居心地屋 螢 上人橋店
福岡 中央区・警固 居酒屋
居心地のよい店を目指して食材、料理、提供方法を考案
「居酒屋」ではなく「居心地屋」と名づけ、2007年にオープン。福岡県を中心に飲食業・青果業・水産業を展開する株式会社O・B・U Companyの居酒屋だ。同業態を立ち上げから手がけてきた螢統括マネージャーの髙木隆二氏は、「料理、接客、雰囲気のすべてで最高の"居心地"を提供する店を目指しています」と想いを語る。
料理では、新鮮な旬の魚と地場の野菜が売り。魚は同社の水産部門が市場で競り落とし、野菜は青果部門が生産者から直接買い付けるため、高鮮度とリーズナブルな価格を実現。プロの目で厳選した食材が客の満足につながっている。
特に魚は、その日に入荷したおすすめの魚介を、氷を敷き詰めた台車に並べて客席を回りアピール。好みの調理法でオーダーを受けるというスタイルを確立した。また、提供して時間が経過した刺身は、炙り寿司や天ぷらに無料で調理し直すなどのサービスも進んで行なっている。いいものを安く、しかも最後までおいしく食べてもらえるように工夫することで、「うまい魚の店」という評価が定着。最寄り駅から徒歩15分と少し離れた立地にもかかわらず、30代後半以上の男性客が足しげく通う人気店に成長している。
さらに、酢とラー油を効かせたオリジナルの鍋メニュー「酢ーラー健美鍋」や「酢ーラーもつ鍋」を開発。安全で新鮮な野菜がたっぷり入ったヘルシーさと、酢の酸味とあっさりとした味が好まれ、年間を通して人気を博し、特に女性客の高い支持を得て、集客に貢献している。
一方、記念日利用の客に対して、無料で行なうサプライズ企画も同店の顔として評判になっている。大きなデザートプレートにチョコペンシルで主役へのメッセージを書き、歌や音楽にのせてプレゼントするものだ。メッセージはスタッフが朗読し、店全体で盛り上げて感動を演出。子供の誕生会から、シニア世代の記念日、企業の歓送迎会など、あらゆるシーンに対応している。記念日での利用は月約200件にものぼるほどで、予約数アップにつながっている。
人材育成へ取り組み、客のニーズを捉えた接客を展開
お通しのメニューも特徴的だ。その日に入荷した魚の握り寿司と、季節野菜の小鉢の組み合わせがそれ。「お通しは、最初に口に入れるもの。前日の余りの食材や加工品は使いたくない」と髙木氏。新鮮なネタで握る寿司は印象度を上げるばかりでなく、お酒を飲む前にご飯ものを食べてもらうことで胃を落ち着かせ、その後の飲食を気持ちよく楽しんでもらうための心遣いだ。
こうした客の立場に立った気配りは、スタッフの接客態度にも表れている。アルバイトも含めた全スタッフが、入店時の声かけ、オーダーやおしぼり交換のタイミングなど、すべてにわたって客のニーズを敏感に捉えた接客を展開し、居心地のよい店作りにつなげている。髙木氏は「お客様が喜ぶことは何かを自ら考え、行動できることが大事。それができる人材の育成を目指して、毎日の朝礼や月1回の社内研修などに取り組んでいます」と語る。また、スタッフ全員がプロフィール付きの名刺を作成。会話の糸口として活用し、サービスの向上を図る。
ぐるなびでは、店舗ページで市場や生産者から直接買い付ける食材へのこだわりを示すとともに、特集にも参加して露出を増やし、認知度をアップ。宴会コースは2,000円から設定して誘導の間口を広げ、さらに個室やサプライズ演出のアピールで記念日など多彩なシーンでの利用を喚起。平日、土・日・祝日を問わず、団体予約の拡大に成功している。
ここがポイント!
福岡県福岡市中央区警固1-1-23
http://r.gnavi.co.jp/kvw2k2g20000/