「WORLD BUFFET」の挑戦。 “選ばれ続けるビュッフェ”を構築し月商2,000万円超えを継続

圧倒的な価格設定と時間無制限のサービスで、“予約必須”と話題の「WORLD BUFFET 千葉ポートタウン店」。最寄駅から徒歩10分というアクセス面での不利を感じさせないほど、平日でも満席が続く。飲食業界が直面する物価高といった課題のなかで、いかにして高稼働と安定収益を実現しているのか。月商2,000万円超えを維持する、現場運営と施策について伺った。

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平日でも満席を実現。郊外立地での高稼働モデル

日本最大級のカフェ&ビュッフェレストラン「神戸クック・ワールドビュッフェ」は、業務スーパーなどを展開する株式会社神戸物産がフランチャイズ展開する業態。同ブランドの首都圏初進出店舗として、2024年1月にオープンしたのが「WORLD BUFFET (ワールドビュッフェ)千葉ポートタウン店」だ。複合商業施設「千葉ポートスクエア」5階に位置し、全国15店舗目・324席(個室11室)を誇る最大規模店舗として運営されている。神戸物産は「食の総合企業」として飲食店事業も積極的に推進している。

複合施設「千葉ポートタウン」(写真中央)。運営は、同施設のホテル棟「ザキューブホテル千葉」(同左)を独自ブランドとして持つ尚陽千遜酒店管理株式会社

「選ぶ・食べる・くつろぐ」をコンセプトに、和洋中含む世界各国の料理を100種類以上ラインナップ。広々としたゆとりある空間で、時間無制限の食べ放題スタイルを提供している(※繁忙期は一部時間制限あり)。

  • 全体で324席を有し、動線がスムーズなゆったりとした通路設計
  • 丸テーブルの席も。ブロックごとに異なるデザインの席を配置した空間づくりを施す
  • 店内奥には団体用の個室があり、大口の宴会需要にも応える
  • 4人用の半個室席も。ファミリーや女子会などに人気

最大の特徴は、平日ランチが大人1,540円、ディナーが1,760円という圧倒的な価格設定だ。フリードリンク付き(アルコールは別料金)でこの価格は、かなり強力なインパクトである。

「仕入れ価格が上がっても、ビュッフェの料金は開業時から大きく変えていません」と店長の菊池 潔 氏は語る。しかも時間無制限の形式を採用し、さらに満足度を引き上げる。実際のところ客の滞在時間は平均1~2時間程度に収まっており、回転率は十分確保できているという。

  • 入り口・受付にある料金ボード。物価高でも低価格を維持している
  • アルコール需要には飲み放題プランで応える。アルコールは単品でも注文はできるが、飲み放題が選ばれる割合が多い
【店舗Data】
WORLD BUFFET(ワールドビュッフェ) 千葉ポートタウン店
業態:ビュッフェ(食べ放題)
席数:324席
客単価平均:平日1,500円、土・日曜日・祝日2,000円
客層:10~60代と幅広い 男女比 昼3:7、夜5:5
住  所:千葉県千葉市中央区問屋町1-50 千葉ポートタウン5F
アクセス:JR千葉みなと駅、千葉都市モノレール市役所前駅 徒歩8分
営業時間:昼 火〜日曜日・祝前日・祝日 11:30~15:30
     夜 火~金曜日17:30~21:30、土・日曜日、祝日17:00~21:30
定休日 :月曜日
https://r.gnavi.co.jp/8vj153nd0000/

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繁盛へと導いた、3つのポイント

【POINT1:集客】YouTube・TV放映の波及力から広域集客を実現
【POINT2:メニュー】料理フェアの構成と開催頻度
【POINT3:仕入れ】運営母体による低原価調達。フードロス対策も

【POINT1:集客】YouTube・TV放映の波及力から広域集客を実現

10〜30代の学生や若者からファミリー、女子会、シニア会まで、幅広い年齢層の来店が見られる。中でも特筆すべきは、都内や埼玉をはじめ、さらに遠方からも多くの客が訪れている点だ。

「オープン直後から、YouTubeやテレビで紹介されたことをきっかけに、遠方から足を運んでくださるお客様が一気に増えました。メディア露出の直後には、来店数が急増した時期もありました」と店長の菊池氏。

写真はビュッフェカウンターのなかでも中央に位置するメインライン。カウンターは一つのラインではなく、コーナーごとに点在する 
ビュッフェカウンター「サラダ」のゾーン。”定番”と”フェアメニュー”を織り交ぜて陳列する。デザインの異なるプレートで定番かフェアメニューかを表示

