エンヤワンヤ
栃木 小山 バル
約90種類のメニューを打ち出し、多様な販促でリピーターを獲得
栃木・小山駅前で2008年から九州料理と創作料理の店として愛されてきた「エンヤワンヤ」が、屋号はそのまま、2014年7月にバル業態としてリニューアルオープン。「隣の店舗が空いたのを機に拡張して、30年先まで続けられるような、より幅広い世代に愛される店にしたいと考えました」と語るのは、マネージャーの山田正也氏。
広くなった店舗は、働くスタッフの姿や調理の様子が見えるように厨房は客席より1段高くし、客席はカウンターとテーブル、個室を合わせて120席を配置。また、通りに面したガラス戸は大きく開けられるようにし、夏場は表に丸テーブルを置いて立ち飲みもできるようにした。「フロア面積が広がったので一概には比較できませんが、集客力は確実にアップしました」と言う山田氏。「客層は20代後半を中心に、女性客も増えましたし、以前からの利用客も変わらず来店し、平日、週末問わず賑わっています」と、改装の効果を十分に感じている。
メニューもそれまでの居酒屋料理から一新。「洋食、和食にかたよらず、飽きさせないものをと考え、幅広い層をターゲットに約90種類用意しました」と山田氏。メニュー表は新聞のようなつくりにして、オリジナリティを出すため写真ではなく絵で料理を紹介。各テーブルの脇にクリップで下げ、おしゃれな雰囲気を演出した。「持ち帰っていただき店を思い出してもらえるように、入口にもメニュー表を置いています」という狙いどおり、持ち帰る人も多い。
一番人気はオリジナルの「釡焼チキン」(1,058円~)。ハーブなど匂いの強いものは使わず、日本人になじみのある味に仕上げた。「チキンをアピールするために、焼き上がり時間を店頭などで告知したことで、その時間に合わせて来店するお客様も増えています」と山田氏。テーブルで必ず1皿はオーダーが入る看板メニューになっている。ほかにも「厚切りベーコンのポテトサラダ」(486円)や「カクテルシュリンプ」(1,382円)が人気。さらに、16時半~18時半はタイムセールを行い、数種類のメニューを割引価格で提供。タイムセールは店頭の看板でも告知をしてビジネス層を中心に好評だ。また、地元小山市の契約農家の野菜など食材にもこだわり、日本産のワインも打ち出して、他店との差別化を図っている。
ぐるなびではコースメニューなどをアピールし、宴会予約を促す。「おすすめのメニューを詳しく説明して、予約の8割はぐるなびから獲得しています。Web予約も好調です」と、山田氏も販促の効果を感じている。また、結婚式二次会の問い合わせも徐々に増えており、今後は二次会の販促にも力を入れたいと考えている。
リピーター作りのためには、LINE会員を募集。「ドリンクでは会員価格を打ち出し、店頭やメニュー表でも募集を告知して、リニューアル後の2カ月で400名以上を集めました。会員には月2回、クーポンやイベント情報などを送り、リピーターを獲得できています」(山田氏)と、上々の手応えを語る。
一方、料理で使うフランス産の塩やうに醤油、柚子胡椒といった調味料も販売。現在はクリスマスに向け、釡焼チキンのテイクアウトも検討中だ。
ここがポイント!
半身(1,058円)と1羽(1,598円)を用意。店頭の黒板などに本日の焼き上がり時間を告知し、売り切れ必至の看板商品に成長した。
16時半~19時の間に入店すると安くなるコースや、16時半~18時のオーダーで割引になるメニューを用意。ビジネス層を中心に好評を得ている。
目に触れやすいように、カウンターにはすぐに提供できる「おばんざい」を並べてアピール。オーダー率アップにつながり、オペレーションもスムーズに。
店頭の黒板やメニュー表にお得な会員価格を掲載して、LINE会員を募り、開始2カ月で400名を獲得。クーポンやイベント情報を発信してリピートを促進している。
栃木県小山市中央町3-3-10
https://r.gnavi.co.jp/e295300/
栃木県で第2の人口を擁す小山市。新幹線も乗り入れ交通アクセスもよく都心への通勤者も少なくない。駅東口は住宅地で、同店のある西口は商業エリア。