氏の知識を活かし、本格的なカフェメニューも考案中だ。さらに、ビュッフェで提供する野菜などをレジ前に設置した販売コーナーで売り出すなど、様々な戦略を駆使して、一層の売上アップを狙っていく。

近々、「SMARTチェックイン」も導入予定で、「情報発信はもちろん、リピーターが喜ぶ特典を考えていきたいですね」と出口氏。より地域に愛される店を目指して意欲的だ。

ここがポイント！