朝挽き大山地鶏専門店 火の鳥 天下茶屋店
大阪 西成区・天下茶屋 居酒屋
客との接点を増やして印象付けを図り、ファンを獲得
2007年9月、大阪・天下茶屋駅から徒歩2分の国道沿いにオープン。朝挽きの大山地鶏を使った焼鳥や鶏しゃぶなど、バリエーション豊富な鶏料理を提供し、地元の30~40代を中心に集客。客の9割がリピーターという人気店だ。
「来店したお客様は必ずファンに取り込みたい」という、同店ならではの秘策は、スタッフ全員による接客サービスの充実にあった。「以前はお客様に喜んでいただこうと、誕生日でのサプライズなど、特別なことを考えていましたが、毎日の小さな気配りの積み重ねこそが大切だと気がついたのです」と語るのは、同店をはじめ西成区に3店舗を展開する株式会社 火の鳥代表取締役社長の竹内秀樹氏。
それを具現化させたのが昨年4月から始めた「ジャブ100連発」という入店から退店までのオペレーションだ。アルバイトスタッフが中心になり、接客や気配りのノウハウを100項目書き出して、それを実践。その一部を紹介すると、1杯目の注文では、ピッチャーを特大ビールジョッキに見立て「今日もお疲れさまでした!」とスタッフが一緒に乾杯。宴会コースを注文すると、日本酒の樽型の容器に酒を入れて鏡割のサービス、退店時には格言を書いたおみくじ付きの駄菓子を用意し、必ず2名以上のスタッフが外へ出て見送るなど、接点を増やして様々な印象付けを行なっている。これらを実践し始めてから、売上が前年同月比超えを続け、確実に手応えをつかんだ。
看板メニューと販促を強化して、他店と差別化
リピーター獲得にも、スタッフが積極的に取り組んでいる。新規客にはアンケートに答えてもらい、住所を記入してくれた客には接客したスタッフが、その日のうちに感謝のハガキを手書きして送付。特典などは付けていないが、この丁寧なフォローが再来店につながり、2回目の来店率が約60%となっている。
また、アルバイトスタッフを含め、全員顔写真付きの名刺を持ち、新規客に手渡し。その裏は来店スタンプカードになっており、1回来店するごとに1スタンプを押す。そして、7回目の来店時にはその人の顔写真入りの名刺を作って進呈。楽しませながらVIP感を演出し、客の心をくすぐる。
また、店の看板メニューである「つくね」を使ったファン作りも効果を上げている。スタッフで「つくね開発委員会」を設置し、毎月「今月のつくね」として月替わりのつくねを開発。DMを送付してその情報を知らせるほか、ぐるなび店舗ページの「お得掲示板」で告知。「今月のつくねを食べに行かないと」という声があがるほど定着し、人気を得ている。また、「つくねアンケート月間」を設けて、人気投票を募ることもあり、その際は投票したお礼に「今月のつくね」を100円でサービスする券を発行。ファンを飽きさせない工夫が満載だ。
店舗ページでは、他の焼き鳥店との差別化を図り、つくねの打ち出しを強化。トップ画面を多彩な種類のつくねを並べた画像に変えると、PVが上昇した。
2011年度の居酒屋甲子園大阪地区1位、関西地区2位に輝いた接客力とスタッフの士気アップのもと、今後に向け、新たな可能性が生まれそうだ。
ここがポイント!
大阪府大阪市西成区岸里1-2-12
http://r.gnavi.co.jp/c449600/