来店客のリピート化を図るため、公式LINEアカウントやInstagramは本部主導で運用しており、ファンづくりに力を入れている。特にLINEでは、千葉ポートタウン店単体で23,700人超え(2025年6月時点)の友だち登録があり、フェア情報の配信や予告、限定クーポン、ポイントの付与などを通じて来店を促している。

また、平日夜の集客面では、隣接するホテルの宿泊客や訪日団体観光客(主に中国系)の需要も見込める点が、大きな強みとなっている。

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【POINT2:メニュー】料理フェアの構成と開催頻度

集客やリピート促進の柱となっているのが、約2カ月に1度のペースで実施する料理フェアだ。「季節とフェアのテーマがうまくマッチすると、SNSでも話題になりやすく、来店動機につながりやすい」と菊池氏は語る。なかでも、夏休み期間中に開催したスイーツフェアは、ファミリーや学生を中心に高い集客効果を発揮したという。

「WORLD BUFFET」ならではのメニュー構成とはどのようなものか。今回は取材時に実施されていた「イタリアフェア」を例に、その工夫を紹介する。

取材時は「イタリアフェア」(~2025年5月28日)を開催。次なるフェアは「中華フェア」(5月29日~7月31日)で、その後も連続で、「韓国」「アジアン」「屋台」「スイーツ」など別テーマでフェアを展開していく
イタリアフェアのメニューより。「ミラノ風ドリア」「トマトとバジルの冷製ペンネ」「トマトクリームニョッキ」と、イタリアン・デリより「カリフラワーとトマトのフリッタータ」「バルト海いわしのオレンジハーブマリネ」「彩り野菜のアーリオオーリオ」

通年の定番メニューに加えて、メインラインには「ドリア」や「ニョッキ」など人気のイタリア料理、前菜コーナーに魚介や野菜をふんだんに使ったイタリアン・デリなどがそろう。

  • ピザは定番料理の一つだが、フェアに合わせて看板でもアピール
  • 注力メニューの「窯焼きピザ」は、店内で生地から作る
  • オーダー麺コーナーでは世界の麺料理を提供。フェアにより内容が変わる
  • 食べきることができる小さめのポーションで提供

ピザは生地から手作りするこだわりの一品だ。店舗入り口すぐ、メインラインの厨房に窯を設置し、目の前で生地をのばして焼き上げる光景を見せている。「ピザは通年でご提供していますが、常に焼きたてにこだわっています。麺コーナーも常設ですが、フェアごとに内容が変わるのが特徴です。今はイタリアフェアなのでパスタを提供しています」と菊池氏。

フェアごとに注力するメニューを絞り込み、手作り感やライブ感のある調理演出で特別感を演出。一方で、通常オペレーションの定番メニューも組み合わせることで、おいしさだけでなく作業効率との両立を実現している。

「デザート」も注力商品の一つ。種類豊富なデザートを、店内で手作りしている
自分で作る「オリジナルパフェ」コーナーも。体験の楽しさやSNS配信のきっかけを生んでいる

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【POINT3:仕入れ】運営母体による低原価調達。フードロス対策も

運営母体は、業務スーパーなどを展開する神戸物産。グループ内調達によって、この売価にかかわらず原価率は約30%に抑えられている。また、自社の加工技術や流通コストカット、六次産業化のノウハウも活かし、高品質な食材を低価格で提供できる体制が整っている。

さらに、全店舗で取り組むのがフードロス削減施策だ。「WORLD BUFFET」では「量り売りテイクアウト(MY弁当)」を導入し、残食リスクを軽減。価格は「1g=1.404円」で、昼・夜のラストオーダー以降(閉店30分前)は50%OFFで提供することで、回収率を高めている。

料理や量を自由に選んでテイクアウトできる設計で、フードロスを削減(価格1g=1.404円は2025年6月時点)

店舗規模が大きい分、人員体制の整備は今後の課題だという。登録アルバイト数は約70人にのぼるが、広いフロアをカバーするため、1日あたり15~20人の稼働が必要で、シフト作成や人員配置には苦労が絶えないと菊池氏は語る。そうした中でも、今後はさらに季節ごとのフェアや体験型コンテンツを強化し、“一過性で終わらない魅力”の構築を目指すという。

なお、「WORLD BUFFET」では全国に向けてフランチャイズ展開も進行中。他に類を見ないビュッフェ運営のノウハウと、確立されたオペレーションシステムを強みに、日本最大級のビュッフェブランドとして成長を続けている。今後のさらなる出店展開にも注目が集まる。

店長 菊池 潔 氏
大学卒業後、千葉県内のホテルへ就職。その後隣接する「ザキューブホテル千葉」に勤務。「WORLD BUFFET 千葉ポートタウン店」オープンと同時にの店長に就任し、現場運営を担う。

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