イタリア料理 イッシモ
新潟 中央区・古町 イタリア料理
「女性」と「記念日」に特化し、おいしさ+αのサービスを提供
新潟市の繁華街・古町の一角に、2017年にオープンしたイタリアンレストラン「イッシモ」。飲食店が集まるビルの8階ワンフロアを占めており、街の夜景を見ながら料理を楽しめる店として、ハレの日利用を中心に集客している。翌朝3時まで営業していることから飲食関係者の来店も多く、「深夜にパスタが食べられる店」としても好評だ。
イッシモには2つのコンセプトがあり、その一つが「女性のためのお店」。肉料理とパスタが主力メニューではあるが、「いろいろなものを少しずつ食べたい」という女性のニーズに合わせて、コース(5,500円~)の前菜だけでも8品ほど用意。テーブルや椅子は女性の平均的な座高や膝下のサイズなどに合わせて特注したものだ。「女性には背筋を伸ばして、肘の角度を美しく、きれいに食べてもらった方が一緒に来た男性もうれしいと思うんです」と話すのは、オーナーシェフの石川和俊氏。さらにバーテンダーとして28年のキャリアを持つ酒井氏が提供する、好みに合わせた美しいカクテルも評判になっている。
そして、もう一つのコンセプトが「記念日」。夜景を楽しめる飲食店は新潟では珍しく、「記念日コース」(1万1,000円)は、事前に同伴者へのメッセージを確認。デザートプレートに添えてスタッフ全員でお祝いするなど、心遣いも細やかだ。「年1回の来店だとしても、ここで過ごした感動の記憶は、何を食べたかよりも心に残るものだと思います。また思い出して、再来店してもらえれば」と石川氏。
記念日利用に限らず、スタッフ全員で見送ったり、新潟県の漆塗りの伝統工芸・村上堆朱(ついしゅ)の職人にオリジナルの箸を製作してもらうなど、細部に至るまでこだわる理由を石川氏は「今の時代、料理がおいしいのは当たり前。本物にこだわった料理を作った上で、さらにお客様に喜んでいただくために大切になるのは“サービスを含めた空間”。安売り競争に加わらず、ワクワクしてもらうという、料理とは別のスパイスも味わって絶対満足してほしい。幸せになって帰ってもらいたいから、サービスにも全力です」と語る。
人気の燻製は新たにマシンを導入。テイクアウト商品にも注力
食材は旬にもこだわり、地元新潟・魚沼の「美雪ます」など、特に魚や野菜は生産者から直接仕入れるものが多い。「食材の説明は、生産者の“ストーリー”も含めて伝えるようにしています」と石川氏。昨年春の一時的な営業休止後は、席数を約3分の1に減らしたが、よりサービスの質が上がり、加えてランチ営業を始めたことで地元の主婦らにも認知が広がるようになった。
メニューにも変化が生まれ、もともと少量で作っていた「牛タンジャーキー」(1,100円)が好評だったことから、毎月1回、1週間限定で牛タンや鴨、チーズ、チキン、魚をスモークした「燻製テイクアウトセット」(2,200円)を開発。木製の箱に詰めて販売したところ、自分用のほか、歓楽街でもある場所柄、スナックなどへのお土産としても人気に。そこで新たに昨年11月に大型の燻製機を導入し、燻製メニューに注力した。「牛タンジャーキー」は新たに昆布だしを隠し味として加えるなど、味付けや調理方法の随所に日本料理のエッセンスを入れることで、なじみのある味わいと料理のジャンルを超えた感動の提供につなげている。
ぐるなびには2020年夏に加盟し、コースをメインにアピール。楽天ポイントとの連携に大きな魅力を感じたが、それ以上に決め手となったのが担当営業だという。「コロナ禍でも親身になって足を運んで情報を提供してくれて、こういう人と仕事をしていきたいと思いました」と石川氏。現在はまだ効果を計測中だが、着実に前進している手応えを感じている。
ここがポイント!
新潟県新潟市中央区西堀前通8-1512-2 ジョイパレス白亜館8F
https://r.gnavi.co.jp/hju8634a0000/